一定の支持はあるものの、SUV文化の真っただ中においても全く売れていないジープ。
その中でも最もサイズ感や価格的に買いやすいレネゲード。
実車に乗って「これは人に勧められないなぁ…」と思ったポイントをピックアップしてまとめていく。
坂道発進がやりづらい・失敗することもある
DCTを2ペダル化したATだが、クリーピングが実装されていない。
ブレーキペダルを離すと車体が下がるのだ。

しかも電動パーキングなので左手で抑えておくこともできない。ブレーキホールドも付かない。
ストレート式のシフトノブが使いづらい

このストレート式、バックに入れようとしても行き過ぎてPに入りがち。使いづらい。
乗り心地に難あり
ダンパーの縮め方や走行安定性自体にそこまでの弱点はないが、常にビリビリと動き続けるような乗り味は快適とは言いづらい。
アドベンチャー感はあるんだけどね。

街乗り領域でのトランスミッションのギア選びが悪い
エンジンの出力やトルク特性自体に問題が無くても、ギア選びがポンコツなので街乗りでは常に力不足感がある。
日本でジープを買うユーザーは生涯の7割を街乗り領域の走りで終えるだろうが、その領域でコレでは微妙だろう。
内装が一面プラスチックで安っぽい

各種アシスト装備が弱め
ちゃんとバックビューモニターがあり、追従クルコンがあり、AppleCarPlayなども付いている。

しかし画面が小さく日本の300万円級軽自動車のようなおもてなし感はない。
二列目の乗降性があまりよろしくない
しかし、この全長のクルマの中では特に悪いというほどではない。
窮屈なところでそこそこ大柄な人が日常的に二列目に乗り降りするような運用をする際は留意しておくといいだろう。

燃費があまりよろしくない
経済的なクルマであふれた日本で乗るには燃費性能が辛い。
悪いわけではないんだけど、ランニングコストを数値化して比較していくとどうしても国産車に負けやすい。

信頼性に不安が残る
私が2時間ほど試乗した範囲ではメカの動作に問題はなかったが、フィアットとコンポーネントを共用していることと併せて信頼性には不安がある。
chatGPTのレポートを載せておく↓
🕰️ 年式別の信頼性の傾向
年式 信頼性傾向 コメント 2015〜2017年式(初期型) ★☆☆☆☆(低) トランスミッション、電装系の不具合多数 2018〜2019年式 ★★☆☆☆(やや改善) 一部の改善あり。ただしバッテリー・ナビ系のトラブルあり 2020〜現在 ★★★☆☆(平均) 1.3Lターボ+DCTに刷新。電装系はまだ弱点があるが全体的に改善傾向 🔧 代表的な故障箇所と具体的な事例
① 9速オートマチック(ZF製9HP)
- 事例:「Dレンジで発進後すぐにギアが抜けたように加速しない」
- 原因:ソフトウェア制御の不具合、バルブボディ故障
- 修理費:10万~40万円(保証外の場合)
- 発生頻度:初期型(2015〜2017)で高確率
② 電装系トラブル(ナビ・エアコン・センサー)
- 事例:「バックカメラが突然映らない」「エアコンが冷えない」
- 原因:CAN通信エラー、ヒューズボックスやリレー不具合
- 修理費:3万〜10万円
- 発生頻度:どの年式でも散見される(特に雨天後や長距離後)
③ スタートストップ機能の暴走
- 事例:「交差点でアイドリングストップ→再始動できず立ち往生」
- 原因:バッテリー劣化、センサー異常
- 修理費:2〜5万円
- 備考:補機バッテリー(12V)消耗が早い傾向
④ サスペンションからの異音
- 事例:「段差でギシギシ音がする」「リアからコトコト音」
- 原因:ショックアブソーバーの不良、ブッシュのヘタリ
- 修理費:5〜15万円(部品代+工賃)
📊 故障率・リコール情報(データ)
■ J.D. Power 信頼性調査(米国)
- レネゲードの評価:Below Average(平均以下)
- 平均より20〜30%ほど多い故障報告数
■ リコール情報(国交省)※日本国内
- [2019年8月]:ステアリングギアボックス製造不良(対象:一部2018年式)
- [2022年7月]:燃料供給系のソフトウェア不具合でリコール(対象:2020年式)
■ 米国NHTSA(国家道路交通安全局)による不具合報告
- 2015〜2016年式での苦情数は200件以上
- 内訳:トランスミッション系36%、電装系25%、燃料系15%
🗣️ ユーザーの実体験まとめ(国内・海外)
故障例 ユーザーの声 AT誤作動 「新車購入後3ヶ月でシフトチェンジがスムーズにいかず修理」 バッテリー突然死 「1年でバッテリー交換。信号待ち中に再始動せずレッカー」 ナビ誤作動 「画面真っ暗になり再起動できず。走行中も反応せず不安」 サス異音 「半年経ったあたりから段差でギシギシ音が…ディーラーでも原因不明」 ✅ 結論:信頼性の総評(5段階評価)
項目 評価 エンジン本体 ★★★☆☆(問題は少ない) トランスミッション ★★☆☆☆(9速ATはトラブル多め) 電装系 ★★☆☆☆(欧州車らしい不安定さ) 足回り ★★★☆☆(年数で劣化) 総合信頼性 ★★☆☆☆(やや不安あり)
リセールの懸念
ヤリスクロスのようなニーズの強い車種と比べ、この手のマイナー車は値落ちが激しくなりやすい。
買って売っての差し引き価格を考えると本体はさらに割高になってしまう。