冒頭のまとめ
ガッチリ感をコンパクトに乗りこなし、グイグイと加速していく。
下からトルクフルで上はちょっと怖いくらい速いエンジンは綺麗な音を響かせ、ハンドリングは身軽で非常に旋回性が高い。
スポーツカーらしくカッコよくまとめられた内外装と共に、ハチロク・BRZの完成を味わえる。
外観と内装
本当に時間が無かったため外装の写真はこれだけ。
ちょっとナナメっているのは、半クラッチの問題や交通量の都合から何が何でもイッパツで入れる必要があったため。
ネットで動画・写真を見た際には違和感があったが、実物は空気を味方につけるような疾走感あるデザインが良い具合だ。
さてGR86と共に新型になってから最も変わったのが内装だろう。
こちらも時間が無かったので詳しく紹介出来ないのが残念だが、非常に居心地の良い車内だ。
樹脂で形だけ造ったような低価格スポーツカー感があった従来型から一気に進化して、上質感・高級感が持たされた。
嬉しいことにクルーズコントロールが付いている。
車間追従機能は私が乗った車には付いていなかった。
遮音性について
ロードノイズは大きいというより、そもそも防がれている感じがしない。
この価格でこれだけの質感のクルマが手に入るだけで満足だ。不満なら自分でデッドニングしよう。
試乗車のスペック
時間が無かったので車検証や詳細な装備の確認はしていないため、年式やグレードなどの仕様は不明確だ。(新型になったのは2021年から)
ホイールの形状から新車価格約350万円の上位グレードのSであると予想する。
- サイズは4265×1775×1310mm
- 車両重量は1290kg
- エンジンは2.4L水平対向4気筒のNA
- 最大出力は235馬力/7000rpm
- 最大トルクは250Nm/3700rpm
- フロントサスはストラット式独立懸架
- リアサスはダブルウィッシュボーン式独立懸架
- タイヤサイズは「215/40R18」
- 最小旋回半径は5.4m
実走行インプレッション
着座位置の低いスポーツクーペは運転しづらい場合が多いが、元の車体サイズの小ささが活かされて意外と乗りやすい
マニュアルトランスミッションの欠陥仕様・半クラッチの狭さと跳ね返り
クラッチが意味不明だ。
半クラッチの領域がほとんどなく突然バインっと繋がる。
具体的にはある程度クラッチを離すと、突然強大な力で押し返されて半クラッチを飛び越してしまう。
このため駐車場内では非常にエンストしやすく、走行中のギアチェンジでもギクシャクしてしまいやすい。
クラッチ操作が尋常じゃないほどやりづらかった…
流石にあんな状態で市販するとは到底思えないのでレンタカー特有のクラッチの不具合なのかもしれないと思ったが、ネットで検索していると似たようなコメントをしている人が居た。
現行型のGR86およびBRZのクラッチって独特のクセを感じませんか?
私自身も、あれ?
マニュアル車のクラッチってこんな感じだったかな?
ペダルの重さや操作感に違和感ある気がするな?
と、気になっておりました。具体的には
1.繋がるポイントが高すぎる(手前すぎる)
2.繋がるポイント付近で反発を強く感じる
3.繋がるポイント付近での踏力変化がほとんど無くて繋がるポイントを見つけにくい
4.半クラを維持しようとしているのに唐突に繋がる印象がある
5.踏み込んだ先でペダルが急に軽くなる(吸い込まれるような印象がある)といったことが挙げられると思います。
この中で私が特に問題視しているのが2と3で、1および4〜5は、2と3の間接原因と考えているからです。
GR86においても同様の意見が見られた。
うまく説明できませんが、元々はクラッチペダルを上げる時、バネが戻るチカラが急に強くなる(ペダルが上がろうとする)箇所のホンの少し上がクラッチミートのポイントなので、慣れるまでミート時にギクシャクする時が多かったです。
WRX STIでは全くこんな仕様は無かった。どういうことなのだろうか…
なおハンドブレーキで抑えたまま半クラッチを繋ぐと、サイドブレーキを引きずるように進んでいくので坂道発進は非常にやりやすい。
またギア同士の繋がりも違和感がないものとなっており、街乗りもスポーツ走行も半クラッチの仕様を除けば無難に乗れる。
この半クラッチの仕様が意味不明すぎて、個体差なのかそういう仕様なのか判別できない限りは人に勧めづらいけど
強いて言うならリバースギアが左上なのは変えて欲しいと感じた。
切り返すたびに左上(1速)とプルカラーを引いての左上(R)を行き来することになってしまう。
パワートレイン
エンジンは驚くほどの大出力。
下からトルクフルで、上は危ないくらいのパワー。
このために半クラ発進が非常にやりやすく、踏んでいっても圧倒的な加速力を得られる。
Evに勝るようなトルク感で吹っ飛んでいく。
エンジン音も非常に気持ちよく響く。
気持ちよく走りを楽しめる最高のエンジンが乗っている。
ハンドリング
ノーズが非常に軽く、ちょっと切っただけでもスイスイと曲がってゆく。
フロントにエンジンが無いかのようで市街地走行中に少し切っただけでも良い車に仕上がっているのが分かる。
乗り心地
基本的に硬め。
少しのストロークはあるが、すぐにゴツンと来る。
段差と一緒に車体も一緒に持ち上がる乗り味。
減衰がかなり締められている安定性優先なセッティングだが、ギリギリ不快に感じないレベルになっている。
ボディ剛性や走りの上質さを感じられるので熟成が進んだ先のBRZとしてはこれが良い。