今回紹介していくのは、県道37号線のくらがり渓谷だ。
誰も通らないような僻地なのに、タイヤ痕や走り屋対策の工事が見られる。
その実態は、ヤビツ峠のようだ。
ところどころ二車線幅になり、狭くも疾走感のあるダウンヒル。
本宮山スカイラインとの分岐からスタートして下っていく。
最初のうちは二車線幅だが、すぐに険しくなる。
快調に降りられるダウンヒルのようなスタートだが、この道はすぐに牙を向いてくる。
いきなり事故った跡がある。ガードレールに突き刺さったようだ。
ここはほどほどに見通しの良い直線のあとのゆるやかな右カーブだ。
どうして事故るのか理解出来ない。ずーっとアクセル全開で、150km/h近いスピードで飛び込んだのだろうか?
やはり暴走行為はアホで下手クソだ。ベタ踏みしてスピードを出すことしか頭になくて、なにもコントロール出来ていない。
少し進むとまたセンターラインが登場するが、今度は道路中央が盛り上がっている。
こんなふうに。
廃止寸前のローカル線並みの通行人数しか無さそうな道なのに、周囲に家も無いのに、無駄にコストが掛けられている。
しばらく盛り上がったセンターラインが続く。道路幅もそこそこ広い。
スイスイ下れると思いきや、意外と急カーブが連続するので油断ができない。
低速コーナー開けの、ほんの一瞬の直線区間。
そこまで危ないカーブには見えないのだが、赤点線の警告標示が引かれる。
「ぜったいやってないだろ」と言いたくなる「取締強化中」の看板。
もし走り屋の方が聞いていたら、「音がうるさいのだけは勘弁して欲しい。」
どうせ交通量だって皆無なんだし、対向車と地元車両への配慮さえできれば、勝手にやれば良いのだ。ただ音がうるさいのだけはやめろ。90dB以上は基本的に社会悪だ。
さて、道がもっと豪華(笑)になる。
センターラインにはポールが立てられる。
うねるように下っていく。アルトのような軽自動車で走ったら速そうだ。
かなり傾いた急カーブで、道の先が見えない。
こういう道ではあるあるなのだが、路面がとつぜん悪くなる。
ちょっとスピードが出せそうだと思ったら、いきなり直角のような急カーブが現れるのもあるある。
このあたりから、一気に道の表情が変わる。
さっきまで二車線幅でドリフト跡もあったのが、一気に一車線幅の見通しの悪い下りだ。
ここがヤビツ峠っぽいのだ。
実際は30km/h程度しか出していなかったのに、画像ではやけに速く走っているように見える。
道路幅は狭いが、ところどころで木々の合間から先が見えるので、対向車への警戒は難しくない。
昼間点灯を心がけよう。
ところどころセンターラインが現れるが、一瞬だけだ。
土砂災害からの復旧程度は行ってもらえるようだが、この道路が拡幅されることは未来永劫ないだろう。
相変わらずのドロドロ路面。泥まみれになる。
もう夜明けなのに、葉っぱに遮られて陽の光が全く届かないため、昼間でも暗いだろう。
「くらがり」渓谷というのは、そういう意味なのか。
このカーブなんて、ヤビツ峠で、ロードスターがスパートを掛けたところにそっくりだ。
ここは事故というより、盛大なる土砂崩れであろう。
なにが起きるか分からないのが、この区間の面白いところだ。
かなり激しいうねりだ。隣の本宮山スカイラインはR35でも気持ちよく走れたことに対して、この道は本当に軽ターボ向けである。
ここまで降りてくれば終わり。
住宅も多くあるため静かに帰ろう。
くらがり渓谷は、ちょっとした観光地になっているようだ。
駐車場(コインパーキング)やトイレ、自販機も見られる。