完全にレッドオーシャン化し、文章だけで動画まで作ってくれるAIまで登場しているYouTube。
一通り狩られ尽くして付け入るスキは無いように見えるが、実はゼロから大金を稼ぐ手法として2024年現在でもナンバーワンである。
今回はYouTubeでの稼ぎ方についてYouTuberが語るYouTube動画から、彼らのエッセンスを抽出して書き留めてみた。実際に動画を投稿しているけれど、ウンともスンとも言わない人に見て頂きたい。
とりあえず始めよう
この記事では「戦略を持って続けよう」という旨のことを言うし、実際これは正しい。
適当に動画を作っても2017年頃のようには行かないのだ。
しかし、動画を作り続けていればYouTube内の機能や編集ソフトの使い方が分かったり、作業の手際が良くなったりする。
TikTokにちょっと編集の凝った趣味動画を投稿するだけで良いから、とりあえず最初のチャンネルに動画を投稿していこう。どうせ成功しないけど。
さらに言えば、どれだけ最悪な動画でも何も投稿しないより何倍もマシである。
7Rシステムについて
“Think media”というYouTubeチャンネルが提唱するのが「7Rシステム」だ。
以下7つのステップを踏みながら動画投稿を繰り返していくことで、より良いコンテンツを量産し続けることを狙う。
リバースエンジニア(成功事例研究)
↓
リサーチ
↓
レコード(録画)
↓
リリース(投稿)
↓
ロケット&ランク
↓
レビュー(振り返り)
↓
リピート・リパーパス(改善しながら繰り返す)
せっかくなので1つずつ見て行こう。
リバースエンジニア(成功事例研究)
適当にやって成功していた時代は終わりだ。2024年に新規でチャンネルを立ち上げて成功を狙うためには相応の戦略が必要となる。
“このYouTubeチャンネルはどんな人がターゲットなのか??”
“このYouTubeチャンネルは、視聴者のどんな悩みを解決しているのか?”
釣りに関するチャンネルを例に取ろう。
Q:チャンネルのターゲットは?
A:釣りを始めようとしている人。
Q:このチャンネルで解決する悩みは?
A:オススメの釣り道具や使い方、場所についての疑問を解決する
これに加えて成功事例研究も行おう。なんていったってリバースエンジニアリングなのだから。
例えばYouTubeの検索欄に “Top 5 lures for catching bass fish”と入力して検索してみる。
本気で成功事例を真似したいなら、トップページの検索結果はぜんぶ目を通すつもりで行こう。
意外なことにショート動画が第一にヒットした。
まさかの検索順位1位はAIボイスだった。しかも概要欄への記載は無し。しかも1.5年前。
2本目のショート動画も概要欄記述は無し。実店舗に人が出向き、完結&フレンドリーな解説で実物を手に取って紹介している。
動画のほうも見て行こう。
1本目は釣りを楽しんでいそうなおじ様の実写動画。趣味のジャンルでこういう人が出てくると本当に信頼感がある。
編集はシンプルだが語りがスムーズで見ていて飽きない。
2本目も実写だ。
概要欄にタイムスタンプやハッシュタグなどを丁寧に記載していることに注目しよう。
こういったものを見ていると、「船まで用意してなんか異様に本格的だな。敷居が高いな」と私は思った。
「お金を掛けず、大層な道具も揃えず、手ごろに休日を楽しめる方法を提案できればなあ」なんて考えた。
少なくとも「初心者のスタートにオススメな釣り具セット」みたいなアプローチが挙げられそうだ。
リサーチ
基本的に関連動画&YouTube・Google検索からの流入でチャンネルへのアクセスを集めていくことになる。
そこでアクセスの取り込みを狙うキーワードの検索ボリュームと競合の強さの把握が重要となるわけだ。
あまりにも検索ボリュームが低いとそもそも誰も見に来てくれないし、競合が強すぎれば同様に付け入るスキがない。
なおキーワードを探していく際は、YouTube・Google検索内のサジェスト機能も参考になるぞ。
各キーワードにおける競合の再生数や動画のスタイルなどをしっかり見ておくことが重要だ。
「ウォルマートで買った道具だけで釣り対決!」みたいな企画や、「ベストな釣り竿5選 in 2020」といったタイトルが並んでいる。
ウォルマートに絞った内容だけで動画が出来ているのは見ものだ。
「オートバックスだけで洗車グッズを揃える」だとか「100円ショップの商品だけでキャンプする」といった面白い企画に繋げることができる発想である。まあ既にやり尽くされてるけど。
大事なのはここで、既に成功が見込めるYouTubeチャンネルのスタイルを確立しておくことだ。
計画段階から勝利する。これを意識しよう。
私も何個も何個も作ったチャンネルのうち、「なんとなくのアイデアで始めた」ものはイマイチ実っていない。逆に成功したチャンネルには確かなプランがあった。
レコード(録画)
これまでに練った戦略を元に動画を作っていく。
今の時代、コンピュータだけで動画制作を簡潔できるためレコードというより動画制作と言ってしまえば良い気がする。
極端な話、競合・先駆者達が既にスタイルを確立している。
独自性を織り交ぜながら基本的に真似て行こう。
リリース(投稿)
動画が出来たのであとは投稿するだけだが、タイトル・サムネイル・概要欄という三種の神器,関門が待っている。
これらをおろそかにして動画を適切に広めることはできない。特に飽和市場においては。
必要に応じてタイムスタンプを記載し、概要欄もみっちり書き込んでYouTube内のSEO対策もぬかりなく行うようにしよう。
タグやプレイリストも忘れずサボらずに行うこと。競合に差を付けなければならない。競合を出し抜くのは厳しいと心得ること。
ロケット&ランクについて
おめでとう。動画が公開された。
さてこのステップは分かりづらいが、動画を投稿した後に出来るなにかしらの追加の取り組みのことだ。
- SNSやコミュニティ投稿で新着動画を知らせる
- メールマガジンに投稿を行う
などなどの内容だ。
レビュー(振り返り)
動画を投稿するのと同じくらい大事なのが、投稿した動画の振り返りだ。
ただ再生数や登録者だけを見るのではダメ。
アナリティクスを開いてちゃんと分析しよう。
私はこのステップにて、動画冒頭のオープニングで視聴者の30%が離脱していることを確認した。
またとある歌番組では、日本のアーティストの前に韓流アイドルが映り込んで邪魔をしたタイミングでガクンと視聴率が落ちたというデータもある。
「画面の変化が無い中で単調に喋り続けているパートで視聴維持率が下がった」だとか、「カメラで手元風景をタイムラプスで映している間は視聴維持率がフラットであった」だとか、「思っていたより中年世代の方の視聴者さんが多い」などなど、色々と見るところがある。
リピート・リパーパス(改善しながら繰り返す)
これらのデータや反省を元に次のコンテンツを作っていこう。
伸びた動画があれば続編を作ってみたり、関連するキーワードに進出してみよう。
動画時間はどれくらいがいいか。投稿頻度はどうするか。色々と考えてみる。
私の場合、同時に複数のチャンネルに投稿していくより、1~2個のチャンネルに集中するのが良さそうだ。
言い忘れていたが、1度に1チャンネルしか運営してはいけないなんていうルールはない。
チャンネルを縛り付ける「5つの鎖」という概念について
“Film Booth”というチャンネルでは、YouTubeチャンネル運営のポイントをチェーンに見立てて解説していた。
アバター(潜在顧客)
特にニッチを攻める場合に大事となる概念。
そもそもどんな人に動画を見てもらうのかを設定しよう。
リサーチ
色々なところで出てくる概念なのでサクっと流していこう。
今回はサムネイル中心に見て行くが、再生回数が稼ぎやすいサムネイルのフォーマットというものがある。
急上昇ページを見て、どんなタイトル・サムネイルが再生回数を集めやすいのか見て行くことも参考となる。
プランニング
前の2ステップで集めたデータを元に作戦を立てるのが”プランニング”だ。
動画の中身はもちろんのこと、クリックしてもらえるようなサムネイルとタイトルに仕上げることが重要となる。
プロダクション(動画制作)
これまでの戦略通りに動画を作るだけ。
基本的には編集は凝ったほうが良い。私は簡略化しちゃうけど。
リアクティング(振り返りと改善)
データやコメントを振り返って、動画投稿を繰り返せば繰り返すほど良い動画に仕上げられるようにしていく。
最初の数秒を大事にする
動画を投稿した後に見ることになるのが、この視聴維持率のグラフだ。
基本的には右肩下がりとなるのだが、冒頭の30秒で視聴者の3~5割が離脱するのが一般的だ。
私が以前運営していたチャンネルでは、ほんの数秒のオープニングで15~30%の視聴者が離脱していたようでガクンとグラフが下がった。
長く見てもらえる動画・離脱率が低い動画は良い動画であると判断して貰いやすい。
余裕があるなら最初の掴みの部分はこだわろう。
Mr.Beastからの助言:1本作るごとに1個の要素を向上させよう
世界トップクラスのYouTuberである”Mr.Beast”氏が語っていたことをまとめておこう。
ひとことで言うなら”100本の動画を作れ。1本作るごとに必ず1つは新しい挑戦・改良を加えろ”という内容のものだ。
1本目はとりあえず投稿すること。
2本目は概要欄をしっかり記入してみること。
3本目は新しい編集を加えてみること。
4本目ではナレーションの声にエコーを加える編集を入れてみること。
5本目はサムネイル編集時に新しいアイデアをいれてみること。
6本目はタイトルを伸びている動画を参考にしつつ付けること。
タイトル・サムネイル・効果音選び・字幕のフォント・場面転換などなど、ありとあらゆるポイントは改善点になり得ると言っていた。
基本的に成功には良いアイデアが不可欠だが、これなら運をつかみ取るまでの過程で良い動画を作れるようにもなりそうだ。
100個のアイデアから1個に絞ろう
YouTubeチャンネルを始めたいと思ったら、まず最低100個はアイデアを書き出そう。
その中から約10個に絞り、さらにその中から1個に絞り込んでから行動に移すというわけだ。
確かに冷静に考えてみれば、パッと浮かんだだけのアイデア1つで始めるのはおかしい。
動画を作っていく労力は大変しんどいものであるから、AIや諸々の工夫で労力を抑えても1か月に3~4個チャンネルを同時並行で進めるのがいっぱいいっぱいである。
私もやってみようかな…
Bロールを用いて画面を単調にさせない
視聴者を退屈させないこと。こういうこと。
解説を読み上げている最中に同じ画角での映像が続くと視聴者は飽きやすくなる。
著作権フリーの動画サイトで構わないから、音声はそのままに画面だけ変化させる「Bロール」を使って行こう。
ニッチなジャンルを狙う
これもよく言われていることであるが、既に「ニットを攻める」という戦略を取っている人ももう1~2段階攻め込もう。
検索数がしっかりあって、それでいて競合が少ないところが狙い目だ。
必要に応じてツールを使って行こう。
vidIQというサービスについて検索してみると良い。
参考文献
『If I Started a YouTube Channel in 2024, I’d Do This!』by Think Media
『If I Started a YouTube Gaming Channel in 2024, I’d Do This!』by MidnightMan
『If I started a new YouTube channel, I’d do this first』by Film Booth
『Watch This BEFORE You Start a YouTube Channel!』by vidIQ
『This Stops 95% of YouTube Channels Growing』by Film Booth
『I BLEW UP a YouTube video as fast as I could』by Film Booth
『The ULTIMATE Small Channel Guide to YouTube』by vidIQ
『Genius YouTube Advice for 15 Minutes Straight…』by Think Media
『SMALL Channels Become BIG Channels When They Do This!』by vidIQ
『The Next 15 Minutes WILL CHANGE Your Channel FOREVER!』by vidIQ
『43 Minutes of Straight Up YouTube Advice』by vidIQ
『How To Create A YouTube Channel! (2024 Beginner’s Guide)』by Make Money Matt
『If I started a YT channel in 2024, I’d do this :』by Ruri Ohama