ピラーの付け根にあるツイーターをカバーごと交換し、2個の特別なツイーターを増設する約5万円のアルパインの3Wayスピーカーキットを買ってみた。
なにやら特別そうな宣伝文句で高級・高音質をアピールした専用設計。
ちょうどオーディオブックを聞きやすくするための環境構築中であったため、デッドニングでロードノイズをカットしたついでに人間の声も聞きやすくしてもらうことにした。
今回の出費は学習とリラックス効率アップのための投資のつもりだ。
公式サイトで約1万円引きの3.9万円で買ったが、パスワードがコピペ出来なかったのが玉に瑕。
開封する
丁寧な梱包で届いた。「これは日本のちゃんとしたメーカーなんだな」と誰が見ても分かるクオリティ。
ツイーター本体はシンプルな箱に入っている。説明書や変換ケーブルも同梱。
一番下の段ボールに入っていたもの。ゴミ捨てが面倒くさくて逆に鬱陶しいレベルの厳重な梱包がなされていたためダメージは皆無。
専用カバーにアルカンターラ貼り付け
幸か不幸か、50プリウスの安っぽいプラスチックの質感まで再現されている。
カバーの立体的な高級感溢れるデザインを、プラスチック素材が台無しにしている。だが製造品質は高い。
ダッシュボードの奥側をアルカンターラに張り替える予定があったので、取り付け前に同じ素材を貼っておくことにした。
奥まった形状をしているのと、中途半端に生地をケチったせいで端っこが足りなくなったりくぼんだ部分にうまく貼り付かなかったり…
上から何枚か貼って誤魔化す結果となってしまったが、場所的にもほとんど見えないのでヨシ!
取り付け
下準備
まずはツイーターに取り付け台座をボルト・ナットで留める。
むっちゃくっちゃ小さいナットを穴にあてがい、慎重に締めて行く。
銀色のネジは2つあるが、ナットとねじ山がマッチしそうな方を選ぶ。
指で押さえながら丁寧にさればそこまで苦痛ではない。
次はカバーに小型ツイーターを固定する。
完了するとこんな具合になる。
次に大きい方のツイーターを一旦分解する。
ツメの形状的に少し回してから引き抜くのが外し方だ。
カバーと取り付け台座をまたネジ留めする。ここでは黒いネジを使う。
こっちもカバーに取り付ける。ネジ穴とは別に突起が刺さる穴があるので、左右を間違えないようにしよう。
こんな感じ。金色のリングが中途半端に見えるようになってしまった。
ネットワークと呼ばれるゴテゴテしたパーツに保護テープを巻く。長さで使い分けよう。
あとはケーブルを接続していくのだが、平型のギボシ端子が全然刺さらないという不安に直面した。
結局、はんだごてやワイヤーストリッパーを持ち出して強引に配線を繋げるという手法を取った。
防水性を考えてるのか耐久性を考えてるのか知らないが、ギボシ端子のカバーが厳重警備すぎて不便すぎるぞ…
溶接した部分は過剰に保護して準備完了。
Aピラーのデッドニング
あんまりAピラーから騒音が入ってきているようなイメージはないが、念のために簡易的なデッドニングをやっておくことにした。
…とはいっても、制振シートや遮音材を貼れる範囲で貼っただけ。
別のキットにツイーターが同梱されていたので、どこかのタイミングでAピラーに埋め込むつもりだ。
Aピラー側のデッドニングはそのタイミングで行うことにした。
実車での作業
スピーカーのカバーを外すには、まずAピラーの内装を取る必要がある。
その後は右から引っ張るとカバーが取れる。
純正ツイーターのボルトのサイズは10ミリだ。フロントウィンドウが寝ているせいで作業性はよくないが、少し緩めるだけで指で取れるようになるのでそこまで苦痛ではない。
カバーのツメで固定するので、ネジを抑えていた銀色の金具も取り去るよう説明書に書かれている。
配線を繋いで、配線を戻して、カバーをうまいことハメるだけ。貼ってしまったシートが悪さしているのか戻りが悪かった。
配線のほうも純正カプラーとイマイチカッチリハマる感じが無い。不安ならテープや結束バンドで強化したいところ。
メリット
窓を開けながら走っても風切り音に邪魔されずに音が聞こえるようになった
これが個人的に最も大きなメリット。
換気や気分転換のために窓を開けながら走ることが多いのだが、80km/hくらい出している状態で窓を開けても、風切り音に邪魔されずに鮮明に音が聞けるようになった。
人の声が明瞭に聞こえるようになった
そもそも今回のスピーカー交換や一連のデッドニング作業は、「オーディオブックの音質を改善することで学習効率を上げる」という投資だった。
期待した通りのリターンが得られて満足。
音が全体的に鮮明になった
こっちは人の声というより、音楽全体の解像度の話。
全ての音域がより鮮明に、より高品質で聞こえるようになった。
映画館のような響く音響になった
停止した状態で音量を上げると、低音がズンズンと身体に響いてきたり、コンサートホールのようなhびく音になったのを感じた。
デメリット
フロントガラスへの写り込み
あんまり気にならないが、特定の状況化でツイーター部分が激しく映り込む。
思い返してみれば純正状態でもちょっと移り込んでたが、自分がスウェードに張り替えたせいかしつこくなってしまった。
ちゃんと調整しないとベストな音質にならない
女性ボーカルの高音域がうまく出ていない印象を受けた。
調整機能で最適化してやる必要がありそうだ。
整備性について
一応挙げてみたのだが、あんまりバラすところではないし、カバー外す→長い配線を引っ張る→カプラー外すの手順だけで取り外せる。
純正ツイーターと違ってボルトを緩める必要がないので、むしろ整備性は改善した?
取り付けが地味に面倒で車両火災の危険を伴う
配線の接続部の金属端子の処理に一抹の不安が残る。
しっかりと処理はしたが、うっかりショートしたらどうしよう…
車両火災のリスクもある。
5万払ってコレを買う価値はあるか?
ある。というか最初から買っておくべきだった・・・
デッドニングを後回しにしても、まずこっちを買って良いレベル。