20万円以上かけてスピーカー交換とドアのデッドニングを済ませた後は、色あせたカウルトップの補修ついでのバルクヘッドデッドニングだ。
ネットで調べてもほとんど分解方法が出てこなかったため、作業用のメモとして書き残す。
ワイパーを外す
ワイパーの位置を記録したらワイパーを外す。

14mmのボルトで緩めたらグリグリやりながら引っ張るだけ。
ナットは戻しておくのがオススメ。
カウルトップパネルを外す
左右に通るゴムモールは何か所も穴があけられており、その穴に左右方向に棒が刺さるようになっている。
穴止め部の部分を掴んで右か左に引っ張ると簡単に外せる。

まずブレーキフルード交換時に外す用のパネルから取り去ろう。
二か所のクリップで留まっているだけ。適当につまんで押し込むと簡単に外れる。

上に持ち上げるとバゴっと言ってクリップが外れてくるはずだ。
次にマイナスドライバー類を使ってカウルトップを留める二か所のクリップを外そう。

この後が大変だ。
まずカウルトップサイドの小さいパネルを取り外したいのだが、そのためにはガラスサイドモール(?)の下側のツメを剥がす必要がありそうだ。
一旦ボンネットを閉じて、あちこちに傷を入れないよう注意しながらツメを剥がして取り去る。
この後が難関だ。

フロントガラスとカウルトップパネルの間はL字型の横長の形状が噛みあう形で留まっているため、その継ぎ目を引き剝がしていく必要がある。
今にもガラスやパネルが割れそうだが、一単位ずつ慎重に進んでいこう。
10年15万キロの隠された汚れとご対面だ。

私はホースで水をじゃば~っと掛けて洗ってしまったが、ハイブリッドシステムや水の溜まりによる錆び発生リスクがあるので自己責任で。
ワイパーモーターを外す
複雑そうに見えるワイパーだが、実はボルト2つとカプラー1つを抜くだけで簡単に取り外せる。


10mmのボルトが左右に2本。まずここを取ると、右斜めにひねりながら引き出すことができるようになる。
奥の方でヨコから穴にひっかけられている点に留意。戻す際はボルトではなく、この奥のひっかけ部分から入れることになる。
カプラーは画像のように力を掛けると簡単に外せる。

この黒いパネルもボルトを外していけば簡単に取れそうだが、私はここまでで留めておくことにした。
デッドニングする
バルクヘッドデッドニング
50プリウスのバルクヘッドは奥まった形状をしている上に、金属の継ぎ目やうねりがある複雑な形状をしている。
基本的にはオーディオテクニカのダンピングアブソーバーを貼っていく。
これは制振材と吸音スポンジを合わせたような製品だ。

しかし細かい部分に貼り付けるのは不可能。
そこで登場するのがE-140の制振スプレーだ。

これは制振材としての機能を持ったアンダーコート系スプレーである。

制振材が貼り込めないような細かいところまで液剤が届くため、ドアのデッドニングを行った際もたいへん重宝した。
以下のような延長ノズルに付け替えると、丸い穴の中にチューブを差し込んで液剤を塗りたくることもできる。防錆と防音のダブルの効果があるぞ。先端を斜めにカットするのがオススメ。


側面の開口部からフェンダーの中にも少しだけアクセスできる。制振材を貼れる範囲は限られているが、E-140スプレーなら奥まで塗っていける。インナーフェンダーのデッドニングは後日本格的に実施するつもり。

カウルトップパネル類のデッドニング

まずオーディオテクニカのダンピングアブソーバーを貼り付け。制振と吸音の両方の効果を持っている。
一枚貼るごとにクルマに組み込んで干渉しないか確かめながら進めるべきだ。私はぺたぺたと貼りまくったせいで最後にハマらなくなってしまった…

この上からダメ押しで刷毛塗りタイプの制振機能のあるアンダーコート材を塗ってみた。

元がそこまで響かないプラスチックなので効果はお守り程度だが、これも無いよりはマシだろう。
というか下回りやタイヤハウスに塗る様に買ったものなんだけど。
塗りやすくするために適当なハケと同時購入。ちょっと塗る程度なら手袋に付けて塗りつけても良いかも。

戻す
ワイパーモーターやカウルトップ、ワイパー類を戻す。

吸音スポンジが干渉しているのか、なんかブレーキフルード交換用のカバーがハマらなくなってしまった…
高級車っぽくなった!バルクヘッドデッドニングの予想外の効果
完璧には貼れなかったし、E-140スプレーを含めて施工したのは上下に数十センチとないエリアのみ。
あまり期待していなかったが、思っていた以上の変化があった。
明らかに車の乗り味が上品になり、なんだか車内の雰囲気がレクサスっぽくなった。
全体的に走行中の車内の音が静かになった。
エンジン音からは乱雑な感じが収まり、これもまた高級車のような穏やかな聞こえ方に変化した。
モーターだかインバーターのキーンという音も静かになった。
しかし、ざらざら路面からのゴーという振動には効果がない。
スタッドレスタイヤを履いているという事情はあるが…
50プリウスで一番遮音する必要があるのはやはりタイヤハウスである。
なおオーディオの聞こえ方がなぜか変化し、高音域にシャカシャカ感が出てくるようになった気がする。
イコライザーの再調整が必要そうだ。
近々タイヤハウスとボンネットのデッドニング、下回りへの制振機能付きアンダーコートの塗布や夏タイヤであるレグノへの履き替えを行うため、その後に済ませるつもり。