自分で印刷したステッカーを販売する際の原価を計算してみた

物販総合

勉強のために、自分でステッカーを印刷して売ってみようと思っている。

今回は「諸々の経費を含めると、損益分岐点はいくらか」を求めておく。

「ボッてる」と思われそうなのでこういう話はあまりしたくないが、あえて容赦なく飛び込んでみようと思う。

また、実際に商品を作るために私が買ったものをいくつか取り上げている。

プリンターとセロハンテープさえ家にあれば、この記事をざっと読むだけで、なにを買い揃える必要があるか分かるだろう。

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ステッカー用台紙(15円/枚)

まずプリンターで印刷可能なカット済みシール台紙を用意した。

1枚あたり12個のステッカーを印刷可能な台紙が10枚入っているため、印刷不良やプリンターの設定ミスを除けば、合計120の製品を印刷することができる。

既にテストプリント時の送信方式をミスったり、印刷時にエラーが起きたりしたため幾つか無駄にしている。

印刷の精度も考えると、実際に売り物になるのは80~100個あたりになるだろう。

804円は定期便の価格だ。普通に買うと893円になる。

900円で80個の製品を作れると考えると、製品1個あたり11.25円だろう。

基本的に安全マージンを多めに取るつもりなので、12~15円としておく。

個包装用の袋(3円/枚)

製品を個別に梱包するための袋も調達した。

コンパクトなステッカーに、今後の製品ラインナップ拡充や安全マージンを取った上で、8cm x 10cm のサイズにしている。実物を手にとっても問題は無さそうだ。

さて、200枚入りで450円であるため、1枚あたり2.25円である。

今回の原価計算は長期に渡って使いたいこと、その過程で物価高騰のあおりを受けるリスクを考えて、1枚あたり3円として計算する。

FBA識別用ラベルステッカー(0.5円/枚)

個別の商品に貼り付けて、Amazonの倉庫システムに商品を識別させるラベルも用意しておかなければならない。

このサイズで合っているのか分からないが、1枚あたり40枚のステッカーが印刷できる台紙が100枚も入っているため、1800円で4000個になる。

商品1個あたり、まさかの0.45円だ。

Amazon・FBAの手数料

これがまた変則的なものだ。

しっかり把握しておきたいので、項目ごとに分けて書き出せるだけ書き出してみる。

なお、Amazon公式サイトのプラン・費用ページを参考にした。

料金プラン、配送手数料、料金シミュレーター | Amazon出品サービスの料金
Amazonでの出品にかかる料金は、料金プラン、出品する商品のカテゴリー、FBAオプションによって異なります。

大口出品プラン(1ヶ月あたり4900円)

まず、Amazonの大口出品プランに登録しているだけで1ヶ月に5000円ほど掛かる。

これは一旦無視しよう。YouTubeに適当に動画を投稿すれば稼ぎ出せる額だ。

販売手数料(商品価格の8~15%)

これはメルカリでも存在するものなのでわかりやすいだろう。

だいたい販売価格の10%が天引きされる。

もちろん幾ら取られるかは値段によって左右されるので、その場その場で調整するべき指標だ。

FBAからの送料

これがこのまま送料である。梱包やピッキングまで全部任せられるため、ある意味オトクだ。

ステッカーサイズなら、おそらく「FBA配送代行手数料」の恩恵を受けられる。

しかし、それでも200~300円取られてしまう。

300円くらいで販売しようとしていた場合、これでは配送料と手数料だけで利益が無くなってしまいそうだ。

なお送料は段階的に上がっていき、大型商品だと最大で5600円ほどになるようだ。

FBA倉庫の保管手数料

FBAの倉庫に在庫を保管しているだけで、毎日課金される

しかもサイズによって値段が高くなっていく。

このサイトを良く見ると、10立方センチあたり10円らしい。扱う商品は小さければ小さほど良さそうだ。しかし、「x [保管日数] / [当月の日数]」という項もある。

つまりサイズの大きさで追加課金されない限り、基本的には1ヶ月あたり5~10円であるようだ。

12ヶ月あるうちの2ヶ月だけが10円。残りの10ヶ月が5円。

1ヶ月あたり、だいたい6円となりそうだ。

私が読み解くと、「10立方センチメートル以内の商品なら、1ヶ月あたり約6円である」と見て良さそうだ。

ここまで経費を取られてしまうなら、もう自分で発送したほうがマシなレベルだ。

小道具やその他の管理部品(計算には含めない)

必要に応じてハサミを用意したり、作業環境改善グッズを買ったり、戦略の研究のために本を買ったりするかもしれない。

こういうコストは確実に掛かるが計算が面倒なので、省くことにする

納品用レターパックライト(納品一回一律370円)(15円/枚)

一般的にはクロネコヤマトさんにダンボールの集荷に来てもらい、1000~2000円くらいで送るらしいが、ステッカーはとても小さい。

数年前に買いだめしたレターパックライトが余っているため、それに詰めて送る。

「過去に経費でまとめて買ったきり使わず放置している」という点では実質タダである。

しかも、いくつの商品を一緒に送るのかによって変動する。100個の製品を同時に詰めて送るとは思えないので、1個あたり37円というのは低すぎ。

50個は送ると仮定して、1個7.4円。30個だけ積めるなら、1個あたり12.333円。

今回も安全を取りつつ計算を簡略化するため、原価は15円としておく。

プリンターとインク代(暫定的に30円/枚)

これは非常に計算が難しい。

高精度の印刷が可能なプリンターへのアップグレードも考えているし、インク消費は印刷物の色合いによっていくらでも変動してしまう。

面倒くさいので含まないものとして計算しても良いのだが、とりあえず考えてみる。

ランク王さんの『【エプソン純正】プリンターインクの特徴|1枚あたりのインク代は?』という記事を参考にする。

【エプソン純正】プリンターインクの特徴|1枚あたりのインク代は?|ランク王
エプソンのプリンターのインクの特徴について解説しています。インクの種類やプリンターの印刷方式・インクコストを下げる方法・おすすめの純正インク・1枚あたりのインク代を紹介します。これからプリンターの購入やコスト削減を考えている方はぜひ参考にし...

以下のグラフにプリンタの本体代を考えると、1個あたり25~30円ほど取っておけば充分か?

なおプリンタは領収書印刷などの事務用途でも使っているため、そこまで神経質にならなくても良い??

まとめ

とりあえずまとめてみよう。

ぜんぶ足してみると、約70円となった。

しかし、Amazonへの登録料やプリンタ代・FBAの手数料などを考えると、300円程度で売っていてはほとんど利益にならないとわかった。

とりあえず暫定的な損益分岐点は、300~330円としておこう。

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