よく「10年先を考えよう」と言われるが、興味ないしそんなこと予想不可能だ。
だから、100年以上先の地球文明について考えることにする。
イーロン・マスクやジェフ・ベゾスは、自らの資産=カネでもって、宇宙に進出することに意欲的だ。
そんなことに割いているカネなんか私は無いので、代わりに頭を使おうと思う。
これは未来人類への提言となるだろうか?
それとも、厨二病患者の駄文となるのか。
少なくとも「興味深い話」になることは約束したい。
宇宙船の区分について
主に「戦闘を前提とするか」「人を載せるか」の2つによって、補給の重要度や設備の特性は変わる。
小型の無人探査機を遠方に飛ばすだけだと味気ないため、「武装した有人宇宙戦艦」を前提とさせて頂きたい。
つまり、食料も水と燃料の補給・船体補修に加えて、弾薬やドックとしての機能についても考える必要がありそうだ。
コールドスリープ機能を用いる
身も蓋もないような話であるが、これがいちばん現実的だろう。
「ワープ」とかいう机上の空論に挑む必要もないし、長期に渡る移動中の食料消費に対する懸念も無くなる。
コールドスリープ終了後の、目的地付近での活動がボトルネックとなるだろう。
後述する「中間補給基地的なもの」との併用が良さそうだ。
水・食料
宇宙戦艦ヤマトの 波動機関でも無い限り、無から有を産み出すことは不可能である。
つまり、徹底的なリサイクルは必須となるはずだ。
宇宙戦艦ヤマト2199の「有機物リサイクルシステム」について
宇宙戦艦ヤマト2199には、「O・M・C・S(Organic Material Cycle System)」なるものが存在する。
オムシスと呼ばれているようだが、名前の通り「有機物リサイクルシステム」的なものだ。
このシステム、水の再利用に加え、多種多様な食品を生産可能な優れものなのだが、故障時にシャワー室は使用禁止となったらしい。言うまでもなく、トイレや各種排水もリサイクル対象なのだろう。
また、副長が船員からオムシスの原理について尋ねられた際には、カロリーメイト的な食品を摘みつつ「知らないほうが幸せだと思うよ」と言ってしまった。
考えたくないことをイヤでも考えてしまう。このセリフを聞いたのは中学生の頃であったと記憶しているが、強烈に印象に残っている。
さて話を戻そう。実際の宇宙ステーションでも、尿の再利用システムは搭載されている。
周りに何もなく、一切の補給を受けられない大宇宙を彷徨うことになるなら、基本的なボトルネックは人間だろう。
これは今の原子力潜水艦にも全く同じことが言えるが、人間の食料・水・精神力の限界が、艦の限界となるのだ。
だからこそコールドスリープで眠らせていれば良いのだが、とりあえず「徹底的な省エネとリサイクルは必須」であることだけ述べさせて頂く。
余談であるが、この手のシステムは真面目に検討されている。
そこに「昆虫食」の影がある。どの家にも出没するゴキブリのように、昆虫食は未来の人類について回るのだろうか。「税金を吸い取る寄生虫」のままでは終わらないのかもしれない。
何もない宙域に「中間補給基地」を建設する
かな~りマイナーな話であるが、これも『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』に出てきた概念だ。
実は私自身も名前だけ知っている程度で、詳しいことは分かっていない。
Wikipediaによると、正しい名は「前線補給中間基地」となるらしい。
滑走路やドーム型のドックを備えている。また、多数の艦載機や艦艇を収納しており、無数の自衛用火器を備えている[25]。移動能力も持っており、基地自体が巨大な宇宙空母として機能する
wikipedia
全長は数キロ~10キロ程度になるようで、ちょっとした小惑星クラスのサイズだ。
また、多数の艦艇や艦載機、迎撃用ミサイルも配備されているようで、私が意図している補給基地というよりそれ自体が戦闘宇宙コロニーのようだ。
だが私が言いたい「中間補給基地」というのは、戦闘艦艇の母体のようなものではない。
むしろ、超大型の無人倉庫のようなものを想定している。
私は恒星系と恒星系の間に配置することを想定する。
無からエネルギーを産み出すことは出来ないと仮定すると、そのシステムの維持にエネルギーを使うのは得策ではない。大量の燃料を搭載出来ることは言うまでもないが、不要な場面では機能を停止しているのが良いだろう。
数日以内に記事化する予定の「暗黒森林理論」に基づいても、迂闊に居場所を曝け出すような運用をするべきではない。
さてその目的だが、「宇宙戦艦の活動範囲を2倍にする」ことを考えている。
無人貨物船でも用いて、この中間補給基地には常に物資が潤沢に保管されているようにする。
つまり、先ほどいった「人間の限界」ラインの近くにこの基地を配置しておけば、そこから水や食料などの必要な補給を行い、また次の「人間の限界」まで進出することが可能となるはずだ。
「補給線の維持」という観点からも、この中間補給基地の適切なる設置と維持は、大きな意味を持つと考える。
燃料について
いま人類が用いている、いわゆる「ロケット推進」では絶対に無理だろう。
少なくとも太陽系の外へ出ることは何をどうやっても不可能だ。
全く新しい推進機関を開発し、原子力潜水艦のような長期間航行能力が必須となる。
私自身も具体的なことは把握していないため、また別記事にて情報整理・考察を行っていく。
少なくとも、恒星間航行が実現出来るレベルの航続距離の獲得が必要となる。
空中給油機の宇宙版
さきほど話した「中間補給基地」と丸かぶりしそうだが、こちらは太陽系の中に設置する前提で話している。
上の段落で「従来のロケット推進ではダメだ」と言ったが、この段落ではとりあえず、現実に即して考えていこう。
イーロン・マスクが牽引する太陽系内の進出計画
ロケット推進ではあるものの、イーロン・マスクのお陰で、人類は火星くらいには行けるようになった。
「もっと遠くの惑星にも行こう。」となるわけだ。
ここでは戦闘について考える必要は無いが、補給の必要性は健在だ。
まぁ太陽系の中くらいなら、燃料・食料・水・その他必要物資のすべてを宇宙船に積んでいけば良いのかもしれない。
しかし、補給を行うためだけに、いちいち地球に帰ってきて着陸したり、貨物ロケットを打ち上げるのは非効率にもほどがある。
軌道エレベーターの有用性
宇宙船の発着や補給。そのボトルネックになっているのは間違いなく「大気圏外に出るコスト」だ。
遅かれ早かれ、宇宙エレベーターは実用化したいものだ。地球の重力は、宇宙に出るには大きすぎる。
借りに宇宙に物資を持っていければ、あとはラクになるだろう。
空中給油機的な人口補給衛星
軌道エレベーターの有無は一旦置いておいて、とりあえず大気圏外に物資を上げたとする。
補給を待っている宇宙船は、地球の遥か彼方にあることだろう。
さぁどうする?どうやって物資を持っていく?
取りに来させては議論の意味が無くなってしまうため、こっちから届ける。
そこで私が提案するのが、空中給油機的な人口補給衛星だ。
『ステルス』という神がかったAI暴走モノの戦闘機映画に、空中給油飛行船というものが出てくる。
これはおそらく無人で運用され、無駄なエネルギー消費を抑えつつ、大量の補給物資を抱えて漂っている。
さきほどの中間補給基地と被ってしまう概念だが、それを小型化・最適化して太陽系内に点在させれば、活動の幅を広げられるだろう。
まとめ
宇宙戦艦ヤマト系のSFや、現実世界で過去に起きた戦争、各部の軍事上などを踏まえつつ、私の頭の中身を書き出してみた。楽しんで頂けただろうか…
少なくとも、ちょっとした卒業論文を書いている気分だ。
誰かがパクってくれたら、それはそれで嬉しい。
参考にしたwebサイト
紙の本を一切開いていないのに参考「文献」と書くのは如何なものかと思った。
軍事・SF系の考察コンテンツを見て育った側から、コンテンツを作る側へと回っていけるよう、これからも知識集中に努めたい。
「100年・1000年先を見据えた思考」を行い、答えのない問いに挑む実力をさらに高めることを期待する。