【フィットハイブリッド】エンジンは切り離せないがモーターの恩恵は抜群 #206台目【試乗インプレッション】

カタログ燃費「リッター30km/h」を実現していた2代目フィットのハイブリッドバージョン。

その燃費性能は本当なのか、ハイブリッドの動作はどうなのか、走り心地を検証していく。

ちなみにベース車が120~180万円ほどだったが、ハイブリッドになると150~200万円である。

プラス20~30万円ほどでハイブリッドシステムが手に入るわけであり、総額を踏まえても手ごろであった。

外観・デザイン

2代目フィット自体は2007年スタートだが、2010年にハイブリッドが追加された。

この頃のハイブリッドはプレミアム感のアピールのためか、灯火類を青っぽくしたりLEDにしたりする車種が多かった印象だ。

そういう装飾というか差別化が少し入る程度で、ベースのフィットとほとんど変わらない。

内装

内装は、かなり割り切ったコンパクトカーらしい作りです。

全体的にプラスチック感が強く、高級感を求めるクルマではありません。
インパネやドア周りの質感も、今の基準で見るとかなりシンプルです。

ただし、これは悪い意味だけではありません。

「安く、軽く、広く、実用的に作られた乗用車」と考えれば、むしろフィットらしい内装です。
変に高級感を演出するより、日常の道具として使いやすい方向に振られています。

装備面では、現代のクルマと比べると物足りなさはあります。
ブレーキホールドは当然ありませんし、先進運転支援も今のコンパクトカーとは比べものになりません。

クルーズコントロールが付いている個体だったのは嬉しいポイントでした。

また、ハイブリッドシステムの作動状態はメーター内で確認できます。
特にEV走行に入ったときは、インフォディスプレイに「EV」と大きく表示されるため、かなり分かりやすいです。

このあたりは、燃費運転をゲーム感覚で楽しめる部分でもあります。


取り回し

取り回しは非常に良いです。

車体サイズが小さく、見切りも良好。
運転席からの視界も広く、細い道や駐車場でも気を遣いすぎずに運転できます。

この世代のフィットは、コンパクトカーとしての基本性能がかなり高いです。
単に小さいだけでなく、室内空間の広さや荷室の使い勝手も含めて、非常に実用的に作られています。

特に印象的だったのは、ハンドル操作に対する反応の良さです。

安いコンパクトカーだと、ステアリングが妙にダルかったり、交差点で曲がるたびに車体の反応が遅れたりすることがあります。
しかし、このフィットハイブリッドはそういうストレスが少ないです。

交差点や緩いカーブでも、フロントが自然に向きを変えてくれます。
街中で普通に走っているだけでも、運転しやすいと感じられるタイプです。

試乗した個体は10万kmを超えていましたが、まだまだ現役感がありました。
大きくヤレた印象は少なく、普通に日常の足として使える状態でした。


パワートレイン

初代フィットハイブリッドの最大の特徴は、ホンダのIMAハイブリッドシステムです。

これは、現在のホンダe:HEVのようなエンジンを発電機として使い、モーター主体で走るシステムではありません。
基本的にはエンジンで走り、必要な場面でモーターがアシストする仕組みです。

システムを始動すると、まずエンジンが掛かります。
今のハイブリッド車のように、始動直後から完全なEV状態で静かに待機するようなタイプではありません。

停止中にエアコンだけを使いながら、エンジンを止めて静かに過ごすような車中泊運用はできません。

一方で、走り出すとハイブリッドの恩恵はしっかり感じられます。

低速域ではモーターアシストが効き、発進や上り坂で思ったより力強く走ります。
車重が軽いこともあって、加速感は意外と気持ちいいです。

特に上り坂では、モーターがグイグイと補助している感覚が分かります。
個人的には、CR-ZのIMAよりもフィットハイブリッドの方が、モーターアシストを分かりやすく感じました。

減速時も、回生ブレーキがしっかり働きます。
アクセルを戻したときやブレーキを踏んだときに、モーターで発電しながら減速している感覚があります。

ただし、踏み込んだときのフィーリングは好みが分かれます。

CVTは高回転域に張り付くような動きをします。
多段ATのようにギアが切り替わる気持ちよさはなく、D、S、Lレンジがあるだけです。

エンジン自体は元気に回りますが、回し味が気持ちいいかと言われると微妙です。
スポーティなフィーリングを求めるなら、ハイブリッドよりもガソリンのMTモデル、特にRS系の方が合っていると思います。


EV走行について

このフィットハイブリッドは、条件が揃うとエンジンを燃焼させずにモーターだけで走ることができます。

実際に試乗中も確認できました。

発動しやすかった条件は、だいたい以下のような状況です。

  • 速度は40〜44km/h程度
  • ECONモード
  • アクセル開度は12%以下程度
  • エアコン負荷が低い
  • バッテリー残量が十分にある

この状態になると、メーター内に「EV」と表示されます。

ただし、ここで注意したいのは、現代的な意味での完全なEV走行とは少し違うことです。

このIMAハイブリッドは、エンジンを完全に切り離すことができない構造です。
そのため、EV表示が出ていてもタコメーターは0回転になりません。

つまり、燃料を噴射せずにモーターで駆動しているものの、エンジン自体は一緒に空回りしているような状態です。

アクセルを踏んでいないとき、現代の多くのエンジン車は燃料カットを行います。
そこから、ごくわずかにアクセルを踏み足したとき、条件が良ければ燃料を吹かずにモーターで駆動力を出す。
このとき、エンジンは燃焼していないものの、機械的には一緒に回っているわけです。

この仕組みは面白いですが、効率面ではやや不利です。
エンジンを完全に切り離せないため、空転しているエンジンの抵抗を引きずることになります。

ここは、トヨタのハイブリッドや、後のホンダe:HEVと比べると効率の悪さ、年代を感じる部分です。


ECONモードと燃費

ECONモードは、かなり実用的でした。

エコモードというと、アクセルレスポンスが極端に鈍くなって使い物にならないクルマもあります。
しかし、このフィットハイブリッドのECONモードは、街乗りなら常時オンでもほとんどストレスがありません。

アクセルがダルすぎる感じはなく、普通に流れに乗れます。
しかも、アイドリングストップもすぐ作動します。

燃費優先で街乗りしたところ、実燃費でリッター25km程度を確認できました。

この時代のクルマとしては、かなり優秀です。
カタログ燃費の30km/Lという数字も、完全な誇張やウソではなく、燃費性能が高いのは事実だと感じます。

ただし、実用で常に30km/Lを出すのは難しいでしょう。

また、後の50系プリウスのように、普通に走っても33km/L前後を狙えるような本格ハイブリッドと比べると、やはり差はあります。

フィットハイブリッドの燃費の良さは、ハイブリッドシステム単体の完成度というより、

  • 車体が軽い
  • エンジンが優秀で低負荷でも燃料を食わず充分加速できる
  • モーターアシストで加速負荷を減らせる
  • 低回転域でエコに走れる
  • 信号待ちでアイドリングストップできる

このあたりの総合力で稼いでいる印象です。

特に、渋滞や信号待ちが多い街乗りではメリットが出やすいです。
逆に、高速道路や流れの良い郊外路では、ベースのガソリン車との差は小さくなると思います。


乗り心地

乗り心地は、走行距離の割に悪くありません。

試乗した個体は10万kmを超えていましたが、足回りが大きくヘタっている印象は受けませんでした。
むしろ、まだちゃんと動いていると感じました。

サスペンションはストロークしながら、路面の入力をある程度受け止めてくれます。
安いコンパクトカーにありがちな、常にバタバタして落ち着かない感じは少なめです。

ただし、リアの動きには限界を感じます。

段差や強い入力を受けたとき、リアがドカンと動く印象があります。
リアサスペンションの構造や車格を考えると仕方ない部分ですが、上質な乗り味とは言えません。

とはいえ、全体的には不満が少ないです。

街乗り中心であれば、十分に実用的。
むしろ、この価格帯・車格・年式を考えると、よくまとまっている部類だと思います。


ハンドリング

ハンドリングは、このクルマの大きな魅力です。

フィットハイブリッドはエコカーではありますが、走らせると意外と楽しいです。
車体が軽く、ステアリング操作に対する反応も素直です。

高負荷コーナリングでは、少しロール方向にダルさを感じる場面もあります。
しかし、基本的にはニュートラルで扱いやすい動きです。

変な癖が少なく、なめらかで穏やか。
それでいて、フロントから自然にインへ入っていく感覚があります。

このクラスのコンパクトカーは、ハンドリングの味付けがかなり適当なこともあります。
しかし、フィットは軽さを活かしながら、前から能動的に向きを変えていくような作りになっています。

スポーツカーではありませんが、運転していて退屈ではありません。

むしろ、エコタイヤのような控えめなタイヤだからこそ、タイヤをしっかり使って走る感触が分かりやすいです。
限界が高すぎず、軽い車体を活かしてヒラヒラ走れる楽しさがあります。

初心者が乗っても扱いやすく、運転に慣れた人が戻ってきても楽しめる。
このあたりは、フィットというクルマの完成度の高さだと思います。

今から車好きが選ぶなら、ハイブリッドよりも純ガソリンのMT、できればRS系が良いでしょう。
しかし、ハイブリッドでもフィット本来の軽快さはしっかり残っています。

ちなみにこのフィット、ボディ剛性が頼りありません。

あくまで「軽い箱」と言った程度で、安いから許されているし満足度が高いといったレベルとなります。足回りなどの総合バランスが良好なため、そこまで大きな弱点ではありません。


故障リスクと中古車としての考え方

初代フィットハイブリッドを中古で買う場合、悩ましいのはハイブリッドシステムとバッテリーのリスクです。

この手のハイブリッド車は、普段は燃費でガソリン代を節約できます。
しかし、ハイブリッドバッテリーやシステム関連で大きな故障が出ると、その燃費差を一気に吹き飛ばすレベルの修理費が発生する可能性があります。

しかも、ベースのフィット自体がもともと燃費の良いクルマです。

ガソリン車でも十分に低燃費で、車体も軽く、実用性も高い。
そう考えると、あえてハイブリッドを選ぶ理由は少し限定されます。

特に、

  • 年間走行距離が短い
  • 高速道路や郊外路が多い
  • 故障リスクをなるべく避けたい

という人なら、ガソリン車の方が向いている可能性があります。

逆に、

  • 街乗りが多い
  • 渋滞や信号待ちが多い
  • 燃費運転を楽しみたい
  • 安く買える良コンディション車がある

という条件なら、フィットハイブリッドを選ぶ意味はあります。


総評

初代フィットハイブリッドは、現代の基準で見ると古いハイブリッドです。

システム始動時にはエンジンが掛かります。
エンジンを完全に切り離すこともできません。
EV走行も限定的で、車中泊向きの運用もできません。

ハイブリッドシステムの完成度だけで見れば、トヨタの本格ハイブリッドには及びません。

しかし、それでもこのクルマはかなりよくできています。

理由は、ベースのフィットが優秀だからです。

軽い車体、広い室内、良好な視界、扱いやすいサイズ、素直なハンドリング。
そこに、モーターアシストとアイドリングストップによる燃費性能が加わっています。

実燃費で25km/L程度を出せるだけでも、当時のコンパクトカーとしてはかなり立派です。
しかも、単なる燃費車ではなく、軽快に走る楽しさもあります。

ただし、今から中古で買うなら、ハイブリッドであることに過度な期待はしない方がいいです。

燃費最優先で、街乗り中心ならアリ。
しかし、運転の楽しさや故障リスクまで含めて考えるなら、ガソリンのMTモデル、特にRS系もかなり魅力的です。

フィットハイブリッドは、すべてが完璧なハイブリッドではありません。
しかし、安くて、広くて、燃費が良くて、運転もしやすい。

日本のコンパクトカーの傑作であるフィットに、初期型ハイブリッドの面白さが加わった一台。
そう考えると、今乗っても十分に価値のあるクルマだと思います。

マルバツ評価

〇:しっかりモーターがアシストするハイブリッドシステム。エンジンフィールや走り心地、視界もコスパもいい。

×:エンジンを切ったまま空調を使えない。ボディ剛性が頼りない。今から買うならハイブリッド故障も怖い。ベース車の時点で良さ過ぎる燃費性能にタダ乗りしてる感あり。

自分の試乗レポート

時短のため記事本文はAIに書かせている。

運転中に音声で書き留めたメモ↓

フィットハイブリッド

システムを始動するとまずエンジンが掛かる。

エンジンを切り離すこともできない最初期のハイブリッドであるため。

車中泊運用ができないのが残念。

ECONモードで街乗り。

アクセルがダルすぎて使い物にならないということが全くなく、常時エコモードでもストレス無し。

すぐアイドリングストップも作動する。

車体サイズが小さく、見切り性能もいい。

運転がしやすい。

ハンドルのレスポンスがダルくないため交差点やカーブでもストレスを受けない。

私の借りた個体は10万kmを過ぎているが、まだまだ現役で走っている。

ただしこの手のハイブリッドは、システムやバッテリーがデカい故障を起こしたときに、ガソリン代の差額を一気にマイナスにするレベルの修理費が掛かる可能性がある。

ベース車の時点で十二分に燃費が良い上に、停止中の車中泊的運用ができない中、わざわざ買うか…?

内装の質感が一面プラスチックだったりブレーキホールドがなかったり、装備が全般的にしょぼかったり不満は多少あるけど、割り切って安物乗用車と考えれば普通に使える。

クルコンが付いているのも嬉しい。

100,000キロを超えてるけど、あんまり足周りがヘタっているような印象は受けない。

むしろちゃんと動いてると思うが、そもそもの設計の限界があるだろうから何とも言えないところではある。

アシはストロークしながら充分な仕事をしてくれているが、て

リアは衝撃受けたときにドカンと動いちゃう印象が否めない。

でも全体的に不満を感じない。

ハイブリッドシステムの完成度はトヨタには及んでいないけど、車重が軽いのとエンジン自体があんまり無駄な燃料を食わない上に、加速負荷が小さいのかエンジン自体をブン回さずに低回転域でエコで運用できる。その辺で燃料が節約できていい燃費が出るのかもしれない。

燃費優先で街乗りしたところ、実燃費でリッター25kmくらいは出た。

カタログのリッター30kmは誇張やウソではなく、燃費性能が良いのは事実だろう。

ただカタログ燃費でやっと30ということは、実用では出ないだろう。

50プリウスなら33km/Lくらい普通に行けるんだが…

ちなみにエンジンを切ったままモーターだけで走行できるらしいが、その動作は自分でも確認できた。

40~44km/h程度で、ECONモードで、アクセル開度を12%以下程度に抑えて走ると発動しやすい。

低いエアコン負荷とパッと見7割越えのバッテリー容量があった。

インフォディスプレイのハイブリッドシステムインディケーターに「EV」とデカデカと表示されるので分かりやすい。

しかしその条件下でもタコメーターは0回転にならない。

というのもこのハイブリッドシステム、どうやらエンジンを切り離すことができないらしい。

ユーザーがアクセルを一切踏んでいないとき、エンジンは燃料を吹かないのは定番だ。

その状態からアクセルが数%程度の開度で踏まれ、なおかつバッテリー条件やらが良好でEV走行が可能なときは、燃料を吹いてエンジンを燃焼させるのではなく、バッテリーからモーターに電気を送り、モーターがタイヤを回すのだ。

もちろんエンジンは空回りしているのだが、燃料を吹かれずに空転してるだけのエンジンも一緒に回すというわけ。

800rpm程度ながらエンジンブレーキがあるためエネルギーの無駄である。

高負荷コーナリングの動きはちょっとだけロール方向にダルい印象はあるけど、ニュートラルな感じもある。

基本的になめらか&穏やかで、変な癖もなくて乗りやすい。

軽いからか加速は気持ちが良い。

また上り坂ではモーターがグイグイとアシストするのも感じられる。

CR-ZのIMAよりも露骨にモーターアシストを感じられる。

逆に減速する際も、結構な強さの回生ブレーキをモーターから掛けて貰える。

しっかり恩恵を受けられるタイプのハイブリッドではあるぞ。

しかし踏み込んでいくとCVTが高回転域に張り付いてキープされる。

多段式シフトなんてものはなく、あるのはD,S,Lレンジのみ。

エンジンの回り方は元気だが、フィーリングに気持ちよさがあるとは言い切れない。

今から車好きが買うなら純ガソリンのMTモデルが良いだろう。

外観もスポーティーなRSである。

車重の軽さと軽快なハンドリング。

ある程度ロールを抑え込みつつも、フロントから能動的にインに入ってくる動きがある。

すごく旋回性が高いのが楽しい。

このクラスのコンパクトカーってハンドリングの味付けがわりと適当なことが多いんだけど、フィットは軽さを活かしつつ、前から能動的にインに飛び込ませるような形。

すごく乗ってて楽しみがいがあるハンドリングで作ってる。

スポーツカーとしても普通に運転楽しんで走っていけるし、クルマ自体が軽くて限界が高い。

その割にタイヤをしっかり使っていける。

むしろエコタイヤみたいなしょぼいタイヤだからこそ、タイヤを使い切りながら走る感触を楽しめるレベル。

初心者が乗っても、慣れた人が戻ってきても楽しい。

運転の楽しみとかどうでもいい人にとっても、特に不満なくコスパよく使える。

日本のコンパクトカーの傑作。

ただし、ベースのフィットのほうの時点で軽さ&エンジン性能ゆえ燃費が良い。

渋滞や信号待ち、40km/h程度の超低負荷走行がかなり多い条件下でないと、燃費のメリットが受けられないと思われる。

わざわざハイブリッドを買うべきかどうか、ちょっとは考えるべきである。

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