そこらじゅうを走っている30アルファードだが、3.5LのV6を搭載したエグゼクティブラウンジともなれば話は別だ。
今は無きV6エンジンと、ゴージャスな二列目。
そんなレア属性をダブルで持つ、マジの高級車に試乗しながらアルファードの真の魅力と弱点を解き明かしていく。
外観・デザイン
見かけはあまりにも普通。
「個性的で珍しい車を掘り起こして紹介する」というコンセプトを持って選んだつもりであり、実際V6+エグゼクティブラウンジは希少であるのだが、この車の外観はあまりにも普通のアルファードである。

リアに「エグゼクティブラウンジ」「V6」という高そうなバッチが付いていること以外、マジでそこらじゅうを走っている30アルファードである。
羽を広げるような形状のテールランプは箱型のボディに変化をもたらすし、先代のデザインエッセンスを受け継いでいるようである。さりげなく装着されるリアスポイラーも空気を切り裂くスポーティーな印象を与える。

大きさとゴージャス感を推し出す神殿のようなフロントマスクは好みが分かれているようだが、正直個人的にはどうでもいい。タクシーみたいなものである。

内装
内装は基本的に高級車感覚で乗れる。

ただし、完全な高級車というよりは、大衆車ベースの上に高級感を上手く載せた車という印象だ。
ところどころにプラスチック感はある。
エアコンの操作パネル、ナビ周辺のショートカットボタン、音量ダイヤルなどは、触ると少しコストを感じる部分もある。

ボタンの押し心地やパネルの剛性感まで含めて見ると、高価格帯の輸入車のような緻密さはない。

しかし、シートやパネルの見せ方、広さ、照明、各部の加飾によって、総合的にはしっかり高級感を作れている。

このあたりはトヨタが上手いところだ。
全部に高級素材を使うのではなく、乗る人がよく見る場所、触る場所、雰囲気に効く場所を押さえている。

そのため、細部を見れば粗はあるが、車内全体としては「高い車に乗っている感覚」はかなり強い。
特に後席の存在感は大きい。

この車の本命は、やはり後ろの乗員だ。
2列目に座って移動する、寝る、作業する、くつろぐ。そういう使い方をすると、アルファードの価値は一気に分かりやすくなる。


最高級の二列目にはテーブルまで付いてくる。マウスを置くスペースがないが…

コンセントは各所に付くが100Wしかなく、ノートパソコンや各種家電を運用するには足りない。

オプションで1500W級を増設できないのなら、モバイル電源を持ち込むしかなくなる。
そんな車内空間だが音響体験まで極上かというと、そこまではいかない。
カーオーディオの音質は普通に良い。
トヨタ車として見ればかなり上の方だと思う。
しかし、日産のBOSEやハーマンカードン系のような「音響そのものを売りにしている」感じではない。
後席パッセンジャーに極上の音響体験を与える、というコンセプトではない。
悪くはない。
困ることもない。
ただ、「トヨタの高級ミニバンの音としてはこのくらいか」という範囲には収まっている。
取り回し
取り回しは車体サイズを考えれば悪くない。
小回り自体は意外と効く。
アラウンドビュー系のカメラもあるため、体積のデカさの割には乗りづらくない。

ただし、やはり車体は大きい。

狭い道では神経を使う。
駐車場でも気を使う。
すれ違いでも気を使う。
特に気になるのは、単純な横幅だけではない。
全長の長さが、取り回し全体に影響してくる。
例えば、電柱を避けながら歩行者や自転車にも注意してすれ違う場面。
あるいは、狭いカーブで後ろ側がはみ出さないか気にしながら曲がる場面。
こういう場面では、幅方向の取り回しにも全長の長さが効いてくる。
見切りが良いから乗りやすい、というだけで片付けられる車ではない。
高い視点によって周囲の景色は見やすいが、そのぶん巨大な箱を動かしている感覚は常にある。
個人的には、この車を運転してオラつける心理はよく分からない。
大きくて偉そうに見える車ではあるが、実際には周囲への配慮が必要な車だ。
歩行者、自転車、狭い道、駐車場。
常に気を使う要素が多い。
大きい車を丁寧に動かす意識がないと、かなり危ない車でもある。
パワートレイン
3.5L V6エンジンは、この車最大の魅力だ。
エンジンをかけた瞬間から、低速域でも「クワーッ」というV6らしい音が聞こえてくる。
意外とエンジン音は車内に入ってくる。

ここは少し予想と違った。
3.5L V6だからといって、常に無音で滑らかに走るわけではない。
むしろ、ゆったり走っていてもエンジン音は少し響いてくる。
静かさに期待して買うと、そこまで感動しないかもしれない。
この車の3.5Lは、静粛性だけでなく、エンジンの存在感も含めて味わうものだ。
一方で、加速は素晴らしい。
少し踏むだけで、重たい車体がスイスイ加速していく。
出足はかなり速い。
低速域ではトルクステアやホイールスピンが起きそうなほどの勢いすらある。
踏み込んだときの加速感は本当に気持ちいい。
重たいはずの車体が、官能的なエンジン音とともに前へ出ていく。
5000回転から上では、さらにもう一段伸びるような領域がある。
特に5500回転からのトップエンドの伸び、音、官能性はかなり良い。
ミニバンであることを一瞬忘れるほど、エンジンを回す楽しさがある。
エリシオンのV6に勝るくらい気持ち良い、と感じる場面もあった。
ただし、エコモードでは加速感がかなり重い。
このモードでは、車の重さが前面に出る。
3.5Lらしい余裕はあるが、アクセルレスポンスは鈍く、積極的に走る気分にはならない。
燃費については、かなり極端だ。
市街地ではリッター3〜4km台のような数値も出る。
いかにも3.5Lの大型ミニバンという燃費だ。
しかし、80km/h巡航のような条件が良ければ、全区間燃費でリッター16〜17kmのような数値も夢ではない。
ハイブリッドほどではないが、エコドライブをすれば燃費計の数字に明確なリターンが出るのは面白い。
とはいえ、この車は燃料代をケチるような人が維持する車ではない。
燃費を気にしてチマチマ走るより、燃料代は払うものと割り切って、気持ちよくV6を回して走るほうがこの車らしい。
ただし、Dレンジでアイドリングしているときに、足元からブルブルと振動が入ってくるのは気になった。
ニュートラルに入れるとスパッと消えるため、エンジン本体というより、トランスミッション周辺で発生している振動だと思われる。
乗り心地
乗り心地は基本的に良い。
足回りはパタパタとよく動き、細かい入力をいなしてくれる。
高級ミニバンとして、乗員を快適に運ぼうという方向性は明確だ。
ただし、完璧ではない。
強い入力が入ったときには、硬い衝撃を体に食らうことがある。
特に段差を越えた際、ボディが下に沈んだところでドンと叩きつけられるような衝撃が来る場面があった。
路面の荒れた高速道路でも、ザラザラした振動がハンドルや車体のあちこちから伝わってくる。
アルファードの上位グレードとして考えると、「これでいいのか」と思う瞬間はある。
斜め方向に段差を越えたときも気になる。
サスペンションで吸収しきれなかった衝撃がボディに入り、そのときにボディ剛性が少し足りていないような感覚がある。
車体が重すぎるのか、足回りの衝撃吸収容量が足りないのか、剛性が足りないのか。
おそらく全部が少しずつ影響している。
試乗車は5.2万km程度であり、極端な過走行車ではない。
そのため、すべてを経年劣化のせいにするのは甘いと思う。
足回りの容量とボディ剛性の両方に、もう少し余裕が欲しい。
また、車の方向性的に仕方ない部分ではあるが、ゆったりとした上下動も大きい。
ピストンスピードが遅い領域で山を越えるような場面では、どうしてもふわつく動きが出る。
個人的には少し上下にふわふわ動きすぎだと感じた。
もちろん、この車は後席の人のための車だ。
運転手が「もう少し上下動を抑えてほしい」と言うのは、不毛な話でもある。
後ろに座る人からすれば、柔らかくゆったりした動きの方が快適に感じる場面も多い。
ボディの箱全体の上下動まで使って快適性を出しに行くような乗り味であり、アルファードらしいと言えばアルファードらしい。
ただ、運転している側からすると、もう少し締まりが欲しい瞬間はある。
ハンドリング
まず、ハンドルの回し始めが少しゆっくりしている。
切り始めた瞬間に前がスパッと動くのではなく、ある程度動かしてからフロントが向きを変え始めるような応答性である。
渋滞中のレーンチェンジや交差点でも、思っている以上にハンドルを回さないとフロントが向きを変えてくれない感じがある。
これは少しクセだ。

ただし、回し始めの応答はゆったりしているが、そこから先のレスポンスは悪くない。
舵角が入り始めると、フロントはしっかり向きを変える。
箱型ミニバンとして見れば、むしろかなりよく曲がる。
急ハンドル気味に切ると、フロントタイヤがスキール音を出す場面もある。
それでも、挙動自体は安定している。
大きくて重い車なので、カーブで一度大きく傾くと、変な慣性のようなものが付く。
その動きがすぐには抜けず、車体の大きさと重さを感じる。
それでも、四輪でバランスよく曲がっている感覚はある。
箱型の車としては、全く動きは悪くない。
ハンドルを切れば、意外と意のままに曲がってくれる。
もちろん一定以上の負荷を掛けると、重さに負けてどうにもならなくなる場面はある。
しかし、普通のアルファードに対して想像しているよりは、かなり走れる。
一方で、オーバースピード気味にカーブへ入ったときは注意が必要だ。
ハンドルの初期応答に少し遅れがあるため、対応も遅れがちになる。
さらに車体が重く、重心も高く、慣性力と遠心力に負ける場面が出る。
箱根ターンパイクのような上りでは、基本的にパワフルではあるが、馬力の数値ほど速いとは感じない場面もあった。
前の重さとハンドル応答の遅れによって、カーブでは少し遅れ気味になる。
ただし、かなり追い込んでも車は安定方向に制御される。
滑ったときもオーバーステア方向には行かせず、弱アンダーな落ち着いた動きに戻そうとする。
おそらく、このサイズと重さの車でオーバーステアに入ると制御が難しいため、電子制御としてはかなり安全方向に振っているのだろう。
結果として、重い車なのにかなり安心して走れる。
高速道路
高速道路での直進安定性は高い。
フロントが寝ている形状のおかげか、風にも比較的強い。
140km/h程度でもスイスイ進むような安定感がある。
このあたりは、3.5L V6の余裕が非常に効いている。
加速が速く、追い越しも楽。
エンジンを回したときの伸びも気持ちいい。
高速道路を気持ちよくクルージングする車としては、かなり魅力的だ。
ただし、横風を食らうと進路を持っていかれる動きはある。
投影面積の割には特性が良い。
しかし、面積自体が大きいため、外からの力は明確に受ける。
また、路面が荒れた高速道路でレーンキープ系のアシストをオンにすると、ハンドルを取られてはみ出していきそうな感覚があった。
年代ゆえレーンキープがあまり頼りにならないのは致し方なし。
高速道路で快適に走れる車ではあるが、運転支援に任せて楽をするというのはもう一声。
追従クルコンはあるし、直進性と乗り心地は良いため必要充分ではある。
【超注意】ブレーキ
ブレーキは明確に弱点だ。
3.5L V6の加速力に対して、ブレーキの抑え込む力が足りない。
重たい車体を止めるには、もう少し余裕が欲しい。
特に踏み込んで遊んでいると危ない。
この車は世間的には速い車だと認識されにくい。
しかし実際にはかなり速い。
そのため、こちらが強い加速をしているときに、前に普通の車が割り込んでくると危険な場面がある。
周囲からは「ただのアルファード」に見えているが、実際にはかなりの速度差を作れてしまう。
加速が速い割に、ブレーキやシャシーが追いついていない。
この手の車の加速動画に「速い車の方がブレーキが良いから安全」といったコメントが付くことがあるが、このアルファード3.5に関してはそれは違う。
速いエンジンを積んでいるからといって、車全体が高性能車として設計されているわけではない。
海外勢の2トン級ハイパフォーマンスカーは、最初から強いタイヤ、強いブレーキ、強いシャシーでバランスを取っている。
しかしこのアルファードは、あくまで高級ミニバンに過剰な大排気量エンジンを載せた車だ。
タイヤもブレーキも、スポーツ走行前提ではない。
少なくとも、3.5Lで気持ちよく走るなら、ブレーキパッドの交換くらいは考えた方がいい。
箱根の下りのような場面では特に危ない。
加速が速い。
重い。
止まらない。
曲がらない。
しかも下りでは重力でさらに速度が乗る。
この車で下りを攻めるのは、かなりリスクが高い。
峠道
箱根ターンパイクのような道では、この車の面白さと限界が両方見える。
まず、上りでは基本的にパワフルだ。
3.5L V6の加速は気持ちよく、回せばしっかり伸びる。
しかし、車体が重いため、馬力の数字から想像するほど圧倒的に速いわけではない。
特にカーブが続く場面では、前の重さ、ハンドルの応答遅れ、ブレーキの弱さが顔を出す。
それでも、運転はかなり楽しい。
アルファードは運転がつまらないと言われがちだが、この3.5Lは普通に楽しめる。
エンジンに官能性があり、踏んだときの音と加速が気持ちいい。
箱型ミニバンである割には意外と曲がる。
タイヤを追い込んでスキール音を鳴らしながら、重い車体を操っていく楽しさがある。
スポーツカーのように鋭いわけではないが、巨大な箱を自分の操作で走らせている感覚がある。
ターンパイク後半のアップダウンが激しい道では、まるでジェットコースターのようだった。
優雅にふわふわ飛びながら、段差で浮き上がる。
ただし、雑に跳ねるのではなく、箱全体が路面のうねりや継ぎ目に合わせて流れていく。
道路条件がよく、同乗者がそれを望み、運転手が丁寧な走りを実現できれば、乗員全員でジェットコースタードライビングを楽しめることだろう。
加速も気持ちよく、入り口から出口までタイヤグリップを使って走っていける。
自分が思い描いたラインを、意外なほど車が走ってくれる。
もちろんこれは、加速性能が出すぎることを人間側が理解して抑える前提だ。
この車は速い。
そして重い。
だから、調子に乗るとすぐ危ない。
それでも、その心得さえあればかなり楽しい。
ただし、100km/h超えのフルスピードコーナリングでは、さすがにタイヤが負ける。
スキール音を出しながら曲がっていく形になる。
このあたりは、やはり高性能車ではなく高級ミニバンだ。
加速性能だけは過剰。
しかし、足回り、ブレーキ、タイヤ、ボディの総合力は、それに完全には追いついていない。
そのアンバランスさを理解して楽しむ車である。
総評
30系アルファード3.5 V6は、合理的な車ではない。
燃費は悪い。
車体は大きい。
維持費も高い。
1人で乗ることに合理性はない。
街乗りなら2.5Lでも足りる。
燃費や静粛性を考えるならハイブリッドの方がバランスは良い。
それでも、この3.5Lには強烈な魅力がある。
エンジンが気持ちいい。
加速が気持ちいい。
5500回転から上の伸びと音が良い。
重たい車体をV6で押し出していく感覚が贅沢だ。
アルファードは運転がつまらない車だと思われがちだが、3.5Lに関しては普通に運転が楽しい。
ただし、車全体のバランスで見ると、加速性能だけが過剰気味である。
ボディとサスペンションは、強い入力に対して少し容量不足を感じる。
ブレーキも加速力に対して足りない。
タイヤも本気で走ると負ける。
ハンドルの初期応答も少し遅れる。
つまり、これは「高性能ミニバン」ではない。
正確に言うなら、高級ミニバンに官能的な大排気量V6を載せた、少し危うい贅沢品である。
速いが、スポーツカーではない。
快適だが、完全な高級車でもない。
大衆車の延長線上にあるが、確かにプレミアム感はある。
合理性はないが、エンジンを回すと全部どうでもよくなる。
30系アルファード3.5は、そういう車だ。
燃費や維持費を気にするなら選ぶべきではない。
静かで快適な移動を求めるなら、ハイブリッドの方が向いている。
後席重視なら、そもそも運転フィールにこだわる必要もない。
しかし、巨大なアルファードをV6で豪快に走らせることに価値を感じるなら、この3.5Lはかなり面白い。
今となっては、こういう大排気量V6の高級ミニバンはかなり貴重だ。
燃費の悪い時代遅れの仕様。
しかし同時に、電動化時代にはもう出しづらい、贅沢で官能的な仕様でもある。
30系アルファード3.5 V6は、理屈ではなく踏んだ瞬間に価値が分かる車だ。
マルバツ評価
〇:極上の移動空間にスポーツ性が乗る。その気になれば住めるくらいの極上の乗り物である。
×:特に悪いところはないが、加速力に釣り合わぬブレーキやシャシー、レーンキープや燃費性能、過剰気味なサイズ感か。
自分の試乗レポート
時短のため記事本文はAIに書かせている。
運転中に音声で書き留めたメモ↓
(3.5V6) 30アルファード
意外とエンジン音は聞こえてくる。
乗り心地はパタパタと足回りを動かしてくれて、基本的に良い。
でも強い入力があった際はに対して、硬い衝撃を体に食らうことがある。
あとやっぱ車体がでかいから全体的に邪魔になりがち。
狭いところだと神経は使う。
ハンドルは回し始めがちょっとゆっくりである程度動かしてから前が動き始めるみたいな応答性になってる
エンジンはかけた瞬間も、低速域もクワーっという音を鳴らすV6。
エコモードでは加速感が重ため。
ゆったりと走ってても、エンジン音は意外と少し響いてくる。
エンジン音の静かさに期待して買ってもあまり感動できないかも。
個人的にはDレンジにてアイドリング中している最中にエンジンの振動がブルブルと足元から体に入ってくるのが気になる。
ニュートラルに入れるとスパっと消えるので、トランスミッション周りで生じている振動であることは明白
エンジンはさすがの出足の速さで、少し踏むだけで、スイスイ加速していってくれるのが非常に気持ち良い
カーオーディオのクオリティーは普通に良くて、トヨタの車って考えるとかなり上の方を行ってるけど、日産のボーズだとかハーマンカードンだとか、そのクラスにはさすがに及んでない。
後のパッセンジャーに極上の音響体験を見たいな。さすがにそういうコンセプトではない。
別に音質は一切悪くないし困ることもないんだけど、やっぱトヨタの車ってこんなもんだよなって思わされる音質の域は出ないし、中国EVでこのセグメントだったら何やるんだろうなって考えると世間知らず感は否めない。
路面が荒れた高速道路の中でレーンキープ系のアシストをオンにすると、なんかむちゃくちゃハンドルを取られてはみ出していきそうで使い物にならない。
内装はところどころプラスチックもあるんだけど、エアコンの音量ダイヤルみたいな質感に不満があるところだとか、コストを優先したと思われるナビのショートカットボタンだとかエアコン操作パネルだとかちょっとぐにゃぐにゃ感がなくもない。
物理ボタンだとか大衆したセグメントの域は、出ないところはありつつも要所要所で質感を高める工夫をしていて、普通に高級車感覚で乗れるところはある。
高級車と大衆車の狭間にいて、総合的には高級感をプレミアムかもしっかり味わえるといったところかなぁ。
シートだとかパネルの質感が高級感もしっかりもたらしてくれてるから、そういう要素要素でツボを抑えて高級感を出すって言うコストとの両立をうまいことをやってる印象がある
渋滞中に東名高速のざらざら、路面を走るんだけど、ちょっと路面のザラザラした振動はハンドルだとか車体だとかいろんなところから伝わってくる印象は否めないかなぁ。アルファードの上位グレードだからこれでいいのかな程度。
斜め方向に段差を超えた時、サスペンションで吸収式できなかった衝撃がボディーに入ってくるんだけど、ボディーの合成感がいまひとつ足りてない。
というか、重たすぎるというか、そういう印象がどうしても否めない。
まだ5.2万キロだから経年劣化と呼ぶには、ちょっとそれは甘く見すぎ。
足回りの衝撃吸収容量も、剛性もどちらも足りないのが否めない印象はある
あと車の方向性的に仕方ないんだけど、ピストンスピードが遅いゆったりした領域で山を越えたときにはどうしてもふわついちゃう動きが出るっていうのはある
渋滞中のレーンチェンジだとか交差点だとかで思っている以上にハンドルを回さないとフロントが向きを変えてくれない感じがあるのはちょっとクセ、あるかなとは思う
踏み込んだときの加速感は、素晴らしくて重たいはずの車体が官能的なエンジン音とともにスイスイ激しく加速していって、エリシオンのV6に勝るくらい気持ちが良いで、フロントが寝てるおかげか風にも降られなくて、140キロ位はスイスイ進むし、5000回転から上でもう1個爆発してくれる領域がある
ほんとに気持ちの良い加速力で低速ではトルクステアやホイルスピンを起こしそうな位加速が早い。
5500回転からのトップエンドの伸びと官能性とエンジ音が素晴らしくて。本当に気持ちが良く加速していて運転がむちゃくちゃ楽しい
ボディとサスペンションの至らなさがハンドルと車体に衝撃をもたらしていて、その衝撃が不安定感というか、不安感をもたらしてしまっているところがどうしてもある。
結果的に直進感も下げる。
加速性能に対して諸々がちょっとついていけてないというかむちゃくちゃ気持ちはいいんだけど、どうしても車の総合バランスで加速性能だけ過剰になっているところは否めない。ただ直進での安定性はすごく高いから高速道路を飛ばしていてもあんまり問題は起きない。
風に強い方だとは言ったけど、横風を食らうとどうしても進路を持っていかれるって言う動きが存在する。投影面積の割には特性が良いけど、やっぱり面積自体はでかいし、外からの力は明確になっちゃうかなぁっていうのは思う。
重たいからかブレーキを踏んでもちょっと抑え込む力は弱いっていうのが否めない
加速力だけ過剰だけど、速い車だと言う認識が世間がない中で踏み込んで遊んでると、目の前に割り込まれた時にちょっと危なくなる。
ブレーキパッドの交換くらいは必須。
加速があまりにも気持ちよくて速い割にはブレーキだのシャシーだの諸々が追いついてない、
この手のクルマの加速動画に「速い車の方がブレーキが良くて安全」とか書いてるやつは車音痴。
ハンドルの回し始めの応答がちょっと遅れるせいで、オーバースピード気味にカーブに入ったときの対応も遅くなりがち。
周期的に継ぎ目のある画面だと、沈みきってから上に行ってと言う、下から上に動きまくるところがある。
重さがあるせいで足周りがうまく動かせてないところがあるような…
視点がすごく高いから、他の車よりも周りの景色を楽しみやすい。
取り回しに関してなんだけど、小回りは悪くないしアラウンドビューカメラもついてるから空間の専有面積ほど乗りづらいわけじゃない。
前後に長いため、「電柱を気にしながら歩行者自転車を気にしながらすれ違う」だとか「カーブの中でも後ろがはみ出さないか気になる」みたいな、幅方向の取り回しにも全長の影響を感じる。
この車を運転してオラつける心理がワカラン。
燃費が悪いイメージしかない3.5Lエンジンは、実際に市街地だと燃費3とか4という数値を出す。
しかし逆に80キロ巡航みたいなことができれば、全区間燃費でリッター16キロとか17キロとかそのくらいの数値を出すことも夢ではない。
ただガソリン代をケチるような人間が維持できるような代物ではないので、燃料代は払って、気持ちよくエンジンをブン回して、とっとと目的地に行ったほうが良い。
同乗者との会話を楽しむか、安全運転アピールをするか、私みたいに運転ではなくオーディオブック学習に集中するか、海沿いの景色が良い道でも走っているかスマホホルダーで流している映画に意識を向けたいか、あまりにも流れが悪いので安全全振りにするか。
ゆずの夏色みたいにデート時間の延長のためにダラダラ走るか。
ゆっくり走るならそういう場合のみだろう。
ハイブリッドほどではないが、エコドライブを行った分、明確に燃費計の数値というリターンが得られるのは嬉しい。
2速で急加速してる最中にトルクステアが起きそうになる印象があるが、起きたり起きなかったりもする。路面状況次第なのかもしれない。
乗り心地に関してなんだけど、個人的にはちょっと上下にふわふわ動きすぎかなって思う。
下周りの上下だけじゃなくてボディーの箱の上下動も使って快適性を出しに行きたいような乗り味になるわけであるが、運転手としてはちょっと動きが大きい。
快適な車としてはこれで良いし、そもそも後ろの人のためのクルマだから不毛なことを言っている感はある。
段差を越えた際、ボディが下に行った時にドンと叩きつけを貰うこともある。
多少の経年劣化こそあるが、もう少し頑張って欲しいなって思うところはある。
ーー
基本的にパワフルなエンジンだけど、箱根ターンパイクの上りだとちょっと失速気味ではある。
馬力の数値ほど速くはない。
あとハンドルの応答の遅れと前の重さ。
このせいでカーブだとちょっと遅れ気味になるところはどうしてもならない。
回し始めてから舵角が効き始めるまではゆったりだけど、そこからのレスポンスはいい。
前の舵角はしっかりと取れる。
ひとたびカーブで大きく傾けちゃうと、変な慣性だか勢いのようなものが付く。
大きくて重たいためか、それがなかなか取れないような動きになったりもする。
でも基本的に気持ちよくクルージングしていくことができて、運転はすごく楽しいね。
アルファードは運転がつまんないと言われているが、この3.5は普通にむちゃくちゃ楽しめる。
経済性は無いんだけど、1人で乗ることに対して何の合理性もないんだけど、でもエンジンに官能性があって、普通に楽しめるね。
ブレーキはやっぱり追いついてない。
ハンドルも奥まで切れ込んでいくと、さすがに重さが苦しい。
ハンドルを切っても、車体がいまいち曲がっていってくれないような動きがどうしても出ちゃうところはある。
重さゆえ、慣性力・遠心力に負けている。
しかしかなり追い込んでもちゃんと四輪でバランスよく曲がってる感じがある。
箱型の車である割には全く動きが悪くない。
急ハンドルを切ると。フロントのタイヤがスキール音も出してしまうが、安定してるともいえる動き。
急な動きを抑えてくれてて全く悪くないと思う。
MTモードで2速でレッドゾーンまで踏みぬいた後に勝手にシフトアップされて、一瞬だけフッとエンジンの音と加速を抜いてしまう。この瞬間に完全に官能性が消滅しちゃうゾーンがあるのがちょっと気になるところ。
100キロ越えのフルスピードコーナリングをしていると、タイヤがさすがに負ける。
スキール音を流しながらキーと曲がっていく形になる。
海外勢の2トン級ハイパフォーマンスカーは最初からそういうタイヤやシャシーセットアップとしてバランスを取るが、このアルファードはただの2トン相当のエコカー&エコタイヤに過剰パワーのバカデカエンジンを載せただけという感じのバランス感。
加速性能のみならず、足回りの総合力が問われる箱根ターンパイクのアタックではさすがに耐えられない。
ハンドルを切れ込むと前がグイグイとインに行こうとする形で車の姿勢が乱れるけど、電子制御で立て直して弱アンダーな落ち着いた動きに戻す。
滑った時はオーバーステアの方向には行かせないようにしてるみたいだね。
多分そうなると制御できないからだと思う。
いつでも安定方向に抑えてくれて、ハンドル切ったらバランスよく意のままに曲がっていく感触がある。
一定以上の負荷を掛けるとどうしても重さに負けて、どうにもならなくなるところあるが、全体的に良い動きだと思う。
不満を結構言っている気がするが、少なくとも想像の上を行く走りを魅せる。
むちゃくちゃ運転は楽しめたけど、タイヤは消耗品だね。
箱根の下りの峠はさすがに危ない。加速が速いし、重いし止まらないし曲がらないしで、しかも重力ブーストで加速される。
ブレーキも旋回もひどいことになる。
でもハンドルのレスポンスはちゃんとしてるから、手元でハンドルを切ればしっかり曲がってくれる。
過剰なオーバースピードには対応できないだろうけど。
箱根ターンパイク後半のかなりアップダウンが激しい峠道を全開で走ったけど、ジェットコースターみたいだったね。
優雅にふわふわと飛びながら段差で浮き上がるんだけど、ジャンプとかじゃなくて優雅に着地させつつ、その路面のうねりだとか継ぎ目に合わせて箱がきれいに流れていく。
加速も気持ちいいし、ちゃんとなめらかに入り口から出口までタイヤグリップを使って走っていける。自分が思い描いた通りのラインを車が走ってくれる。
それは加速性能が出すぎているのを自分で抑えるみたいな、人間側の慣れがあってこそ成り立つものではあるんだけど、その心得さえあれば危なくなる事はあんまりない。
タイヤをしっかり追い込んでスキール音を鳴らしたりしながら車を操っていく楽しみがある。
急な坂の峠もハンドルがぐいぐい行くのと、意外とタイヤグリップで踏ん張ってくれるから、そんなに走ってて重さで苦しいとかはならない。
でも加速が強いから突っ込みすぎ注意。
雪道走行だとどうなのかはもうわかんないんだけど、何の不満もない充分すぎる特性の良さで走ってくれる。
段差の飛び上がりの動きだとか、ボディ合成とか足回りだとか、そういう動きのレベル感の割には抑制最低抑制されてる。
車自体の重さで押さえ込んでるのかなって思うところはある。
残クレ文化について
「アルファード=残クレ」と雑に言うのは、かなり解像度が低い。
残クレで買われやすいのは事実だとしても、それは人気車・高リセール車だから支払い設計が組みやすいというだけで、車そのものの価値が低い理由にはならない。
むしろアルファードは、
- 法人・役員送迎
- 家族用ミニバン
- 高級移動空間
- 海外需要
- リセールの強さ
- 国内でのブランド力
が全部乗っているから、残価が高く設定されやすい。
つまり「残クレで買われているからダサい」ではなく、
残クレが成立するくらい市場価値が強い車という見方の方が正確だ。
そもそも車の買い方と、車の出来は別問題である。
現金一括で軽自動車を買っても、その車が高級車になるわけではない。
残クレでアルファードに乗っても、アルファードの室内空間、快適性、リセール、商品力が消えるわけではない。
ネットの「残クレアルファード」いじりは、車の評価というより、
“高そうな車に乗っている人を下げたい”という感情のラベリングに近い。
本当に見るべきなのは支払い方法ではなく、
その車がどれだけ市場で求められていて、どれだけ商品として強いかである。
その意味でアルファードは、むしろかなり強い。
最後に一言書いておくと、アルファードを残クレ呼ばわりしている人は今すぐ私の全SNSアカウントをブロックしてから、そマホを捨てて1日5分の瞑想と30分の読書を習慣付けてくれ。
自分の何がダメだったのか理解できるレベルになったら、SNSへのコメント書き込みを許可する。