【C43 AMG】激烈な速さで心臓が痛くなる #205台目【試乗インプレッション】

2リッターの直4となったことでファンを失望させた現行のCクラスAMG、自分で乗って素性を確かめることにした。

1700万円で2.1トンを超えるPHVのC63s Eパフォーマンスに対し、C43は1.8トン程度の重量で1300万円ほど。

400馬力と4輪駆動でリアルAMGではあるが、直6を持つBMWのM340iと比べても魅力を感じづらい。

しかし肝心の走りは想像とは別次元にあるものであった。

外観・デザイン

違いと言えばリアスポイラーが付いたりホイールが大きくなったりAMGエンブレムが付いたりする程度で、ベースのCクラスと比べても大差はない。

個人的には落ち着いている雰囲気にちょい足しされるアグレッシブ要素が好きだが、値段と見た目の派手さのコストパフォーマンスは悪いとも言える。

内装

内装は、通常のCクラスと比べるとAMGらしい世界観がかなり強くなっています。

以前乗ったC200では、ところどころにプラスチック工作のような軽さを感じる場面がありましたが、C43では全体的にカッチリした印象があります。

レザー風素材や立体的な造形、AMG専用のステアリング、カーボン調パネルなどによって、車内の雰囲気はかなりスポーティです。

1000万円を超える新車価格を考えると、細部に対して厳しく見たくなるところではありますが、個人的には内装全体の質感に大きな不満はありませんでした。

ただし、気になったのはカーボンパネルです。

見た目はカーボン調でスポーティなのですが、おそらくリアルカーボンではなく、水圧転写系の加飾に見えます。1200万円近い価格帯のクルマであれば、ここはリアルカーボンを使ってほしかったところです。

一方で、ダッシュボードに使われるレザー風素材については、実際に手で触る場所ではないため、視覚的な上質感が確保されていれば問題は少ないと感じました。環境負荷の低い素材を使うという意味でも、納得はしやすい部分です。

AMG専用ステアリングまわりの操作系はかなり特徴的です。

右側のダイヤルで走行モードを直感的に切り替えられ、左側のボタンにはサスペンション、アイドリングストップ、AMGメニュー呼び出しなどを割り当てられます。コンフォートモードを維持したまま、サスペンションだけ硬くする、といった細かい使い分けができるのは非常に便利です。

このあたりは、普通のCクラスとは明確に違う部分です。
単に高級感を足したというより、走行中に設定を変えるための操作系として作られています。

HUDもかなり充実しています。

表示は大きく、色彩も鮮やかで、速度や運転支援系の情報を一か所で確認できます。ただ、表示が大きすぎて邪魔に感じる場面もありました。元々のメーター自体が見やすいため、HUDが必須というほどではありません。

それでも、HUDのオンオフや位置調整へステアリング操作からスムーズに入れる点は優秀です。車種によってはHUD設定がかなり深い階層に隠れていることもありますが、C43はこのあたりの操作導線がよく考えられていました。

一方で、地味に不便だったのはオーディオ操作です。
次の曲へスキップする操作が分かりにくく、センター画面の小さなボタン、スマホ、音声操作などに頼る必要があります。ステアリング上で自然に操作できる形であれば、さらに良かったと思います。

取り回し

今回の試乗車は左ハンドルでした。

これが想像以上に取り回しへ影響します。

C43の全幅は1825mm程度で、数値上は極端に大きいクルマではありません。しかし左ハンドルで乗ると、車内が異様にワイドに感じられます。視点のズレによって、実際の車幅以上に大きなクルマを運転しているような感覚になります。

体感としては、ミドルサイズセダンというより、もっと幅のあるスポーツカーを動かしているような緊張感がありました。ランボルギーニ級の横幅があるのではないかと錯覚するほどです。

また、C43は四輪操舵を備えていますが、最小旋回半径は5.7mと特別小さいわけではありません。
そのため、低速域での小回り性能は期待ほどではなく、狭い場所では気を遣います。

普通の右ハンドルのCクラスであれば楽に通れるような場所でも、左ハンドルのC43ではかなりスレスレに感じる場面があります。外装に傷が多かったのも、この視界の悪さと取り回しの難しさを考えると納得できました。

運転支援系はかなり優秀です。

レーンキープは頼もしく、高速道路では基本的にステアリング操作を任せられるレベルです。渋滞で停止したあとの再発進も自動で行ってくれるため、長時間の高速移動ではかなり楽ができます。

ただし、クルーズコントロールの車間制御には少し怖さがありました。

減速時や停止時の車間がかなり近く、最も距離を空ける設定にしていても、前車へグッと詰めてから止まる印象があります。このまま追突するのではないかと感じるくらいのペースで近づくため、慣れるまでは不安が残ります。

速度設定の操作もやや惜しい部分です。

ステアリングのタッチパネルで速度設定を行うのですが、押すと10km/h単位、スワイプすると1km/h単位で変わります。ところが微調整のために何度もスワイプすると、操作を無視される場面がありました。

本体設定で「ボタンを押したときに何km/h単位で変えるか」を選べれば、もっと使いやすかったと思います。5〜7km/h単位に設定できれば、渋滞や流れの変化に合わせた速度調整がしやすかったはずです。

パワートレイン

現行C43の最大の話題は、やはり2.0L直列4気筒ターボです。

AMGと聞くと、V6やV8のような大排気量エンジンを期待する人も多いはずです。そこに2.0L直4というだけで、残念に感じる人がいるのも理解できます。

しかし実際に運転していると、直4であること自体はあまり気になりません。

少し踏むだけで500Nm級のトルクに到達するため、2.0Lとは思えないほど強烈にクルマを前へ進めます。400馬力級の出力もあり、加速性能自体は凄まじいものです。

ただし、加速の体感には独特のクセがあります。

ベタ踏みしても、踏んだ瞬間からEVのようにドカンと出るわけではありません。ブースト圧が立ち上がるまでに一呼吸あり、そこからモワッと過給が立ち上がってくる感覚があります。

電動ターボという言葉から、もっと瞬間的なレスポンスを期待していましたが、個人的には「普通に待たされる」という印象もありました。センターディスプレイでブースト圧を表示できますが、アクセルを踏んでからブーストが立ち上がるまでの遅れは目で見ても分かります。

この部分は少し疑問が残ります。

電気の力でターボラグを消すというより、実際には高出力ターボエンジンらしい過給の立ち上がりを、うまく制御しているという感覚に近いです。

また、アクセルペダルのストロークは長めで、85%付近にスイッチのような引っかかりもあります。踏み込み切るまでの動作に少し段付き感があり、ここも好みが分かれそうです。

トランスミッションにも気になる点がありました。

加速中のシフトチェンジで、バンと加速が途切れる瞬間があります。緊迫感のある加速が続いている中で、変速時に一度スパッと流れが切れるような感覚です。

このクルマのキャラクターを考えると、DCTのようにスパスパと変速してくれたほうが合っていたのではないかと感じました。現行C43のトランスミッションは十分に高性能ではありますが、シャシー側の反応があまりにも鋭いため、変速の息継ぎが目立ちます。

パドルシフトも大きく、見た目の高級感はあります。F1マシンのような雰囲気もあり、AMGらしい演出としては悪くありません。

ただ、実際に指で引いたときのフィット感はもう少し欲しいところです。遠くから湾曲している部分を引かされるような感覚があり、デザイン優先で形状が人間の指に完全には合っていないように感じました。

エンジン音はかなり凝っています。

演出は強めですが、加速時には気持ちよく響きます。直4か直6か、という議論がどうでもよくなるくらい、走行中の音と加速の組み合わせには迫力があります。

一方で、シフトダウン時のバブリングは控えめです。エンジン音全体には演出感があるのに、バブリングは小さく、ほとんど感じ取れませんでした。どうせ演出するなら、こちらをもう少し強調しても良かったのではと思います。

乗り心地

低速域の乗り心地は、かなり硬めです。

40km/h程度で市街地を走っていると、段差や路面の落ち込みでズドンと叩きつけるような衝撃があります。衝撃吸収を最優先した足ではなく、わずかにストロークしたあと、非常に頑丈なボディへゴトンと入力が届くような感覚です。

ただし、単純に「酷い」「耐えられない」というほどではありません。

衝撃吸収容量は大きくありませんが、バンプラバー周辺で角を取っているような感触があり、硬いながらも破綻はしていません。今回の個体は指定空気圧より35kPaほど高く入っていたため、それによって硬さが強調されていた可能性もあります。

マンホールの穴や大きな段差に落ちると、ドガンと硬い衝撃を食らう場面はあります。
コンフォートモードで日常的に気になるのは、このあたりです。

一方で、80km/h程度まで速度が上がると印象が変わります。

低速域では硬かった足が、速度が乗ると仕事をし始めます。エアサスが縮むようなストローク感で足を動かしつつ、パタッと収めるようになり、高級スポーツセダンらしい走り心地になります。

ただし、首都高のような継ぎ目の多い道では、コンフォートモードが必ずしも最適とは限りません。

路面の継ぎ目を越えたときに、車体が上へ行き、下へ行き、また上へ行くような後揺れが残る場面があります。減衰を柔らかくした結果、車体側の上下動が残ってしまうような印象です。

コンフォートという名前ですが、実際には縮み側の減衰を緩める方向の制御であり、路面状況によっては逆に収まりが悪く感じることもあります。

サスペンションを最も硬いモードにすると、今度はかなり過激です。

少しの入力で足が縮められただけでも、ダンダンと揺さぶられます。タイヤからの叩きつけが強く、ちょっとした段差でもドカドカと動きが入ってきます。

スポーツプラスではストローク感が薄くなり、入力が入った瞬間にゴツンと消すような動きになります。サスペンションでしなやかに受けるというより、バンプラバーへ直接当ててでも車体の動きを止めに行くような感覚です。

この足回りは、明らかに設計スピードレンジが高いです。

250km/h級の高速域を見据えた足であり、低速域の快適性を最優先にはしていません。街乗りで高級デートカー的に使うなら、同価格帯のEクラスのほうが合っていると思います。

ただし、コンフォートモードでゆったり走っている限り、普段乗りが無理なクルマではありません。硬いながらも、普通の移動には使えます。

問題は、1000万円級の価格に対して、街乗りの乗り心地でどこまで満足できるかです。
大衆車セグメントにも非常に乗り心地の良いクルマは多く存在するため、街乗りだけでC43の価格差を納得するのは難しいかもしれません。

ハンドリング

C43で最も印象に残ったのは、エンジンではなくハンドリングです。

ハンドルを動かすと、ノータイムで前が追従するような感覚があります。現在のメルセデスらしいガッチリしたボディに、AMGらしい高応答な足回りが組み合わさり、ステアリング操作に対する反応は非常に鋭いです。

特に旋回方向の性能は強烈です。

一般的なスポーツカーでは、サスペンションを縮ませ、荷重を作り、タイヤを使って旋回姿勢へ持っていく感覚があります。しかしC43は、そのプロセスを人間が感じ取る前に、ハンドル操作がそのまま横Gへ変換されるような動きをします。

ロールがないわけではないはずですが、運転している側にはほとんど感じられません。
荷重移動やサスペンションストロークを感じながら曲げるというより、手元の入力に対して即座に車体がギャンとインへ入っていきます。

この動きは非常に速く、場合によっては人間の感覚が追いつきません。

電動パワステは軽く、その軽い力でハンドルを切ると、とんでもない勢いでイン側へ向かい続けます。普通のクルマのように、ロールや荷重移動から旋回姿勢を読み取る余裕が少なく、最初はどう乗ればいいのか分からないほどでした。

このクルマの根本には、FRらしいシャープな旋回性があります。

ただし、C43は後輪寄りの四輪駆動でもあります。
この四輪駆動が、旋回中の挙動を少し複雑にしています。

コーナリング中にアクセルを強く踏むと、オーバーステアになるというより、前がアウト側へ逃げていくような感覚があります。前後輪の両方で強烈に加速するため、タイヤのキャパシティを使い切りながら、車体全体が外へ膨らんでいくような動きです。

つまり、FRらしくグイグイ前が入る特性を持ちながら、ラフに踏むと四輪駆動らしくアウト側へ押し出されます。

この二面性は面白い一方で、限界域では少し難しさもあります。

ほどほどの負荷で走っていると、非常にスムーズで思い通りに動きます。
しかし旋回方向の性能を本気で解放しようとすると、車両側の反応が鋭すぎて、細やかなコントロールが難しくなります。

C1内回りのような段差を含む場所でスポーツプラスに入れると、入力が入った瞬間に車体の動きが消されるような挙動を見せます。飛び跳ねた直後でも、着地した瞬間にはもう揺れが終わっているような感覚です。

通常なら後揺れが残ってもおかしくない場面で、C43は何事もなかったかのように動きを収束させます。
このあたりは、高価格高性能セダンというより、まったく別の時間軸と常識の乗り物として動いているような異様さがあります。

路面に張り付き、瞬間的な入力を逃がさず、ダラダラと動かさない。
これがC43のシャシーの本質だと感じました。

加速性能も強烈ですが、それ以上に印象的なのは旋回性能です。

直線で速いクルマは多くありますが、ハンドルを切ったときの横方向の力でここまで身体へ負荷をかけてくるクルマは珍しいです。400馬力の加速よりも、ステアリング操作に対する横Gの立ち上がりのほうが恐ろしいと感じました。

ただし、最終的にじっくり乗っていくと、魔法のように感じた挙動も、結局はタイヤグリップと車体バランスによって成立しているのだと分かってきます。

車重が重すぎず、軽すぎもしない。
タイヤをしっかり路面へ押し付け、重さでグリップを作りながら、重量によって剥がされるほどではない。

このバランスが非常に良いのだと思います。

C43は直4エンジンになったことで、フロントが軽くなり、旋回方向の鋭さを得ている可能性があります。
そう考えると、2.0L直4化は単なるダウンサイジングではなく、このシャシー性能を成立させるための選択だったとも考えられます。

まとめ

現行メルセデスAMG C43は、単なる「直4になったAMG」ではありません。

むしろ実際に乗ると、エンジン形式よりもシャシー性能のほうが圧倒的に印象へ残ります。

2.0L直4ターボは、たしかにAMGらしい大排気量の情緒とは違います。
ブーストの立ち上がりには遅れもあり、電動ターボという言葉から期待するほど瞬間的なレスポンスではありませんでした。変速時の息継ぎや、アクセルの段付き感にも気になる部分はあります。

しかし、500Nm級のトルクと400馬力級の出力を持つパワートレインとしては十分に強烈です。
加速中のエンジン音も気持ちよく、実際に走っていると「直4だから残念」という感覚はかなり薄れます。

それ以上に強烈なのは、ステアリング応答と旋回性能です。

ハンドルを切った瞬間に、車体がノータイムでインへ飛び込む。
段差を越えても、揺れを一瞬で消す。
速度域が上がっても、車体はまったくブレない。

このシャシー性能は、ただのCクラスのハイパフォーマンス版という言葉では片付けにくいものがあります。

一方で、街乗りや低速域では硬さが目立ちます。
高級セダンとして快適に乗りたい人、同乗者を快適に運びたい人、高級デートカー的に使いたい人には、C43よりEクラスのほうが向いているかもしれません。

C43が向いているのは、AMGの世界観を日常ボディで味わいたい人、そして直線加速だけでなく、シャシー性能や旋回性能に価値を感じる人です。

「AMGなのに直4」と見ると物足りなく感じるかもしれません。
しかし実際には、直4化によって手に入れた軽快なフロント、強烈な旋回性能、ガチガチに固められたボディと足回りが、このクルマの本質でした。

個人的には、これまで運転してきたクルマの中でもかなり味わい深い一台でした。
エンジンの魅力だけで語るより、シャシー性能の異常さを語るべきAMGです。

マルバツ評価

〇:圧倒的すぎるシャシー性能がクルマの常識を打ち砕き、次世代の速さを叩きつける

×:電動ターボのブースト圧立ち上がりは遅く、1300万円出してもただ加速が速いだけ。

自分の試乗レポート

時短のため記事本文はAIに書かせている。

約9500文字。誤字脱字の修正と推敲に1時間掛かった…

(ちなみにこの記事全体の文字数は1.6万字を越える)

本文↓

C43 amg

珍しいことに左ハンドルモデルの貸し出しとなった。

黒いAMGの左ハンドルに乗り、とんでもない車間を開けて渋滞をゆっくり走りながら合流で何台も目の前に入れていると、「自分はいったい何者なんだ!?」という気分になってくる。

さて左ハンドルの乗り心地だが、1825mmしかない横幅をむちゃくちゃ太く感じさせる。

車内が超ワイドに感じられる。

見た目以上にでかい。ランボルギーニ級の車幅があるのではないかと感じるほど。

四輪操舵を持つわけだが、最小旋回半径は5.7メートルもある。

小回り性能が悪く取り回しは良くはない。

狭いところではミドルサイズFFセダンのようなサイズ感で運用することになる。

ーー

首都高に乗って渋滞にハマりつつ東京を離れる。

ーー

40km/h程度での乗り心地は我慢の世界。

段差やらに落ちるとズドンと結構な叩きつけがある。

内装についてであるが、全体的にプラスチック工作感が強かったベンツのC200に対し、こちらはカッチリとしている印象尾受ける。

内装の質感が悪いとは感じない。

1000万円越えのしんしゃかかくだが、個人的には不満を感じなかった。

しかし内装のカーボンパネル、これはリアルカーボンではなくおそらく水圧転写。

1200万円近くだすのだから、リアルカーボンくらい使って欲しかった…

ダッシュボードに貼られるレザー素材は、リアルレザーではないが視覚的上質感は問題なし。

環境負荷が小さいという点に納得感がある。どうせ手で触れる場所ではない。

足回りはイメージ通りな感じがある。

衝撃吸収は第一ではないような僅かなストロークの後、むちゃくちゃ頑丈なボディーにゴトンとくる感じ。

衝撃吸収容量はそんなに大きくない。

すぐフレームに衝撃が来るが、バンプラバー部分で角を取るから「耐えられない」だとか「酷い」とか「このクルマ嫌い」となるようなものではない。

指定空気圧より35kpaほど多めに空気が入っていたため、これがより乗り心地を硬く感じさせていた可能性はある。

頻度は高くないが、マンホールのような穴ボコに落ちるとドガンと硬い衝撃を喰らう。

コンフォート運用の問題はこれくらい。

市街地ではそれだけ固かった足回りも、80km/hほど出てれば調子がよくなる。

エアサスが縮むみたいな感触のストローク感でアシを動かしつつ、パタッと動いて仕事してくれるようになる。

乗り心地が良い高級セダン系のアシの動かし方になる。

むしろコンフォートモードで、首都高を80km/hくらいで走ってしまうと、上下に揺さぶられるわ、後揺れがダルダルと残っちゃうわ、あまり走り心地がよろしくない。

路面の継ぎ目の山を越えた時も、上に行って下に行って,また上行って,みたいな。

収まりが悪いダルンダルンとした動きに感じられてしまう。

路面状況次第ではコンフォートモードがコンフォートとは限らないというのはよくある話。

コンフォートというか減衰の縮み側をダルくするだけだからね。

ある程度スピードが上がった状態でのコンフォートモードの足の動きは、ちゃんと足回りを押しつぶすというか、ダンパーを押しつぶしてパタっと足を動かすように使ってくれている。

低速域の乗り心地が硬いのはもう、あまりにも設計スピードが高いから割り切るしかない。

スピードレンジは250km/h級。

低速域ではドカンと来るけども耐えられないほど悪いわけではないし遭遇頻度も高くない。

パフォーマンスの高さを踏まえると受け入れられる。

しかし4ドア高級セダンなれど、近場で他人を乗せる場合や、高級デートカーのような使い方にはマッチしない。

同じくらいの値段ならベンツのEクラスを買ったほうが合いそう。

さてアシを1番硬いモードにすると、ちょっとの入力で少しアシが少し縮められただけでもダンダンと揺れまくる。タイヤからの叩き付けがしんどい。ちょっとの段差程度でもドカドカ揺さぶられちゃうような感じになる。

そのあたりのクセこそあれど、コンフォートモードでゆったり乗ってる限りはもう普通の車。

普段乗りも無難にこなせる。

私は大衆車セグメントの超乗り心地・走り心地が良いクルマを多数知っているため、そういうのと比べて1000万円の価格に見合うだけの差が街乗りであるのかと言われると迷ってしまう。

むしろ硬いし。

アクセルを踏んでいくと底なしの加速力が出てくる。

さすが400馬力。

エアコンの効かせ方が巧みで、ひんやりした風がふんわり降ってくるような動作になっている。

ディスプレイ化されたエアコンだが温度と風量は大きく左下に鎮座しており、そこをたま~にタップしてオートエアコンの温度を変えてやるだけで車内はずっと快適であった、

レーンキープは非常に頼もしく、ハンドル操作は基本的には全部任せられる。

渋滞で止まったあとの再発進も勝手に担う。

最近はトヨタの大衆車も優秀なシステムを持つためコスパは微妙だが、かなりラクができる。

ステアリングのタッチパネルで速度設定をするが、押すと10km/h単位、スワイプすると1km/h単位である。

このスワイプ、微調整のために何回も撫でる場面では動作を無視される。

本体設定から、ボタンを押した際に何km/h単位で車速を変えるのか設定できれば良かったのに…

5~7km/h単位の調整となっていれば渋滞中の速度変更でもストレスが小さかったことだろう。

ちなみにシートの座面は停止中に揉んでいるとかなり沈み込むが、実際に走行中に座ると結構硬くてクッション性を感じられない

サポート性優先でサーキット用という感じ。

左ハンドルの取り回しに戻る。

あまりにも全周が見づらいため、外装が酷い態だったのもすぐに納得した。

普通の右ハンドルのCクラスだったら楽勝でクリアできるようなところもスレスレになるし、

ベンツだと安っぽさを感じさせていた車内だが、AMGになるとカッコよく感じられる。

あちこちが立体的な形状でデザインされ、レザー風素材の質感や各所の仕立てにはプラスチック工作感が残ってはいる。

しかし上質感や世界観のカッコよさ、近未来感の演出が勝る。

クルコンの停止、減速時の車間は非常に近くて不安になる。

このまま追突するんじゃないかって思うくらいのペースで近づいた後にようやく止まる。

1番距離を離す設定でもガンガンに詰めるため怖い。

乗り心地はコンフォートモードでも柔らかいと言う事は特になくて、ダルダルでもない。

むしろスポーツ+は、入力があった瞬間にゴツンと消すような感触。

スポーツ+が安定性に降りすぎなところがある。入力が入った次の瞬間にはゴツンと消す。

ベタ踏みしてみたけど、意外と速さは感じない。

まぁ400馬力であちこちがガッチリしていて、4WDならこんなもんだよねって言うところに収まる。

私がフェアレディZやスカイライン400Rなどの、各種400馬力級に乗り慣れているユーザーだったため加速に特別感は無かった。

加速性能自体は凄まじいが、シャシー性能がそれを上回って高いため。

400馬力はむしろ安全に扱える範囲に収まってる。

日産のFRスポーツのほうがよっぽど怖い。

4輪駆動らしく、ちゃんと前と後ろの両方で加速をさせている感じがある。

エンジン音の演出も凝っている。

ちなみにエンジン音は過剰演出感が少々ある割に、シフトダウン時のバブリングは小さくてほとんど感じ取れない。

バブリングの音のほうを過剰強調すればいいのに…

スポーツプラスモードにするとストローク感は消える。

揺れが入ってきた瞬間に消すみたいな動きになる。

アシのストロークじゃなくて、直接バンプラバーに当たって飛び跳ねるみたいな動き。

ハンドルを動かすとノータイムで前が追従する感じ。

ここにはやっぱり、現在のガチガチなベンツのボディにふさわしいような応答性がある。

ーーー

高速道路を降り、市街地走行を織り交ぜつつ山間部を走る

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アイドリングストップだとか、シフトチェンジだとか低速発進だとかの状況下で、たまにガタガタとシフトショックが出ることがある。

アイドリングストップは停止した瞬間に乱暴にバンと入る。そこから踏み込むとホールドになる。

内装の地味な使い勝手だが、次の曲へとスキップする機能がないのが不便。

センター画面の小さいボタンかスマホ、音声操作になる。

左下のボタンに割り当てる機能はAMGメニューの左側のタブから簡単に切り替えられる。

右側のダイヤルは直感的に使える。コンフォートモードを維持したまま左側でサスペンションだけ硬くしたり、アイドリングストップのオンオフだけ切り替えたりできるから融通が効く。

2リッターしかない排気量だけど、少し踏むだけで簡単に500Nm級の最大トルに達しているのはさすが。

2リッターのエンジンを強烈に盛り上げて走っていく感じはなかなか楽しいし迫力がある

世間は「直4が残念」とばかり思うけど、運転してるとそこは正直どうでもよい。

インテリジェントに作ってあるなぁって言う感覚が勝る。

あちこちの補強と走行性能はすさまじいが、ボディ、乗り心地、ハンドリング、エンジン、それらのすべてが想像の範疇に収まる感覚があり、

想像の遥か上を行くものを短時間試乗では感じられない。

「こういう車ってこういう風に作るよね」って感じ。

おそらく色々なクルマを運転している経験がある人なら、運転フィールのコメントを読んだだけで乗り味の想像が付くと思う。

旋回中にベタ踏みしたときの加速性能はとんでもないもの。

タイヤのキャパシティがパンクしてアウト側へと吹っ飛ばされて、車がカーブの外に行く。

ハンドルを切ったときの応答性も恐ろしい。

人間がついていけない位の力でインへと吹っ飛んでいく。

加速性能はマジック。

200km/hを越えても衰える気がしない。

そういうスピード感で走っていも、全くぶれない極上の安定性を誇ってる。

風にも全く揺さぶられない最高の直進性である。

エンジン音はかなり気持ちよく響くし、加速も強烈。

運転はむちゃくちゃ楽しい。直4か直6とかはどうでも良くなる。

路面にぴたりと張り付く安定性で静かで快適。

スピードをハチャメチャに出したいなら最高の選択肢になる。

シフトチェンジのタイミングでバンと加速が途切れるのは不満。

緊迫感ある加速が続くんだけど、安定性がむちゃくちゃ高いから危険は無い。

500Nmは鋭いが、速すぎはしない。

少なくとも400馬力級に慣れている人にとっては普通に炸裂させられる加速であり、600馬力級を使いこなしている人は「まぁこんなモンか」という感想を抱くかもしれないレベル。

走りの緊迫感は相当なもので、段差を超えたりして入力を受けた際にあまりにもノータイムで竣敏に動く。

人間の感覚としてむちゃくちゃ戸惑う。

この車の速さは心臓が痛くなるね。

心臓の鼓動が止まってるんじゃないかなと思うような緊迫感がある。

旋回が混ざると旋回方向に対する固められすぎた動きに度肝を抜かれる。

一般的なハイパフォーマンスカーでやるような、サスペンションを縮ませて、がっちりしたボディーとハイグリップなタイヤを使って、アシを縮めて旋回姿勢を作って曲げていくようなものじゃない。

手元でハンドルを回したら。その分がそのまま横Gになって体内に殴り込まれてくる。

臓器が損傷する。

速さやシャシー性能というか、生命維持のために必要な器官への暴力。

この車は加速はただテクノロジーとブーストアップで速い程度だが、旋回においてはもう体の心臓を直接ロール方向の力でブッ刺してくるほどの危険性がある。

「AMGワールドを誰でもどこでもライトに楽しめる」みたいな言い方がされているのをどこかで見たが、何を言ってるんだと感じる。

エナジードリンクやらコーヒーを飲み過ぎて心臓が痛くなった思いをした人がいるだろうか、あれを5から10倍位にした位の心臓の痛みが、一瞬の全開走行で出てくる。

おそらくあまりにのシャシー性能に意識が持って行かれ、呼吸をできなくなる。

全開アタック中の数十秒、ずっと息を止めているが気づかないため、心臓が痛くなるのだろう。

この車が素晴らしいのは、シャシーのスピードレンジの高さである。

シャシー性能の高さ、特に旋回の常識をぶち壊してくるような。旋回方向の運動性能の高さ。

よりコンパクトな直4になって、この世界が手に入ったとするならば、2リッターの直4搭載も個人的にはむしろ良かったのではと思う。

中負荷程度で乗ってるくらいだったら何もかも思い通りだったけど、旋回方向の負荷を解放した途端に、車の高すぎる性能に命を奪われるかと思った。

「直線加速が速くて命の危険ガー」って言う車は結構普通にいるが、ハンドルを切って、旋回方向で命の危険と心臓を突き突き刺されるとう危険を感じる車はあまりいないだろう。

ポルシェを相手に持ちだす人がいるのも、この旋回性の前ではうなずける。

個人的にはC63になると重量が増えるから、旋回方向のフィールが犠牲にならないか不安である。

しかしターボを400Vで動かせるのは気になるぞ。

あとトランスミッションも。普通にDCTでよかったんじゃないのと思う。

加速のタイミングで一旦スパっとぶった切られちゃう感じがある。

この謎の息継ぎ、DCTみたいにスパスパ変えればいいじゃんと個人的には思う。

クルマのキャラクターに合っていない。

パドルシフトも謎に大判でゴージャス感重視って感じ。

この手のスポーツ車に付くようなパドルとは何かちょっと雰囲気が違う気もするけど、F1マシンみたいな形状をしてる。

見た目の高級感もあるからそういう意味ではアリなのかなとは思うけど、引いていてしっくりは来ない。

デザイン優先の形状が指に合わないのかも。

遠くから湾曲しているのを引かされるというか。

形状が人間にマッチしない。

電動ターボの動作については、個人的には疑問を感じる。

ベタ踏みしてからブースト圧が立ち上がってくるまで、普通に待たされる。

エンジンパフォーマンスを数値化して見られるメニューがあり、そこでブースト圧も出せるが、明らかに踏んでから立ち上がるまでが遅い。

スピードメーター内にブースト圧を表示する機能がなく、そのセンターディスプレイのブースト圧表示も小さいのは、ターボラグを隠したいからなのでは・・・

アクセルも85%位のところにスイッチのようなものがあって引っかかるし、ストロークも長い。

特にブースト圧。一呼吸置いてからモワッと立ち上がってくる感じがある。

電気の力でどうのこうのっていうのは個人的にはピンと来なかった。

あんま踏んだ瞬間からEVみたいにドカンと出るわけではない。

1700万円でc63を売るために、c43でさえもショボくしているのだろうか…

ここのブースト圧の遅れさえなければ不満無かったのに…

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HUDは1カ所ですべての情報をまかなえる位充実している。

画面もでかくて色彩も鮮やかで、テレビみたいなサイズ感。

しかしデカすぎて邪魔になることが多い。

元々のメーター類が見やすいから、無くても困らない。

飛ばすときに、スピード違反してないかの数値確認には使えるだろう。

ちなみにステアリング左側のメニューボタンからメーターを切り替えるが、上に行くとHUDの機能切り替えにスムーズに遷移する。そして右端に行くと位置調整とHUDのオンオフ。

HUDのオンオフが設定の階層の奥深くにしか存在しない車種が多い中では素晴らしい設計。

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千葉県の空いている山道を走るが、持ち前のシャシー性能は活かしきれず。

渋滞にまたハマりつつ首都高へと戻る。

ここから先が本命。首都高の空いている区間を探し求めつつ、安全な場所を見つけては旋回方向へのパワーを解き放って限界を確かめて行く。

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ハンドリング特性は一瞬のタメがあった後に、ギャンとインに向かっていく。

この動き自体には、そんなに大きなイレギュラーがあるわけじゃない。

でもに向かう力がむちゃくちゃ強くて、人間の体がついていけないんじゃないかという位のコーナリングで飛び込んでいく。

電動パワステのおかげでハンドルが軽いし、その軽い力でガッと切ったら、とんでもない具合でインに入り続ける。

加速もそうだけど、旋回方向のこの単位ターンインの力の強さにはただ驚くばかりになってる。

本気でノーリミットの旋回をやっているときの動きは、正直もう手に負えない。

あまりにも硬派というか、荷重コントロールと言うよりも何の間も持たせないって感じ。

すべての入力に対してノータイムでギャンと吹っ飛ぶ。

ちょっとハンドルを切れば、むちゃくちゃ過激に入る。

本気で飛び込んで行ってしまうと動きの細やかな制御が難しい。

荷重移動やタイヤグリップによるインへと向かう力と遠心力、このあたりがちょうど釣り合うような旋回の作り方が分からなくなる。

ハンドルを切っても、ロールはない。

ロールも荷重もあるんだろうけども、感じ取れないほど。

他の車のコーナリングみたいに、サスペンションジオメトリーと4輪のサスペンションのストローク、荷重移動で足周りを縮めさせて、旋回姿勢を作って、みたいなそういう次元ではない。

タイヤグリップで遠心力に抗うとかそれでもないような世界。

四輪駆動もあんまり旋回には寄与してなくて、ただただガチガチで足周りもボディーもガチガチ。

ステアリング周りもガチガチで、余計な間の介入をどこにも許さない感じ。

正直どう乗ったらいいのか、しばらく分からなかった。

そういうスペースで本気で走らせた場合、これはただのハイパフォーマンスカーじゃなくて、拷問器具だとか、人体殺傷兵器だとか、武器だとか、凶器だとか、そんな感じのものに感じられる。

走っていて身体が痛くなってくるくらい。

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このあたりからクルマの動きの特性を掴み始める

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この車のハンドリング特性だけど、根っこは2つ。

FRであること。

これを活かした、FRらしいシャープにグイグイ入るハンドリング特性。

2つ目、3対7くらいの固定配分の四輪駆動。

この4輪駆動が曲者。

旋回中にアクセルを踏むと、4輪駆動パワーでアウトに車が吹っ飛んじゃう。

オーバーステアになるんじゃなくて、前がアウトに行くような。

ひたすら横方向に、遠心力に負けて車が吹っ飛ぶ。。

ここがメリットデメリットだけど、個人的にはデメリット寄りの評価になってしまう。

特にカーブの立ち上がりでアウトに流される。

むしろコース幅とタイヤグリップをアウト側まで使い切りながら、キャパシティ的に許される限界の加速を路面に押し付ける感じになる。

ただベタ踏みしてアウトに膨らんで、コース幅の端っこの方まで流れて、というのはイマイチ賢さがない。

急ハンドルを切ると前がグイグイと入りにはするんだけど、オーバーステア方向にならないようにちょっとだけフロントの足周りを捻ってるような印象を受けた。

あくまで4輪駆動として前をアウトに逃すような雰囲気は残したまま、グイグイとインに行かせようとするような動きを持たせるというか。

異なる動きを同時にやって見せようとするような雰囲気はあった。

旋回方向に過剰な負荷を与えたり、逆に前後方向に過剰な負荷を与えるとパンクして吹っ飛んでくような感じになる。

ほどほどの負荷に抑えようとすると、すごくスムーズな特性にできる。

旋回方向の世界を開放して乗るような乗り手と走行状況、公道には絶対ないし、サーキットでもポンとは使えんぞ…

C1内回りのジャンピングスポットにS+で入ってみたが、飛んだ直後に車体がイン側にバタンと傾いた。

これは本当に珍しい動き。足周りの部分のストロークはほぼなくて、ただ車体がイン側にバタっと傾いてそれで終わり。

ハンドルが暴れたりもないし、不安定にもなってない。

段差でボヨンと飛び跳ねて、ドガンと着地して、着地した瞬間にもう動きが消えてる。

もっと後揺れとかあってもおかしくないのに、揺れが入った全部消滅して次の瞬間にはも戻っているんだよ。

何事もなかったかのごのく。

時を止めるかのように、乗り物の揺れ動きを消していく。

物理法則を無視しているよね。

なんかこの車はどういう時間軸で生きてるんだろうって自分でも運転してて思う。

むちゃくちゃな世界がここには存在してる。

この世の乗り物の常識とはかけ離れている。

ただのCクラスのハイパフォーマンスバージョンとか、そんな常識で語れてしまうような車ではない。

NSXとか出始めのテスラとか、そういう次世代の「別」の乗り物って感じ。

結局わかった気がすることとしては、この車はFRフラフラ感を400馬力の強烈な加速の中でやってやろうとしてるのね。

結局FRなんだよ。

前がフラフラで入っていって後ろから押すって言う。

突き詰めるとそこに戻ってくる。そこに収束する。

普通は足回りを固めすぎるとバンバン跳ねるんだけど、跳ねるというかなんか常に何か車体を地面に押し付け続けるって感じ。

車の重さなのか減衰なのかダウンフォースなのか、何を使ってるのかわかんないんだけど、それを使って押し付けてとんでもない安定性を出す。

何が何でも路面はつかんで離さない。

瞬間的な入力だとかを全部逃さない。

人間がハンドルに与えたもの、逆に路面が車体に与えたもの、全部逃がさない。

ダラダラとさせない世界。

2リッターエンジンを大パワーにして気持ちよく走るとか、そんな浅いモンじゃない。

針の穴を縫うような緊迫感。

後から振り返ってみて。なんで自分が生きてたの正直わからないくらいの速さ。

心臓の鼓動と呼吸を忘れるかのような恐怖と、とんでもない速さの中で、エンジンの限界性能、とんでもないレスポンスのシャシーを使い倒す。

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FRってもっとオーバーステア的な動きが出てもおかしくないのに、この車は旋回中にラフに踏んでも、ただアウトに膨らむ。

結局コース幅を使い切るしかない。

コンフォートモードのサスペンションについて意外なのが、首都高の継ぎ目を走っている時、意外にもフワフワとして後揺れが残りがちになること。

後揺れというか、車体が上下に行って、サスペンションの方は初動だけ動いて、後はスパッと抑える感じかな。

動いてるのは車体の方。

旋回にアクセルを抜くとギュンとインへと吸い込まれるように動いていく。

魔法みたいな力が働いてて、どういう原理で動かしてんのかが理解できない。

フロントにもエンブレがかかっているからなのだろうか。

ただFRのエンジンブレーキだけじゃこうはならないよねって言う、そういうレベルの動きを見せてくれる。

じっくり乗り回すと、あんなに魔法に感じられた車の動きも、結局はタイヤグリップなんだなっていう考えに行き着く。

車が重すぎない。

むしろタイヤをしっかり押し付けてグリップさせるちょうどいい位の重量感。

重さで剥がされることもないし、重さで抑えつけることができる。

軽くて不安定になっていたりもしない。すごくバランスが良い。

恐怖が常にあるんだけど、走行特性は4輪駆動。

魔法のように速いんだけど、古典的な車の一面も持っている。

正直、これまで運転してきた車の中で1番味わい深いものだったかもしれない。

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