bz4xの購入を本気で検討中なので、実車を借りて色々な状況でテストしている。
今回は90kw級の充電器に繋いで何分で何%回復できたかを調べ、これを元に15分で何kmぶんの航続距離を回復させられそうか調べていく。
実際の充電セッション
2時16分に充電開始。
開始時のバッテリー残量は53%であった。
約73kWhの出力が出ている。充分なスピードだ。
2時34分に80%に到達したため自動で充電終了。
18分で27%入ったことになる。しかも充電出力が落ちる後半である。
18に0.8333333を掛けると約15になる。というわけで27に0.83333を掛けると22.5。
分かりやすくするため、15分で22.5%ということにさせて頂きたい。
15分で何km回復するか、走行状況ごとに求める
以下の記事と同様にして、電費ごとに何km走行ぶんの電気が入ったか求めていく。
71.4kWhの22.5%は16.065であるから、15分で16kWhの電気が入ったことにして進めて行く。
(実はこの充電量の数値は無くても求められるんだけど…)
さて、15分回復距離を求めたものが以下の表である。
走行スタイル | 電費 | 航続距離 | 15分回復距離 |
公称値の電費 | 7.6km/kWh | 542km | 121.6km |
下道主体でゆったり | 6km/kWh | 428.4km | 96km |
高速道路をゆったり | 5.7km/kWh | 406.98km | 91.2km |
高速をカッ飛ばす | 4.5km/kWh | 321.3km | 72km |
真冬の高速を飛ばす | 3.79km/kWh | 270.61km | 60.64km |
走行スタイルにはよるが、だいたい60~120kmほどの電気を蓄えられることになる。
公称値の7.6km/kWhと、真冬の120km/h制限区間を暖房もアクセルも全開でかっ飛ばす3.79km/kWhの2つの数値は流石に極端すぎるので省きたい。
分かりやすく抜き取ると90kw級充電器での15分回復距離は約80~90kmだろうか。
バッテリー容量が少ない状態での充電速度は約70Kwを見込む
EVネイティブ氏の動画の中で、色々な状況下におけるBz4xの充電スピードが記録されたグラフが出てくる。
その結果は以下のようになっている。
私は53%から80%まで、平均64kWスピードで充電したわけだ。
(1時間あたりの充電速度は15分で16kWhを4倍して求めた)
上記のグラフを見ると、充電制限に引っかかっていない限り50%を越えたあたりから充電出力が低下していくのが見て取れる。
そして私が充電したのはちょうど充電スピード低下の真っ最中である。
もしその制限が無かった場合、そして90kw級で充電できた場合、約70kWの出力で充電が可能となる。
90Kw級・制限無し・56%以下での充電なら15分で約100km
70Kwの出力で15分充電すると17.5kWhの電気をため込める。
後は電費性能を元に、17.5kWhで何km走れるか求めればいい。それが以下の表である。
例によってイレギュラーを省くと15分で約100kmとなる。
走行スタイル | 電費 | 航続距離 | 15分回復距離 |
公称値の電費 | 7.6km/kWh | 542km | 133km |
下道主体でゆったり | 6km/kWh | 428.4km | 105km |
高速道路をゆったり | 5.7km/kWh | 406.98km | 99.75km |
高速をカッ飛ばす | 4.5km/kWh | 321.3km | 78.75km |
真冬の高速を飛ばす | 3.79km/kWh | 270.61km | 66.325km |
運よく150Kw級を使えた場合
日本において150kw級はまだまだレアキャラである。
bz4x自体の受電能力も高くはない。
ここから先も同様に検証していくが、実用に取り込めるかどうかは怪しい。
当たり前ながら充電制限は掛かっていないものとする。
150kwにおけるbz4xの受電能力について
さっきのグラフを見てみると、残量が40%を越えたあたりから充電スピードが90kw級よりも下がる。
つまり150Kw級の旨味があるのは40%までの充電のみである。
150kw級が使えれば、0→30%まで6分で充電して100km走れる
0~30%の充電は平均120kWの出力を実現している。
71.4kWhの30%は21.42kWhであり、60分で120kW入るなら6分で12kWh入ることになる。
つまり150kW級なら0→30%までの充電を10分以内に終えられる計算になる。
12kWhで平均100kmほど走れると考えれば6分で60~75kmぶんの走行距離となる。
テスラとは違ってこの出力は持続しないし充電器自体がそもそも存在しないため、bz4xの運用における再現性は皆無であると言えるだろう。