人生には、その場その場で「ステージ」というものがあると思っている。
「なにがなんでも偏差値が高い高校に合格する」だとか「このスマホゲームをリリースさせる」だとか「YouTuberとして稼げるうちに稼げるだけ稼ぐ」だとか「YouTuberから離脱出来るように収入源を増やす」だとか。
そのステージが最近、「質素倹約な生活の中で資産を増やす」ことに変わった。
メンタリストDaiGoが提唱する「マネースクリプト」という概念とも関わりがあるので、今回は過去のあれこれを洗い出して、これまでの歪んだお金とのあれこれと決別しようと思う。
基本的に暗い話であるので、「カーボン鳥 過去」と検索して来るような人のみ読めば良い。
YouTuberになるまでの過去と、お金に執着した理由
私はあまり恵まれた産まれでは無かった。
多くは語らないが、座って授業を受けることも出来ない問題児まみれの公立小学校にブチ込まれ、さんざん嫌な思いをさせられた。
中学生時代は勉学に励み、最終的にレベルの高い高校へと進学することには成功した。
しかしその先でも、授業中は眠るかこっそりスマホを触り、休み時間は先生の悪口を言う。テストは一夜漬けで過去問をコピーするのみで、就職率の高さに甘んじて、周囲に流されて自己研鑽を怠る。
そんな同級生たちの怠惰がイヤで仕方なかった。
「せめてお金が稼げたら、この現状から抜け出せるのに…」と毎日のように考えていたのを覚えている。
やがて2年生になったころ、「じゃあ今稼げばいいじゃないか」という気持ちで学生起業をやってみることにした。
まず何をすれば良いのか分からない。ひたすらに読書をして、勉強をして、手当り次第に取り組んだ。
「ココナラ」で探偵事務所から書類作成の仕事を受けて、意外な業界の闇を知った。
ブログを1日2000文字1記事を目標に書き連ね、除雪機を50万円売った。
学校の休み時間はパソコン室に入り、自動車メディアもどきを作っていた。
プログラムを勉強し、webサイトをゼロから立ち上げてみた。
UnityやUnreal Engineについて調べ、実際にゲームをリリースした。
本を買ったり自己投資に回すお金が足りなくなれば、バイトにも行った。
これらを、学校に通う傍らでやっていたのである。
学校の宿題をやる時間なんて取れないので、授業中に集中して片付けた。
夜はストレスでロクに眠れず、2時ごろに起き出しては夜明けまでパソコン。
風呂に入る気力も湧かなかったので、親が起き出した頃に合わせ、浴槽には浸からずにシャワーのみで済ます。
通勤ラッシュに巻き込まれては読書に集中できないので、始発で学校に行って誰も居ない教室で続き。
合間に1時間ほどジョギングをしていたので、新聞配達のバイトをしてみることにした。
法律やルール上はダメだろうが、イヤホンを身に付けて、オーディオブックをひたすら流した。これがたいへん勉強になったし、お金を稼いでいく上でのマインドを形成することに役立った。
(このときにひろゆきの配信を2倍速で聞いてたとか恥ずかしくて言いたくないぜ。)
学校の勉強は自分のペースで進めていたので、授業中はたいへん眠かったことと相まって、考え事をしているフリをして、額に手を当ててコッソリ眠った。バレていたかもしれない。
さきほど同級生を「授業中は寝ているだけ」と言ったクセに、自分も授業中に睡眠不足を補っていたのは草が生える。
ただ、クラスLINEは深夜の1時過ぎまで動いていた。彼らのSNSの動向や会話を見聞きした限りでは、布団でスマホ片手に夜更かししているか、夜遅くまでゲームをしているかの二択であったらしい。
おなじ睡眠不足でも、時間の使い方の積み重ねが、20歳にならずして埋まらない差に繋がってしまったようだ。
そんな生活を2年ほど続け、精神が疲れ果てて人間性を失ったころ、授業中にふとしたアイデアを思い出した。「GasKings」というチャンネルをマネしてみようと思ったのだ。
実は中学生時代に、とあるPCゲームのゆっくり実況を趣味で作っていたため、動画制作のスキルはある。
「ゆっくり実況」「交通事故」「ナレーションで茶化す」この3つを組み合わせたチャンネルを新設し、「カーボン鳥」という名前を付けた….
それがものの数十日で爆発的に伸び、収益化審査も当時は一発で通り、初月で大卒初任給を。
そして数ヶ月で、3ケタ台の収入を達成したのだ。
その頃にも学校には行っていた。新聞配達もやっていた。
私は一時期、月収400万円の新聞配達員であったのだ。(辞めたいと言ってから半年以上の間に渡って、代わりの人が来なかったり、来てもすぐ辞めたせいなのだが。)
かなり高い腕時計に惹かれ、ノリで購入。
学校には左手にApple Watchを。右手には高級腕時計を付けていき、正体や月収は隠し続けた。
その後わたしの身分がどうなったのかは、想像にお任せする。
YouTuberとして得た歪な成功
ちょうどその時期、世間では「ビジネス系YouTuber」とやらが流行った。
私はYouTubeで、平均年収を一ヶ月間に稼いた。
宮崎文夫が「あおり運転」というワードを広めてくれたおかげで、その他のYouTuberが「ゆっくり解説」とやらを広めてくれたおかげで、良い波に乗ることが出来た。
当時まだ10代だった私は、ランボルギーニのウラカン・ペルフォルマンテが欲しくてたまらなかった。
しかし、さすがにそこまでのお金は用意できず、妥協する形ではあったが小学生のころからずっと欲しかったR35を手に入れた。
ほんの数ヶ月だけ、LINEのアイコンにして「お金持ち社長」を名乗った。
見ていた同級生がいたらどう思ったのだろうか、やるべきでは無かったと後悔している。
これも「所得税が800万円くらいズドンと請求された」という理由で売ることになるのだが、家もアシ車も現金一括で購入し、税金対策で不動産も一軒手に入れた。
ちょうどこのブログを書いている2023年は、私の同級生が新卒として働き始める頃だ。
底辺生まれの私は色々とバカにされていたようだが、20歳の時点で家もクルマも現金一括で手に入れ、ほとんど働かなくても生きていけるFIREを実現してしまったのだ。
これだけ聞くと成功したように思うが、断じて違う。
お金の稼ぎ方が嫌いだし、あれこれ言われるのがイヤだし、人に誇れるような商売でも無い。
自分自身もあんなチャンネルの稚拙なネタの何が面白いのか分からなくなったし、実際理由があって面白いというより、勢いで押し切っているだけの効果音付き事故動画でしかない。
それでもラクにお金を稼げたので、人生のボーナスタイムに数年間入り浸り続けたのだ。
この事実がまた、私が私のことを嫌いにさせた。
結局、環境に流されて腐っていく自分が、いつまで経っても許せない。
現状に流されないよう努力は続けているが、掛けた労力の割には結果が出ていない。
そして、面倒なコメントばかり来る。
私だって「なにが面白いのか良くわからないけど、伸びて稼げるから動画を作ってる」程度のチャンネルに、なんかマジになって妬みを書いてくる人が多いのだ。
ネット掲示板に悪口なんか書いてるから、私の同級生みたいに落ちぶれた人生になるんだろと言いたいんだが、こんなことを言っては余計に怒らせてしまうだろうw
そんな中で、新たな収入源増設に関するリサーチメモを兼ねて始めたのが、このブログだ。
その過程でまとめた「CPAGRIP」というワードにおいて、検索エンジンの上位を頂いた。
また、個人の関心ごとを深掘りして、1万文字に迫る記事も書いた。
AdSenseの審査に通って間もなく2ヶ月だが、おかげさまで毎月の食費くらいは賄えるようになった。
まぁカロリーベースだろうがw
そして、株の銘柄についてリサーチを行い、実際に買って利益を得ていく中で、資産を増やすことに目覚めた。
昔はあんなに欲しかったスーパーカーが、どうでも良くなっている自分がいた。
そして気付く。「お金なんかいらない」と。
一旦そう思うと、昔のイヤな思いが一気に押し寄せてきて、お金なんかこの世に無ければ良いのにと思うようになった。
お金や生まれのことなんか気にせず、学校帰りに友達とサッカーをしたり、スマブラで戦っていた小学生時代をふと思い出す。
金ってのは一体何なんだろうな
そして、龍が如くのゲームでのとあるセリフが脳裏をよぎる。
個人的に、人生の価値観の根幹に関わるようなセリフだったのでネットで探してきた。
10万するフグの懐石だの 100g1万の松阪牛だの何だの
高えモンはあらかた食ったけど・・・・
龍が如く0 佐川のおでん屋での会話より
こんなボロい屋台の80円の大根がいちばんうめえ
金ってのは一体何なんだろうな
「金ってのは一体何なんだろうな」
私だって、新車価格1200万円のスーパースポーツカーも、1回30万円の女の子も、現金800万円を持ち運んでの不動産購入も味わったが、全く同じ気持ちになっている。
「金ってのは一体何なんだろうな」
R35が納車されて数週間と経たない頃から、気づいていたことだ。
小学生の頃から大好きなクルマであったことは事実だ。
だが、中途半端に成金気取りになっている自分に気付く。愚かだ。
その証拠に、私の写真フォルダには、R35の写真が一枚も残っていない。
正直ブログのネタとして使えないので不便である。
気がつけばここ数日で、約100万円ぶんの株を買っていた。
昨日だって15万円ぶん、気がついたら証券口座に入金していた。
どういうわけか、まだYouTubeの収益化はゴキブリのように図太く生き残っているし、私は高校生時代の努力と質素さを取り戻しつつある。
筆記開示で過去と自分の感情にケジメをつけたことで、今からまた、別の人生を始めていけるだろう。
身の丈に合わぬ節約生活で、資産を増やそうと思う。
とりあえず証券口座の残高が1億円になるまで、今の気持ちを忘れずに歩むつもりだ。