近年のトヨタを最も変えたもの、それがGRモンスターのバケモノスポーツカー達であることは否定のしようがないだろう。
そんなGRブランドの代表格であるGRヤリス、今回は前期モデルのMTに乗っていく。
ただの速いハッチバックかと思いきや、運転する楽しみやエンジンフィールの良さが光るぞ。
「羊の皮を被った狼」とはよく言うが、GRヤリスは狼が羊のガワをかろうじて着ている、くらいのクルマだ。
今回試したのは前期RZの6MT。街乗りからワインディングまで、その素顔を余さず書いていく。
—外観

コンパクトなヤリスをベースにしつつ、ボディは大きく張り出したワイドフェンダーで武装している。
全高を抑えた3ドア専用ボディは、見た目からして「ただのヤリスではない」オーラを放つ。

運転席から見ても車体が左右に膨らんでいるように感じられ、これがワイドトレッドの証でもある。
—内装
手前側にゴテゴテと張り出したボリューミーなインテリアがレーシングカーのような緊迫感を演出する。
操作系は運転手からの距離を考慮しつつ配置され、硬派なスポーツの雰囲気がある。

—取り回し
車体が膨らんで見えるぶん、路肩ギリギリに寄せる場面では車幅感覚が掴みづらい。
しかし実寸はヤリス+αに収まっており、取り回しそのものはコンパクトで扱いやすい。小回りも効く。
飛ばせば車重の軽さが武器になり、低速域では取り回しの良さが際立つ。このボディサイズならではのメリットだ。
—パワートレイン
搭載されるのは1.6L直列3気筒ターボ「G16E-GTS」。前期RZは272PS/370N・mを発生する。
組み合わされる6速MTのシフトは、一段一段グッグッと明確に入っていくダイレクトな感触で、操作するだけで楽しい。
前期には発進やシフトダウンを支援するiMTが備わる。

特にオートブリッピングが秀逸で、ハイペースでのシフトダウン時もヒール&トゥは不要だ。右足はブレーキを踏み続け、左足でクラッチを切り、ギアを入れ、回転が合ったら繋ぐだけでいい。
ただし発進時はiMTをオフにしていても、半クラ付近でエンジン回転が持ち上がるような挙動を見せる。GRヤリスを選ぶ層なら、常時オフでも困らないだろう。
なお前期RZのクラッチは、GRスポーツの一部にあるような弾き返してくる重さはなく、素直で乗りやすい。
加速性能は文句なしに素晴らしい。スイスイと速度を伸ばしていく。
MTゆえシフトアップのたびに一呼吸入るせいか、体感は意外とマイルドだ。
後期GRカローラのように「200km/hを超えても速く感じない」といった希薄さはなく、都市高速を110km/hで流すだけでも十分なスピード感がある。
そして踏み込めば、この直3の官能が花開く。

低音からブルブルと振動を伝え、回し込むほどにサウンドと吹け上がりが気持ちいい。トヨタのこの直3は、市販車でも屈指の名エンジンだと思う。
アイドリングストップも備わり、停止でエンジンが切れ、クラッチを踏めば再始動する。
—乗り心地
市街地の乗り心地は、割り切りの世界だ。
段差に落ちたときのドンドンという跳ね方は、正直かなりのもの。
ただし「耐えられない」「キレて買うのをやめる」ような類ではない。「ハイパフォーマンスカーの街乗りならこんなものだ」「慣れれば特に悪いとは思わない」というレベルである。
エンジンは低音の振動を伝えてくるが、静かに走らせれば騒音を撒き散らすようなことはない。
全体として、過激さよりも街中での扱いやすさが目立つ。乗り心地が瞬間的にハードだと感じる程度のものだ。

高速域は車両特性を踏まえればそこそこ、といったところ。
※試乗車は車高調が入っている可能性があり、この評価は保留としたい。
段差でパタンパタンと足がよく動き、その後に車体が軽く浮くような感覚が出る。タイヤが路面から離れる印象もある。110km/h程度でも風切り音は結構大きい。
安定性が悪いわけではないが、いま一つ落ち着かないなと感じる場面はある。
後期型やGRカローラの安定感を思うと、そこはやや惜しい。
—ハンドリング
ステアリングは直線では軽く扱いやすい。
しかしカーブで切り込み、荷重が乗り始めた途端に本物の世界を見せる。道に沿ってオンザレールで曲がり出すのだ。
旋回限界は、言うまでもなく相当に高い。小柄でがっちりしたショートホイールベースのボディを武器に、ギャンギャンと切れ込んでいく。
コントロール性も意外なほど高い。レーンの中でどう動くか、どう荷重を移して曲げていくか——そのすべてをドライバーが決められる。
GR-FOURには3つのモードがある。

トラックモードはオンザレールでガンガン走らせてくれる。ターンインでは魔法のようにカーブへ吸い込まれ、立ち上がりは驚異の安定感で、狙ったラインに何の恐怖もなく乗れる。
スポーツモードはリアへの配分を増やす。旋回中にアクセルを抜くと、車がわざとインへ向かっていくような動きを見せ、ターンインの外力すら四駆システムで生み出そうとしている印象だ。上り坂でラフに踏むとフロントが浮き気味になり、オーバーステア方向の挙動も顔を出す。全体に後輪駆動車のようなフィーリングである。
ノーマルモードは気持ちフロント寄りの配分。軽い旋回では違いを感じにくいが、負荷を上げると弱アンダー気味の安定した動きになると思われる。
個人的なおすすめは、安定性が欲しいかFRらしさが欲しいかで、トラックとスポーツを選び分けることだ。
どのモードも、冷や汗をかく本格モンスターというより、乗りやすさと楽しさ、イージードライブが根底にある印象だった。
ランエボのようなバケモノというより、ロードスターに通じる人馬一体のフィーリングの良さが光る一台である。
マルバツ評価
〇:意外なほど官能性とドライビングプレジャーに振ったMTスポーツカー。クラッチも扱いやすい。
×:足回りは市街地では硬めで、高速域ではパタパタと浮き気味でどっちつかず。
自分の試乗レポート
時短のため記事本文はAIに書かせている。
運転中に音声で書き留めたメモ↓
〇iMT機能
発進にアクセルを足したり、シフトダウン時に自動でブリッピングを入れてくれたりする。
特にオートブリッピングが便利で、ハイペース走行中のシフトダウンでもヒールアンドトゥーをやらずに、右足はブレーキを踏み続け、左足ではクラッチを踏んで、ギアを入れて、回転数が上がったらクラッチを繋げるだけで良い。しかし発進時においては、iMTがオフであっても、半クラッチになったあたりでエンジン回転数が上がる?ような動作を見せるので、GRヤリスを買うようなユーザーなら常時オフでも良いのでは。。。
ちなみにGRスポーツカーの中にはバンッと弾き返してくるクラッチフィールのクルマもいるが、前期のGRヤリスは普通に乗りやすかった。
〇取り回し
車体が膨らんでいるように見えるので端っこに寄せるような場面で見づらいが、ヤリス+αのサイズなのでコンパクトで乗りやすい。小回りも効く。
飛ばせば車重が軽く、低速域では取り回しが良いのがこのボディサイズのメリット〇その他走行フィール
市街地の乗り心地は割り切りの世界。
段差に落ちたときのドンドンっと言う跳ね方は結構ひどい。
ただ「耐えられない」とか「キレて買うのやめるレベル」みたいなものではなく、「まぁハイパフォーマンスカーの街乗りならこんなモンだよね」「慣れたら特に悪いとは思わない」レベルである。
シフト操作のダイレクト感はかなりいい感じ。
一段一段、グッグッと明確に入っていく。廉価グレードとはいえ、クルーズコントロールがついてないのは不満。
マフラーが変わっているのかは確かめていないが、エンジンは低音からブルブルという振動を伝えてくる。
静かに乗っていれば騒音をまき散らすようなことにはならない。アイドリングストップもついている。
停止後にエンジンを切り、クラッチを踏めば再始動する。全体的に過激なパフォーマンスカーと言うよりは街中だと乗りやすさが目立つ。
乗り心地がちょっと瞬間的にハードだなって感じる位のもので。ハンドルは直線では軽くて乗りやすいが、カーブで切っていくと、負荷が掛かり始めた途端に本物の世界を魅せる。
道に沿ってオンザレールで車が曲がり出す。加速性能は素晴らしい。
かなりスイスイと伸びていくが、MTで乗っていればシフトアップ時に一呼吸入るからなのか、意外とマイルド。
また後期のGRカローラみたいに「200km/h余裕で越えてるけど速く感じない」みたいなことはなく、都市高速を110km/hくらいで流していても充分なスピード感。踏んでいくと、直3エンジンの官能的なフィーリングが光り輝く。
サウンドが官能的で、回り方も気持ちいい。
トヨタのこの直3エンジンは市販車屈指の名エンジンだと思う。高速安定性は、車両特性を踏まえるとそこそこ。
というか車高調が付いている可能性があるので保留。意外と段差でパタンパターンと足周りが動いちゃう上に、そのあとに車体が吹っ飛んじゃう感じ。
タイヤホイルをストロークというか吹っ飛ばして快適性を出そうとはしてくれるんだけど、タイヤが路面から離れている印象もある。
また110km/h程度でも風切り音も結構うるさい。
ハンドルも段差でちょっとパタパタ動いちゃう。
安定性が悪いわけではないんだけど、なんかいまいち安定しないなぁって思う。
後期型だとちょっととっりしてたしGRカローラにも安定感があった考えるとちょっと惜しいかなぁと思うところがある。
4WDモードは3つあるが、スポーツモードも旋回中にアクセルを抜くと、わざと車がインに向かっていくような動き。
ターンイン時のクルマに掛かる外力すらも四駆システムで産み出そうとしている印象。冷や汗をかく本格モンスターというより、乗りやすさと楽しさ、イージードライブが根底にあるような。
トラックモードはオンザレールで車がガンガンに走らせてくれる。
ターンイン時は魔法の力でカーブへと吸い込まれるみたいな印象があるし、立ち上がりでは驚異の安定性で乗りたいラインになんの恐怖感も無く乗れる。
スポーツモードはリアへの配分を増やすため、上り坂でラフに踏むと前が浮き気味な不安定感。
オーバーステアっぽい動きが出そうな印象もある。
全体的に後輪駆動車っぽいフィーリングである。ノーマルモードは気持ちフロントへの配分が多い。
多少の旋回ならあまり変わったと感じないが、負荷を上げると弱アンダー気味の安定した動きになると思われる。
自分のオススメはトラックモードとスポーツモードを、安定性とFRらしさの欲しい方に合わせてセレクトすること。車の旋回についてもやっぱり相当限界が高い。言うまでもないが。小柄でがっちりした、コンパクトなショートホイールベースボディを使って、ギャンギャン切れ込んでいく。
ハンドリングのコントロール性も意外と高い。
レーンの中でどう動くか、どうやって荷重を動かしてどんなふうに曲げて走らせていくか、すべてドライバーが決められる。ランエボみたいなバケモノパフォーマンスカーというより、ロードスターみたいな人馬一体的なフィーリングの良さが光る一台だった。