2リッター&高付加価値化が大きく進んだ新型プリウスだが、300万円ちょいという手頃感を保った新車価格と恵まれた装備、維持コストの安さを併せ持つのが最廉価のUグレードである。

先代から据え置きの1.8リッターエンジンと最廉価グレードゆえのコストカットがあるわけだが、それでも十二分に良いクルマである。
外観・デザイン



—内装

内装は上級グレードほど華やかではないが、普段使いに必要な機能は十分にそろっている。

ブレーキホールドに加え、全車速追従式レーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシストも装備される。長距離移動や渋滞では、最廉価グレードとは思えないほど快適である。


後席は足元空間に余裕があり、乗り降りもしやすい。ただし、着座姿勢はやや起き気味に感じられるため、後席を頻繁に使用する人は実際に座って確認した方がよい。
装飾の少なさはあるものの、仕事車や長距離移動用として考えれば、むしろ汚れや傷を過度に気にせず使える点が長所となる。
—取り回し
ボディサイズは全長4600mm、全幅1780mmで、極端に大きな車ではない。しかし、運転席から受ける感覚は数字ほどコンパクトではない。

Aピラーが強く寝ており、ボンネット先端も確認しにくいため、特に前方左右の見切りが悪い。運転席を高めに設定すれば多少改善するが、それでも狭い駐車場や立体駐車場では神経を使う。
1.8L・17インチ仕様の最小回転半径は5.3mである。数値上は極端に悪くないものの、視界の悪さが加わることで、実際よりも大きな車を動かしているように感じられる。
特に苦労するのが、カーブしながら狭い通路へ進入する場面である。前後ソナーだけでは車体側面やフロント角の位置までは把握しにくい。
なお、少なくとも2024年2月版のX主要装備表では、バックガイドモニターの記載はあるものの、パノラミックビューモニターの設定は確認できない。全周囲カメラを重視する場合は、年式や仕様を販売店で確認し、必要なら他グレードも含めて検討すべきである。
—パワートレイン
1.8Lハイブリッドは、モーターと駆動用バッテリーの存在感が強い。市街地ではエンジンを高回転まで回すどころか、エンジンを停止したまま走る場面も多い。
エンジンが始動した際の音や振動は50系プリウスに近い。多少静かで滑らかになった印象はあるものの、劇的に別物になったわけではない。

一方、モーターによる発進と中間加速は明確に力強い。排気量だけを見れば大人しそうだが、アクセルを踏むと車体を軽々と前へ押し出す。高速道路でも法定速度域までは滑らかに速度が伸び、追い越しや合流で不足を感じる場面はほとんどない。
2.0Lモデルのような強烈な加速感はないが、遅いわけでもない。「速い」と「普通」の間に収まる性能であり、日常車としてはむしろバランスがよい。
EVドライブモードも備えており、電池残量や走行条件が合えば、住宅街などをモーターだけで移動できる。市街地ではプチPHEVのような感覚で使える場面もある。
長い下り坂の前にEV走行で電池を使い、回生できる余地を作る運用も考えられる。ただし、EVモードはバッテリー残量や車両状態によって自動解除されるため、常に任意で使えるわけではない。
エンジンは50系と同じ2ZR-FXE系であり、長距離用途での実績が豊富である。定期的なオイル交換を基本として、プラグ、イグニッションコイル、冷却系などを適切に整備すれば、法人車両や過走行用途との相性は非常に良い。
—乗り心地

Xグレードで最も魅力的なのが乗り心地である。
スチールホイールと厚みのある17インチタイヤによって、段差を越えた際の当たりがまろやかだ。大径アルミホイール仕様のような鋭い衝撃が少なく、路面の角を丸めながら通過する。
サスペンションは少しゆったりと動くが、単に柔らかいわけではない。ダンパーをしっかりストロークさせて衝撃を吸収しながら、揺れがいつまでも残らないように抑えている。
タイヤ代を抑えやすく、ホイールを傷つけた際の精神的な負担も小さい。樹脂製フルキャップによって外観も十分に整えられており、スチールホイールだから見た目が極端に貧相になることもない。
ただし、今回試乗した個体ではタイヤのグリップに不安を感じた。強めにブレーキを踏んだ状態で段差を越えるとABSが早めに介入し、旋回中の荒れた路面ではフロントがゴトンと外側へ動く感触があった。
これはXグレード全体の問題と断定できるものではない。タイヤ銘柄、摩耗状態、空気圧、路面温度によって大きく変わる。ただし、雨天時に同様の挙動が出る個体では怖さを感じるため、購入後はタイヤの状態を確認したい。
—ハンドリング
ステアリングは軽い力で操作できる一方、反応はかなりクイックである。
切り始めには過敏すぎない穏やかさがあるが、そこからさらに切り込むと、車体がグングンと旋回していく。大衆向けハイブリッド車でありながら、ステアリング特性にはスポーツカーのような味付けが感じられる。
反応が速いだけでなく、過剰に神経質ではない点もよい。修正舵を当てた際にも車体が素直に反応するため、滑りやすい路面で姿勢が乱れた場合にも対処しやすい特性である。ただし、電子制御を含めても物理的なタイヤグリップを超えられるわけではない。
空力性能も優れており、高速域では車体が無理なく前へ進む。速度を上げれば安定し、速度を落とせばハイブリッドの燃費性能を生かせる。
マルバツ評価
〇:最廉価なのに充分すぎる装備と質感と走行性能を持つ。相当に恵まれている。
×:アラウンドビューカメラ非搭載で狭所の取り回しに苦労
自分の試乗レポート
時短のため記事本文はAIに書かせている。
運転中に音声で書き留めたメモ↓
60プリウス 1.8 Xグレード
鉄のホイールは当たりがまろやかで乗り心地が良い。
タイヤコストも抑えられるだろうし、カバーのおかげで見た目もしょぼくない。
すごく合理的な選択肢だろう思う。
取り回しについて。
コンパクトサイズではあるが小回り性能はちょい悪い。
視界も悪い。
運転席を上げれば多少は楽にはなるが、アラウンドビューカメラのオプションは絶対つけておいたほうがいい。
狭いところに入らなきゃいけなくなったとき、この視界性能だとフロント側で大きな苦労をするハメになる。
モーターとバッテリーの力が強いため、エンジンをブン回さないどころか、ほぼ使わない状態で走り回ることができる。
1.8リッターエンジンが始動したときの感触は50プリウスとほぼ一緒。
多少静かになって振動が減っている気がするが、あまり大きくは変わらない。
エンジンが50プリウスとほぼ一緒ということで、耐久性や経済性を重視する法人需要とのマッチングは最強だろう。
※この1.8リッターエンジン、50プリウスの時点で信頼性や経済性は非常に高い。
定期的なオイルとプラグ・コイル交換だけで20万km以上余裕。
モーターでガンガンに引っ張るから、加速は排気量の割にはむちゃくちゃ良い。
120km/hを越えてもスイスイと速度が乗り続けて気持ちよい。
1.8では速いと普通の合間くらいだが、2.0のほうは万人向けにするには速すぎるので、これくらいが一番バランスが良いかもしれない。
バッテリーもモーターもパワフルなので、ハイブリッドでありながらプチPHVのような運用もできてしまう。
山下りを控えているときはEVモードで意図的にバッテリーを減らしたい。
ベタ踏みすると2リッターほどの感動は無いが、スイスイ気持ちよく走っていくから全く不足する事は無い。
それどころか大衆車クラスの最廉価グレードではかなり速い方だと思う。
ブレーキホールドやレーンキープも付いており、非常に装備に恵まれている。
タイヤの性能が低いのか、負荷がかかった状態で段差を超えると滑る。
強めにブレーキを踏んでいるだけですぐロックするし、旋回中に段差を越えると前がゴトンと暴れる。
このグレードは足がマイルドにストロークするが、それでも滑ってしまう。
雨の日は危ないというか怖い。
ハンドリングは軽い力で回せるがクイック。スポーツ車的なセットアップ。
少し切ると過激すぎない穏やかさがありつつも、グングンと曲がっていく。
スポーツカーみたいに過激な旋回特性を誇るのがなかなか楽しいところだと思う。
ハンドルのレスポンスが良く、過剰でもないため、雪道でスピンしかけた際の立て直しなんかもラクではあろう。
当然のように空力特性もいいためスピードを上げてもスイスイ。
スピードを落としてもエコ。
乗り心地は良い。
ちょっとゆったり気味な減衰特性ではあるが、ダンパーをしっかりストロークさせて縮ませながら角を取りつつも、ダルダルになったりはしない。
タイヤが比較的分厚いためか、ホイールがそこまで重くないためか、角が取れた乗り味になっている。
このプリウスの見た目は気に入っているが、あまり過激なのはちょっと…
という人にお勧めできる。
※アラウンドビューカメラは絶対に付けておいた方がいい。
最廉価グレードでもソナーは付いているようだが、都心部の立体駐車場のカーブなどの、カーブしながら窮屈なところに入っていくような状況ではほぼ役に立たない。
また、運転そのものに不慣れな人も新型プリウスは避けるか、かなり慎重に慣らした方が良い。
車体自体が小さくとも、Aピラーが寝すぎており視界性能が非常に悪い。
「見えない」と思ったらPレンジに入れて車を降りて、直接見に行くくらいでいいだろう。
ちなみに二列目は空間が充分あり乗り降りもラクだが、座面の角度が少し立っているので好みに合うか要確認。