【BMW X1(F48後期)】FRスポーツカーと見分けが付かないFFのSUV #180台目【試乗インプレッション】

2015年の発売当初は385万円から買えた2代目のBMW のX1。

今回はそんなF48型の後期モデルに乗っていく。

最廉価のsDrive18iではあるが、文句なしのfun to driveマシンだった。

冒頭のまとめ

「ローコスト、腰高、遅い、燃費悪い。」そんな悲惨なぼったくり車になりかねない高級車ブランドのエントリーSUVだが、この後期のX1は乗る前の疑惑をすべて吹き飛ばした。

デザインは洗練されておりスタイリッシュで、内装も上質で先進的な使い勝手も持つ。

燃費と加速力のバランスは高速道路向けセットとしては許容範囲で、乗り心地は硬いが許容範囲。

ハンドリングはピカイチのクイックさで、NDロードスターにでも乗っているのかと思うほど。

値段に対する満足度はズバ抜けている一台であった。

外観・デザイン

BMWに期待されるスポーティーさと、SUVらしい力強さ、高級感と先進感のすべてがバランスよく表現されている傑作。

後期型になってデザインの洗練度が増している。

この頃はまだスポーツカー感が強く、現行型のような彫刻的芸術方向には行っていない。

内装

BMWブランドを名乗るのにふさわしい質感とデザインを手に入れている。

この価格にして抜群の所有感、満足感を得られる。

オレンジ色のシャープのメーターが闇夜に浮いているようで恰好が良い。

ステアリングの握り心地は少々硬い。

解像度が高くタッチにも対応したナビ画面は使い勝手に優れ、アンビエントライティングがシンプルながら幻想的かつ先進的な雰囲気も出す。

エアコンとナビショートカットボタンの使い勝手はシンプル。

実走行インプレッション

取り回し

4455mmの全長と1820mmの横幅、5.4メートルの最小旋回半径のおかげで取り回しは良好。

軽自動車のようには行かないが狭い日本でも扱いやすいと言える。

パワートレイン

直3ターボだが、ドイツ車らしく高速道路を120km/h以上でスイスイ走り続けることを優先したセットアップとなっている。

絶対的な加速力はそこまでではないが、踏み始めから220Nmのトルクで押し続けるため速度の乗りが良く乗っていて非常に気持ちが良い。

エンジン音は全体的に静かだが、踏んでいくと3気筒エンジンならではの快音も響いてくる。

良好な直進安定性と合わせてついついスピードを出し過ぎてしまう。

最も遅い140馬力/220Nmの最廉価の直3モデルでもこれだけスイスイ走ってくれるので、150馬力/350Nmのディーゼルや、231馬力/350Nmの2L直4ガソリンの25iなら素晴らしいだろう。

マイルドハイブリッドシステムやアクセルオフ時にニュートラルに入れる燃費走行、停止中にPレンジ+サイドブレーキONを行っても継続するアイドリングストップなどの燃費性能も持つ。

燃費自体は純ガソリンのターボなのでたかが知れており、新型プリウスに加速力でも燃費でも負けているという事実は存在するが、あまりストレスには感じない。

ただ140馬力程度では加速力として常時不足感が否めないので、お金があるなら素直に直4の200馬力くらいあるモデルを素直に買おう。

ブレーキは少しの踏力でクイっと車速を削れるものだが、ドガンと唐突に効いてくるような乗りづらいフィーリングは改善されている。

ちなみに電動パーキングブレーキだがブレーキホールドはこの世代のX1には搭載されなかった。

パドルシフトは上位モデルに装着される。

乗り心地

運転すれば分かるが、このX1はドライバーズカーである。

というわけで乗り心地は硬め。おそらく同乗者からは不満が出る。

街乗り領域では「マンホールに落ちただけでこんなに揺れる!?」というような乗り心地。

ドカンという叩きつけが全体的に多く、そのフィーリングは硬派なスポーツカーである。

走行安定性優先セットゆえの、何も無いような路面でもヒョコヒョコと路面に引っ張られるような動きもある。

ハンドリング

ガッチガチに補強が入ったエンジンルームがノータイムな応答性を作っている。特にこのX1では体感できる。

SUVではあるが、その中身はコンパクトFRスポーツと瓜二つである。

ハンドルを切っていくとノータイムで前が旋回し、僅かな手元の操作でもグイグイと過激にフロントが左右へと向きを変えていく。

前が急激に切れ込んでいく旋回フィールはFRともはや区別がつかない。

車重を忘れるほどに身軽なハンドリングが本当に気持ちが良く、もはや弱点無しのハンドリング性能である。

旋回中にグイグイとアクセルを踏んでも、このパワーでは余裕たっぷりで前がアウトに膨らむような動きは出ない。

現行のほうのX1は急ハンドルを切るとあからさまにグラっと来たので、なんならこのF48の後期の方が個人的にはオススメできるレベル。

しかし段差を越えた際にハンドルが暴れがちなので、荒れた路面では無理が出来ない。

また応答性を優先しているので少しでもハンドルを揺さぶると一気に直進性が乱れる。

そういうスポーツカーだと思って乗れば楽しいが、ゆったり流せるスポーティーで格好の良いSUVを期待している人には合わないだろう。

マルバツ評価

〇:コンパクトFRスポーツと見間違うほどの旋回性と400万円台とは思えぬ内外装の質感

×:スポーツ性を求めないユーザーには硬派すぎる。燃費も良くはない

諸元など

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