【初代ミライース】追突されない限り乗用車仕立ての軽セダン#166台目【試乗インプレッション】

追突事故によってたびたびペシャンコになって中の人間がプレスされているイメージがあるミライース。

実際に安全性に問題を抱えているクルマなのか運転して確かめたところ、世間のイメージを裏切るフィーリングだった。

冒頭のまとめ

バカみたいにロールすること以外、思っていた以上にまともに走るクルマだった。

むしろ乗用車的な乗り味があり、意外とイメージほどの不満がない。

割り切って乗る移動手段としては良い感じであった。

外観・デザイン

田舎でも街中でも、移動手段としてそこらじゅうで見かけるのがミラ・ミライースである。

シンプルで過剰な誇張は無いが、程よくキリっとしていて男女問わず選べそうな顔つき。

葉っぱのような形状のテールランプが環境に優しい雰囲気を出している。

内装

非常に質素でシンプルだが、思っているよりも安っぽく感じない。

樹脂だが無難な色とポップな色合いが使い分けられており不満を感じなかった。

お気持ち程度に配置されるメッキもあるが、そこにコストを掛ける必要はどこまであったのだろうか。

二列目の居住性

見るからに狭そうだが実際は結構広い。というか悪くない。

ドアは90度くらい開く。

ヘッドレストが無いしボディの安全性も他車種ほどない。

個人的には失いたくない人は乗せたくない車である。

ちなみに二列目を倒すとフラットな荷室が登場。

意外とスペース効率が良くて荷物はたくさん乗りそうだ。

静粛性

誰も期待していないだろうが、やはり路面からのゴーというノイズは入って来る。

しかし意外にも風切り音は少ない。

寝そべったAピラーと低く抑えられた投影面積が風の影響を減らしてくれているようだ。

実走行インプレッション

取り回し

小型の箱型軽自動車ということで乗りやすさはピカイチ。

ガラスまみれで全周視界も抜群。

パワートレイン

ノンターボの軽自動車って一般的には絶望的にパワーが無いものだが、このミラは700kg台と軽いからかかなり余裕がある。

上り坂の首都高への合流もしっかり踏んでいけば何とかなる。

軽さによってブレーキの効きも良い。

乗り心地

意外と足回りはストロークしてくれるので大きな不満はないが、衝撃吸収容量は大きくないようだ。

バンプヒットするのは早く、衝撃の角取りもあまりできていない印象。

減衰がダルダルではなく割と良い塩梅に揺れが収まるので、スピードを少々上げてもあんまり跳ねない。

ボディはそこまでショボいものではないのだが、段差を越えた際の衝撃が入ったときにギシっと軋む感じがしないわけではない。

車格の割には仕立ては乗用車的でいいと思う。

高速安定性・ハンドリング

意外と直進安定性は良い。

寝そべったAピラーと低い全長による投影面積の小ささによって空力特性が比較的よく、ロングホイールベースなので安定性もあり、軽いので加速性能もほどほどにある。

意外と横風にも大きくは振られない。

イメージしている以上に実車はしっかり走る。

ただ急旋回を行った際の傾き=ロールがあまりにも大きすぎる。

バッタンバッタンと倒れてしまう。

基本的には道に合わせてハンドルを切って、車に自発的に旋回させていくことになるだろう。

急旋回中に段差を越えると不安定な動きが出るので留意を。

またロールの大きさは後続車にとっても認識できるようなので、急ハンドルを切って遊んでいたら周囲の運転手をビックリさせることになる。遊ぶのは程々にしよう。

この車の足回りは珍しく、旋回時の状況によって動き方が変わる。

純粋にヨコ=ロール方向にのみ入力を与えると、スパンと曲がって行くようなところがある。

しかし前後方向への荷重が少しでも残っていると、旋回が一気にダルくなる。

足回りのブッシュが前荷重によって変形することでアライメント変化を生じさせ、急ブレーキ+急ハンドルという緊急回避っぽい状況下でスピンしないように安定させているのだろう。

まとめ

2~3年ほど乗ってみたいと思っていたクルマだったので試し乗りができて本当に良かった。

なにも期待していなかったが、意外なほどにシッカリと走ってくれて好印象だ。

事故った際に乗員の身体と命が潰れて無くなりそうなので自分から人に勧めることはないが、素晴らしくよくできた経済的な乗り物である。

バカみたいにロールするところさえ改善できれば、運転を楽しめるクルマとしての一面さえ持っているだろう。

田舎に行くと爆音でミラをカスタムして走っている人をたまに見かけるが、少し羨ましくなった。

日本の峠は狭くて急勾配で路面が悪い。そういう状況にしっかりとセットアップしたミラやワゴンRを持ち込めばスーパーカーより速いだろう。

バカみたいにロールする純正の足回りからは想像も付かないが、この手のクルマはホットハッチに化ける可能性を秘めているのだ。

上部へスクロール