アウディは一時期、偶数と奇数でEV・ガソリンを分けるというネーミングを採用していたが、不評すぎて2年と経たず撤廃した。
その偶数・奇数予備の期間中にA4の新型として登場したA5。
そのステーションワゴンバージョンであるアバントに乗っていく。
110kw(150馬力/280Nm/624万円)のほうと150kw(204馬力/340Nm/706万円)の2つのガソリン、204馬力/400Nm/741万円のディーゼルの2つパワーラインナップがあるが、私が乗るのは遅い方だ。
そもそもこのA5はどんなクルマなのか
公式が打ち出す主な魅力
- ダイナミックで上質なプロポーション:ワイド&ローのスタンス、短いオーバーハング、引き締まったルーフラインで「大人のスポーティ」を強調。
- 次世代デジタル体験:MMIパノラマディスプレイ/バーチャルコックピット等の大型一体ディスプレイで先進的な操作性と情報集約を訴求。
- 新世代内燃×電動化の効率:48V MHEV等の効率化をアピールし、「上質さと日常性能(燃費・静粛)」の両立を前面に。
- ステーションワゴンの実用性:電動テールゲート等の使い勝手とラゲッジの拡張性を、デザイン性を損なわずに提供。
- 長距離クルーズ性能:直進安定性や遮音・乗り味の最適化による「疲れにくいグランドツアラー」像。
想定ターゲット像
- 40〜50代中心のプレミアム志向:仕事・家族・趣味の全方位で「見た目と上質さ」を重視する層。
- 最新テクとスマートさ重視:大型ディスプレイや先進運転支援、コネクティビティに価値を置くユーザー。
- 実用性+デザインの両立派:ワゴンの積載性を要しつつ、SUVよりも低重心な走りとスタイルを求める人。
- 静けさと落ち着いた走りを評価:刺激よりも「上品で快適な移動時間」を優先する大人のユーザー。
冒頭のまとめ
今の時代に新車価格624万円というのは、コスト的に厳しいものがあるのだろうか。
値札だけ見ればお買い得感が強いが、その中身には足りていないと感じるところが多かった。
ガソリンエンジンの中でも最も安くてパワーが無い110kwバージョンは、日本車のような経済性を目指そうとしたあまり、アウディの個性を1つ失ったモデルという印象を受けた。
確かに燃費性能は良い。街乗りでもリッター11kmを越えてくれるし、燃費に徹した巡行をしていれば瞬間燃費計はリッター18kmオーバーを長い時間に渡って示してくれる。
しかし肝心の加速性能がダメである。
1000回転台から最大トルクがフラットに出続けるドイツ車お馴染みのトルク型ターボであるが、その加速性能は遅いの一言。
遅いと言って吐き捨てるほど遅いわけではないが、加速にモッサリ感が目立つ。
乗り心地は良いが、馬力が無くてスピードが出ないことを見据えてかドイツ車の割には減衰ダルめ。
ハンドリングは穏やか感があった先代から刺激・旋回性が増している。
内装は初見では混乱しまくるが、数時間で慣れるとナビアプリの機能が少々乏しいのが気になる。
Audi A5(最新型)試乗レポート要約
① パワートレイン
総評:実用域のトルクは素直だが、発進と初期加速の“もたつき”が体感上の遅さを強めるセットアップ。モード次第で回生の挙動も変わる。
- 良い:一度走り出すとトルク型で街乗りはほどよく押し出す/巡航時は瞬間燃費で15km/L超も確認。エコ志向の味付けは納得感。
- 気になる:アイドリングストップ復帰~出足で明確な遅れ。
アクセル初期は深く踏まないと反応せず、「遅い」体感を助長。回生ブレーキの立ち上がりがカクつく場面あり(モード依存)。- 比較所感:同格のトルク型ターボに期待する“鋭さ”は薄め。
BMW 318系と同等出力でも加速感はA5が不利(車重・トルク配分の可能性)。- 使い方のコツ:市街地はDynamic/バランス寄りのパワートレイン設定で遅れ感を緩和。
回生の段付きが気になる場面はモードを変更して当たりを探る。② ハンドリング
総評:素の応答は重たさと遅れを感じるが、Dynamicにすると世界が変わる。高いグリップと剛性で“追い込んでも付いてくる”。
- 良い:峠ではヒラヒラ感が出て切った分だけ曲がる一体感。
タイヤグリップとボディ剛性で高い限界を発揮し、少々のオーバースピードも復帰しやすい安心感。- 気になる:コンフォート系では応答に遅れが出やすい。前荷重感が強く、外側前輪に負荷集中しがち。
フラットボトムの角で手が引っかかるため、操舵の滑らかさを阻害。- 使い方のコツ:ステアはDynamic固定推奨(硬すぎればバランス以上)。
都内の狭路では車幅の取り回し良好でライン修正しやすい。③ 乗り心地
総評:基本は“無難で上品”。衝撃はタイヤ/サス側で意識的に処理するが、粗い路面の微振動や段差後の二次揺れが残る場面あり。
- 良い:タイヤ/ホイールを素早く上下させて車体への入力を軽減。
直進安定性は問題なしで長距離クルーズは快適。- 気になる:ざらついた路面の微振動が室内に入りがち。
マンホール等の強い入力は車体まで届くことがある。
段差の着地後に「下→上→下(2山)」の後揺れが残る傾向。
高速100km/hで床下側のゴー音が気になる=フロア遮音の物足りなさ。- 使い方のコツ:速度域が上がる路面のうねりでは荷重移動を丁寧に。
サスが伸び側で吸収する設計意図を活かし、入力を“角で受けない”運転が吉。ひと言まとめ:「エコと快適を優先した現代アウディ」。
モード最適化で走りのキレは引き出せる一方、発進レスポンスとNVHの詰めは今後の改善余地。
外観
実物はスポーティーでカッコいい。

値段のわりに高級感があり、外から見えるところのコストパフォーマンスは高い。




内装

パッと見は先進的に見えるが、初見ではあまりにも扱いづらすぎる。
また素材・コスト的にも万全ではなく、質感が低いわけではないが「良いものが欲しければもっとお金を出さなくては」と思わされる内装だ。

上面と底面を潰したステアリングはデザイン的には良いが、操作性は悪い。
回している最中に突然引っ掛かるため、滑らかなハンドル操作の邪魔になる。

巡行中にひっかけやすいという意見はあるが、丸であっても持ちづらいわけではないし、イマドキはレーンキープに頼ることが多いので操作の正確性を削ぐだけだ。
ステアリングリモコンは液晶っぽい見た目に反してボタンとなっており、指で押し込んで操作するので使い勝手は全く悪くない。

表面を指でスワイプすることもできるため、慣れると瞬間的にカーオーディオの音量をバッと切り替えられて便利。
しかしメーター内に出せる情報は多くない。瞬間燃費計に毛が生えた程度。

初見では「なにこれ」となるドアパネルだが、上からロック、ヘッドライト、ミラーコントローク、シートメモリー、チャイルドロックとなっている。

走行中にうっかり触れてしまっても誤作動はせず、手元にあるのでパッと操作するのもラク。
見かけに反して操作性は悪くなかった。
ただ個人的にあり得ないと思うのが、シートメモリーの呼び出しにずーーーーーーーーーーーーーっと長押しを要求される点。
ただですら電動シートの動作が遅いのに、右手が長い間拘束され続ける。
アウディを買うような高年収の人は時間が大事だと思うのだが…
エアコンの温度設定は常時下側に出ているが、内装と干渉する。

操作するたびに指が下側にぶつかるのだ。設計ミスだろ・・・

低評価親指で上からアプローチすると当たらない。
黒い背景にシャープな線でクッキリと表示されるナビシステムはデザイン的にはシンプルで美しいが、機能がそれほど多くない。
フォントやくっきり感、操作音がかっこいい程度で、使い勝手もメルセデスやBMWに一歩譲るところがある。

アイドリングストップやオーディオのボリューム操作などに物理ボタンが残る。

動画で撮っている際は反射が激しいが、実際に運転していてストレスに感じることは無かった。
一面ピアノブラックなので、ひっかき傷や指紋への耐性や製造コストがネックになる。


助手席用ディスプレイが特徴的だが、表示される情報は多くない。
走行中に映画を見れるなら良いだろうが、わざわざつける意味はどこまであるのだろうか。

二列目のドアは開口部が狭くて乗降性は悪い。

4.8メートルという全長は広い間口の確保には充分だと思うのだが・・・
静粛性とオーディオ
アウディの魅力といえばしなやかな足回りとバスっと入った遮音だと思っているのだが、このA5は遮音が弱い。
特にフロアの制振が不完全で、100km/h程度で高速道路を流している場面でも床下からのゴーというロードノイズが入っている。
気密を解くように開く二重のサイドガラスは良いが、静粛性にあまり期待し過ぎないほうが良い。
レーンキープ
シエンタでも完全手放しが実現しているこの時代に、A5のハンズオフ機能はオプションだ。
私が乗った個体は残念ながら非搭載で、はみ出しそうになったらハンドルを切って来る程度の機能しかなかった。
ハンズオフ対応にあたるアダプティブドライブアシスト機能はオプション。
実走行インプレッション
取り回し
全長4835mmに全幅1860mm、最小旋回半径は5.6メートル。
狭いところでは念のために一回切り返しすことが多く、道幅が細いところのすれ違いでは徐行を強いられることもあるが、このサイズのせいで何ともならないということはほとんどない。
都内を走行しているとよくある、路駐や二輪車を抜かすシーンでも1860mm程度ならそこまで苦にならないのは嬉しい。
駐車時はアラウンドビューカメラやソナーが使えるが、アシスト装備は死角の補助に使って、基本的には運転手の車幅感覚で扱うことになる。
「コンパクト」と呼ぶのは無理だが、普通に扱えるミドルサイズだ。
パワートレイン
走り出しから滑らかで燃費優先と言えば聞こえはいいが、ハッキリと言ってしまうと遅い。
現行型のアウディを買うような人なら、最低でも150kwのモデルを買っておこう。
ドイツ車定番のトルク型ターボだが、奥底まで踏み込んでもトヨタのハイブリッドに毛が生えたような加速力しか出ない。
メカニカルノイズも出るため、最初にベタ踏みしたときは「インプレッサにでも乗ってるのか?」と思った。
これなら現行フォレスターの1.8Lターボのほうがまだ良い。
スピードの乗りが悪いわけではないのだが、ドイツ車のターボに期待するようなグイグイ押し出されて気持ちよく速度が乗っていくような感触は無い。
150kw版なら200馬力あるし、ディーゼルなら400Nmあり燃料代も安い。
確かにエコ&ハイテクなエンジンを搭載しているのは乗っていれば分かるし、80km/h以下の巡行中は瞬間燃費計の数値が15km/L以上を示す時間がかなり長い。
また停車後にPレンジに入れて空調を使いながら車中泊や仮眠、メールチェックなどをする場合、これまではエンジンがずーっと掛かりっぱなしだったが、このA5からはエンジンが止まるようになった。
エアコンは電動コンプレッサーが採用されたため、夏場のアイドリングストップ中でも冷えた風が途切れることもない。
48Vのマイルドハイブリッドシステムは有用で、電動化がもう1ランク進んだと言えるだろう。
日本車が進歩したことでドイツ車との走行性能の差が埋まりつつあるが、アウディも進歩して日本車との経済性の差を埋めつつある。
信頼性と経済性で売れまくってる日本車と同じ土俵で勝負がしたかったんだろうが、燃費でも経済性でもどのみち負けているのに、加速力すら失うのか・・・
アイドリングストップのオフボタンが押しやすいところにあるため、適宜オンオフを使い分けることができる。
しかしブレーキホールドの作動タイミングが不安定で、かなり奥底まで踏まないと作動しないことがある。
そのことを忘れていて適当にブレーキを離すと、停止した直後にエンジンを再始動するという究極の無駄が起きる。
加速感も微妙にモッサリするため、峠道や出足が欲しい都市部装甲は常時Sモードで運用することも。
わざわざ110kw版を買う意味・・・
ハンドリング・超高速域
最初に要注意なのが、ハンドルはバランスモード以上に設定しておくこと。常時スポーツで良いくらいだ。
なぜかというと、コンフォートモードではあまりにも旋回性がダルいため。
ハンドル操作に対する乗り物の旋回の遅れ、足回りのねじれ、クルマの重量感、重量バランスなど、色々な要素が気になってしまう。
クルマの評価が星1~2個分下がるレベルの動きになってしまう。
先代のA4では少々ゆったり感があったハンドリングだが、この世代では俊敏さ、身軽さを手に入れた。
それはアウトランダーのオンザレール感とFRセダンの旋回性と身軽を足したような世界。
特に見通しの良い窮屈な峠道の急カーブが心地よい。
少しハンドルを切れ込めば、まったく傾かずにフワっとクルマが機敏に曲がって行く。
タイヤのグリップが強いため、ガッチリしたボディを安定した姿勢で味わっていける。
スポーツ車のように機敏ではないが、ピンポイントで限界値を突いていくような深い走りができるようになった。
瞬間的にクイックに曲がりたい場面ではステアリングレシオをもう少し機敏にして欲しいと感じることもあるが、ダルさが無くなってコーナリングの楽しみが生まれている。素晴らしい。
タイヤグリップの限界値の高さに頼っている感はあるが、窮屈な下り坂の峠道でNDロードスター相手に互角の走りができるくらいの能力は持っている。
多少のオーバースピードなら、ハンドルさえ切れば乗り物のキャパシティで乗り越えられてしまう。
気になるのがステアリング形状だ。
市街地の右左折や駐車場内の取り戻しても角っこが引っ掛かって邪魔だったが、峠の急カーブでも普通に邪魔だ。
リニアにハンドルを回していくことができないため、滑らかなコーナリングの邪魔になる。
アウディらしく高速安定性は高いが、こちらについてもスピードレンジを下げてる感。
相変わらずどっしりと構えて、空気に振られずにとてつもないスピードで走ることができる。
峠道での旋回性に振った影響か、よりスポーツセダンのような直進フィールとなった。
乗り物の直進性が悪いわけではないが、旋回方向に向きを変える動きが強くなっている。
ハンドルをわずかに動すだけの領域ではあまりグラつかないが、少しでも回転量が多くなるとクルマの左右方向への移動が生じるようになるため、超高速走行だけ考えるなら従来型の方がゆったり乗れるだろう。
乗り心地
乗り心地は充分に良いが、馬力に合わせてスピードレンジを下げているのか、最近の国産車のレベルが一段階上がったからか、アウディらしさは薄れている。
足回りはしっかりストロークしてくれる。
タイヤホイールをパタッと動かして、段差の衝撃を吹っ飛ばしに行くような動作で乗り心地は基本的に良好。
最も安いグレードで減衰力調整機能もないが、特に不満はない。
しかし感動的なレベルで良いわけではなく、一部の優秀な日本車と比べた際の特段の優位性は無い。
減衰が多少ダルめに設定されており、飛び上がる様に段差を越えた後、1~2周期ぶん上下にフワフワと揺らすような動き方をする。
穏やかに飛ばして軽やかに着地させるような動かし方は良いのだが、頂上で引き戻されるような動きが一瞬出る。
また交差点内のマンホールの穴に落ちるような場面では、バタンバタンと体が揺られてしまう。
足回りだけでは衝撃を吸収し切れていないところがある。
まとめ
よく言えば優等生でコスパが良いが、悪く言えば没個性。
日本車が売れているのが羨ましかったのか、日本車のような経済性や乗り心地になっている一面がある。
「せっかく奮発して外車を買うのにコレかよ」感が否めない乗り味。
せめてディーゼルか150kw版を選び、装備をケチらないようにするべきだ。
諸元・価格・グレードなど
A5アバント(A5_AVANT)TFSI 110kW(2025年2月)モデル。
新車価格は624万円。
世間の評価と自分の評価の違い
Audi A5 Avant(2025年モデル)|私の評価と世間の評価の違い
① パワートレイン・走り出し
私の評価:
発進のもたつきが大きく、トルクが立ち上がるまでに明確な遅れ。加速感が乏しく、アクセルを奥まで踏まないと反応しない。エンジンフィールも刺激に欠け、「ドイツ車らしい鋭さがない」。世間の評価:
「穏やかで扱いやすい」「静粛で滑らか」「トルクフルで街乗りには十分」という声が多い。 ただし同時に「スポーティな見た目ほど速くない」「刺激は控えめ」という評価も多く、速さより上質さを重視したチューニングとされている。→ 差分まとめ:
世間は“穏やかで上品”と受け取っている一方、あなたは“反応が鈍く退屈”と感じた。 評価の分かれ目は「静かで滑らか」=プラスに捉えるか、「刺激がない」=マイナスに捉えるか。② ハンドリング・操舵フィール
私の評価:
カーブではフロントが重く、旋回初期で遅れる。コンフォートモードではだるく、ダイナミックモードでようやく鋭さが出る。 俊敏さはあるが、足回りがねじれて「無理やり曲げている」ような印象。ステアリング形状も扱いにくく、滑らかに切れない。世間の評価:
「直進安定性が抜群」「高速道路での安心感」「コーナリングは重厚で安定」と高評価。 一方で「軽快さより安定性重視」「ダイレクト感はBMWほどではない」との声も。 多くのレビューでは“ドライバーズカーというよりグランドツアラー的”と位置づけられている。→ 差分まとめ:
世間は安定志向を“安心感”として好意的に捉えているが、あなたはそれを“重たく鈍い”と感じた。 走りのキレを求める人ほど、物足りなさを感じやすい特性。③ 乗り心地・静粛性
私の評価:
無難で上品ではあるが感動がない。微振動やゴー音が残り、アウディに期待するレベルの静粛性には達していない。 特に床下からのノイズが目立ち、「見えない部分でコストカットしている」と感じた。世間の評価:
「フラットで安定」「長距離でも疲れにくい」「遮音性が高く快適」とおおむね好意的。 ただし評論家の一部も「粗い路面でやや振動を拾う」「BMW 3シリーズほどしなやかではない」とコメントしており、完璧ではないが上質寄りの評価。→ 差分まとめ:
世間は「欧州車らしいしっかり感」と評価しているが、あなたは「プレミアム感に対して快適性が足りない」と感じた。 つまり“期待値が高い人ほど違和感を覚えるチューニング”。④ 全体印象
私の総評:
「日本車になろうとしたアウディ」。
エコと快適を優先しすぎて、刺激やブランドらしさが消えた。価格を考えると物足りず、フォルクスワーゲンとの差別化も薄い。世間の総評:
「静かで上品」「使い勝手の良い高級ワゴン」「大人のクルーザー」。 デザインと質感を評価する声が中心で、走行性能への不満は少なめ。
一般層には“上品で無難なプレミアム”として好印象。→ 差分まとめ:
あなたが求めたのは“刺激とドライバビリティ”。 世間が評価しているのは“静けさと落ち着き”。 どちらも正解だが、方向性が真逆で、評価軸がスポーツ志向かラグジュアリー志向かで完全に分かれている。総合まとめ:
世間が「大人の上品なアウディ」と見るのに対し、あなたは「刺激を失ったエコ寄りのアウディ」と捉えた。 見た目と価格が高級志向な分、パフォーマンス面での期待とのギャップが大きく感じられたのが最大の差。
試乗時に取ったメモ
以下は運転中に音声認識で取ったメモの書き起こし。
致命的な誤字だけパッと直した。
アウディa5
初見で1番感じるのは使いづらさ。
一面がナビディスプレイでミラの調整を1つとってもどっちを押せば右ミラーが選択できるのかぱっと見じゃわからない
ステアリングのボタンも押し込めば凹むものになってるから、視覚的なイメージほど使い勝手は悪くないけど、どこを操作したらどこが変わるのかが分かりづらい。
数時間で馴れるが、その肝心のメーター内も機能が少ない。
モードを変えると瞬間燃費系があっちへこっちへ移動することも。
ダイナミックモード時に油温を出せるのはいいけど。
ハイテクを目指しすぎて、何が何だかわかんなくなってるが否めない
エアコンの温度調整ボタンが埋まってて押しづらい。
奥まった位置にあり、
下側に必ず手があたりながらの操作になる。
空調システム自体は優秀な上に音声コマンドもあるので温度をイジる機会は多くないかもしれないが、明らかに設計ミスってるだろ感が否めない。
欠陥商品の設計にお金払ってる感すら感じる。
見かけのデザインのために
アイドリングストップからの出足で明らかに遅れてもたつく。
遅い方のモデルとは言え、仮にもアウディである。
それなのに奥までアクセル踏み込んで、やっと走り出すっていうのは余裕のなさを感じちゃうから、個人的にはこのセットアップは不適切なんじゃないかなって思う。
一旦走り出すとトルク型エンジンで、街乗り位ならほどよく押し出して走ってくれる。
内装はプラスチックと画面だけって言う印象を持ってたけど、実際に触れてみると、所々レザーみたいな素材は使われているし、近未来感が出ていて好印象。
しかしステアリングホイールは一面がピアノブラックと樹脂であり、
かなり取っ付きづらいが、アウディの先進的なイメージは出ている。
ウィンカーのスティックだとか、使い勝手がよくわかんないのは変わらないけど
サイドガラスは二重。
開けるときに、一瞬秘密を解くような動き方をしてくれる。
車幅がそんなにでかくないから、都内の窮屈な道で二輪車を抜く時だとか、路駐を避けるために白線に寄る時なんかも、はみ出したり隣のレーンの車を圧迫したりせずにパスできるから、窮屈な都内で乗る車としてもちょうど良い
アラウンドビューカメラ使用時にハンドル舵角でカメラがブれるけど、元の運転感覚がいいからあんまり気にならない。
カメラを見ながらというより、自分の車幅感覚で操る系
かなり奥まで踏まないと反応しない。ブレーキホールド
ミラーの操作パネルはうっかり触っちゃっても意外と誤作動しない
乗り心地は、軽やかにタイヤホイルをパタっと動かして、衝撃が車体に入ってこないようにしてくれる
ただ、ざらざらとした微振動を、ちょっと車内に入れるところが大きいかな
乗り心地はそこまで感動的ではなくて、国産車とそんなに変わらないかな
本体設定アプリは意外と機能が多くない。
Bmwやメルセデスに一歩譲る。
フォントやくっきり感、操作音がかっこいい程度。
加速は遅れるし、アクセルを離せば回生でカクつくようにブレーキがかかる
ここはモード設定次第で変わるところ。
フラットボトムのステアリングは交差点なんかで回してる最中に変なところで引っかかって違和感が大きい。
四角的には変化があってかっこいいかもしれないけど、操作性を考えると普通の円が良かったかな。
ステアリングを回してる最中にかどっこに引っかかってストレス。
巡航時に掴みやすいと言う意見はあるが、角である必要はない。
よく言えば優等生だけど、悪く言えばちょっと個性がないかなと感じるところがある。
無難に上品に乗れるけど、なんかこう普通の車感が強くて、せっかく外車買うのにこれかよって思うところがなくはない。
豚揉みして思うこととして第一が「遅い」。
エンジ音と相まってそのスバルのインプレッサにでも乗ってるのかなって思った。
フォレスターじゃなくてインプレッサ。
トルク型ではあるんだけど、加速感があまりにもない。
トヨタのハイブリッドのほうがまだ刺激を感じるレベル。
ドイツのトルク型ターボだったらもっと鋭い加速してほしいなって思う。
安かろう悪かろうの典型かな。
燃費性能が車の割に悪くないなと思っていたけどこれだったらもうアウディである理由がないって感じ。
ほんとにフォルクスワーゲンに毛が生えた程度のつまんない車でしかないかなぁ。
だが巡航時はリッター15kmを超える燃費を瞬間燃費系に出してくれる。
エコ優先グレードなんだと考えれば納得はできる。
静粛性だけど、アウディの名前に期待するほど高くは無いかな。
特にフロアの遮音がイマイチで100キロで高速を流してるだけでも床下側のゴーって言う音が入ってくるから、見えないとこでお金ケチってる感が正直言うと否めない。
乗り心地はひたすらに無難で
どうコメントするかも迷ってしまうレベル
レーンキープ機能ははっきり言うとしょぼい。
はみ出しそうになったらハンドル切ってくれる程度のもの。
自発的なコントロールはしない。
この年代とこの価格の車だと考えると明らかに弱い。
超高速域はで飛び上がると、穏やかに飛ばして軽やかに着地させる感じ。
ただ超えた後の押さえ込みがちょっとだるくて一山ニ山遅れていく感じ。
バスっとするんじゃなくてちょっと後揺れが残っちゃうし、やっぱセグメントとしてもあんまりスピードを出す設計になってないんじゃないかな
また揺れでジャンプした際に、頂上でグッと時点に引き戻されるような動きもある。
スピードの乗りもそんなに悪くないんだけど、 全体的にアウディの車に期待する水準を満たしていない感が個人的には目立ったかなぁ。
段差で飛び上がった後は足回りをしっかり伸ばして、そのダンパーというかタイヤホイールの上下のストロークの部分で吸収を狙う。
段差の揺れの衝撃にも飛び上がった後の不安定感の抑え込みにも使ってくれてる。
踏アクセルを踏むと段階的に加速力が解放されていく感じがあって、そのシフトチェンジの際の引き継ぎというかもみたいなのも結構大きい。
悪い意味でトヨタ車というか日本車っぽいところが目立つかなぁ。
信頼性と大衆受けを考えてこういうセットアップにした可能性は考えられるんだけど、せっかくアウディを買う位お金持ちならこんな中途半端なとこでケチらずに最低でも200馬力ある方やS5に行っちゃっていいんじゃないかなって思った。
スピード出した先でのコントロール性は軽やかかつ良好。安定性は当然のように高いね。
直線の安定性これは何も問題がない。
段差を超えた時はちょっと上下方向に動くんだけど、動いた先で軽やかにというかふわふわと足回りを使う。
車は押さえ込めの山が下から上に1回入るだけで終わる車が多い中では、下上下上みたいな2回上下に動かすような揺らし方をしてる。
全体的に車体のふわふわ感は目立つところだけど、不安定なわけでない。
この車の一般公開動画向けの訴求を考えるなら、日本車になろうとしたアウディって感じかなぁ。
エコと快適。そしてローコスト。
メンバーシップ向けの動画を考えるなら刺激を失ったドイツ車みたいな感じになるかな。インフレ時代の低コスト高級車作りみたいなぁ。
車中泊みたいな使い方をしてるときに、Pレンジでエンジンかけっぱなしかと思うけど、途中でエンジンが止まった。エアコンが電動コンプレッサーになってるのかどうかはちょっと調査してみるべき。
アクセル踏んでからの加速感は、BMWの3188と馬力は変わらないのに明らかにこっちの方が遅い。重たいからなのかトルクの数値が違うのかこれも確認していく必要がある。
ハンドリングについては重たいし遅れる。
カーブに沿ってハンドルを切っていくと思ってる以上に車体が重たいんだよなぁ。
それで曲がっていかない。
足回りだって急な姿勢変化を嫌ってか捻れてしまうから、余計にまがらない。
そんな中でタイヤグリップと舵角を使って強引に曲げて行ってる感がある。
タイヤ負荷も高いしシャシー性能とコーナリング限界自体はそこそこ高いけど、明らかに前が重くて足周りを捻って旋回中の安定性を出してる感じ。
旋回の鋭さは上がってはいるんだけど、やっぱ車が重たいし、足回り自体も安定方向でね。
捻っちゃってるから自発的に曲がっていく感じはやっぱり薄くて。
右カーブでは左フロントに重たいのが集中して、左フロントの足周りがタイヤが苦しんで足周りの方がねじれてアウト側に逃げてっていうのを、強引にタイヤグリップでねじ伏せて曲がっていこうとするような旋回フィールになってて、比較的俊敏なコーナリングは楽しめる方だとは思うんだけど、重量バランスだとか重量だとかでやれることに限界があるなって感じ
交差点内だとか20キロ以下で徐行しながら段差を段差というか穴が激しいようなガタガタ跳ねるようなところに行くと、かなりこうバタンバタンて体が揺れちゃうというか吹っ飛んじゃう感じになる。
マンホールなどの強い衝撃を受けた時も、足周りの上下だけじゃ九州しきれずに車体まで衝撃が入ってきちゃう事はある。
アウディの足回りって快適性に期待したいんだけど、なんかもうちょっ頑張って欲しいなって思うところが目立つかなぁ。
充分快適なんだけど感動が足りない。
この物価高時代に新車価格7,000,000円以下っていうのはコストが足りないのかもしれないなって思わされる位。
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意外にも峠道ではヒラヒラと走ることができる。
ちょっと切ったら全然傾かずにふわっと車が俊敏に曲がっていく。
アウト側ののタイヤクリップが結構あって、がっちりしたボディーと安定した旋回姿勢とグリップするタイヤの全部を使ってかなり勢いの良いコーナリングが可能。
アウト側ののタイヤを悲鳴が鳴るところまで追い込んだりしていくこともできる。
さっき前が逃げるとかタイヤがねじれるとか言ったけど、ハンドルのダイナミックモードにした影響だ。
確認したけど、やっぱりハンドルをコンフォートモードにすると、微妙に遅れが出てくる。
スポーツモードにしてもあんまり硬くなったり重くなったりしないからハンドルはダイナミックモードで運用するのが1番いいかも。
ダイナミックモードにおける下道の速度域での加速はかなり元気がいいからストレスを感じない。
ミラーのところに埋め込まれたオールウェザーライトのスイッチだけど、意外と実は手元でパット押すことができて使い勝手が良い。
ただシートメモリーを復帰させるために長押しをし続けないといけないというの、むちゃくちゃ不満。
右手を取られるから動作待ちの時間全部無駄になる。
高年収の人にこんな仕事さしちゃダメだと思う意味がわからない。
タイヤグリップのおかげかコーナリングの限界はすごく高くて、割と思いっきりハンドルを切ってもついてきてくれる。
峠道でミスってオーバースピードで突っ込んでも、ハンドルをバッと切れば復帰できそう。
衝突安全性やもろもろの装備と合わせ、ヘタクソにも優しいと言える。
ステアリングの角っこで回す勢いが変わるため、滑らかな旋回の難易度が上がる。
コーナリング特性はまさに意のままって感じ。
ハンドルを切ったら切った分だけ曲がる。
カーブが途中から急になっても一体感を伴って、反動操作に対してパッと曲がっていってくれるから、ものすごく気持ちが良くて走行ペースとしてもむちゃくちゃ速い。
スポーツ車みたいにきゅっと動きが収まるわけじゃないんだけど、でも急ハンドルを切るとピンポイントでイン側へと吸い込まれるように吹っ飛んでいくような旋回力を持っていて、これはダイナミックモードで運転すると世界が全然変わるね。
アウトランダーのオンザレール感とFRセダンの旋回性と身軽を足したみたいな世界。
追い込んで行ってもちゃんとついてくるシャシー。
ダイナミックモードだとちょっとハンドルが硬いって長距離だと感じるだろうから、最低でもバランスモード以上かな
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