約30万円を払い、ブリジストンのブリザックVRX3をプリウスPHVGRに装着してきた。
ローダウンされたFF車なので悪路走破性には不安があるが、凍結路で乱暴にハンドルを切ってもオービスが光るような速度で走っていても揺るがない圧倒的な直進安定性を持つのが魅力だ。
3シーズン目のナンカンAW-1が安全に止まれないレベルに劣化していたことと、「なぜか空気圧の補充が出来ない」というトラブルに見舞われたこと、数か月前に行ったタイヤ館の店員さんの対応が非常に良かったことをきっかけに、ブリジストンの新品スタッドレスを購入してみることにした。
雪道・凍結路について
凍結路でのフルブレーキング
負荷をかけすぎると普通にロックしていって止まらなくなるので引き続き繊細なドライビングは必要不可欠。
高性能スタッドレスを雑に乗るより、アジアンタイヤを丁寧に乗ったほうが安全であることは言うまでもない。
しかし、多く見積もっても30%程度だがしっかり止まってくれるようになった。
差額分の価値があるかは微妙。
再発進
これも過剰にべた踏みすると空転するが、タイヤがしっかりと路面を掴むのでより高い走破性でより厳しい状況まで対応出来るようになった。
旋回(急ブレーキ+急ハンドル)
急ハンドル+急ブレーキという絶対スピンしそうな入力を与えても普通にグリップする。
「意地でもスピンさせてやる」というつもりでブレーキを踏むと僅かにリアが振り出される程度。
そもそもプリウスの安定性が高すぎて、やるだけ無意味感があるような…
夏タイヤでも行ける路面での性能について
グリップ性能(乾燥路)
スタッドレス用ホイールが純正ホイールより遥かに軽いせいなのか、なんならレグノよりグリップ限界が高い。
限界領域に近づく際のタイヤからの応答も明確で、限界こそ高すぎて到達できないレベルにあるものの安定したコーナリングを楽しむことができる。
ダウンヒルの急カーブが怖くなくなる。
グリップ性能(雨)
「スタッドレスは滑りやすい」というのはネットのウソなのではないかと思うような安心感。
フルブレーキング時はロックしやすいが、雨の中でこれだけの荷重を受け止めてくれるならまず問題ないと思える性能を誇る。
静粛性
特段と良いわけではないし、静粛性に期待してこの製品を買ってはいけない。
というか雪用タイヤ自体、静粛性は基本的に終わっている製品なのかもしれない…
別に「高いタイヤだけに静かだわ~」みたいなことは全く思わない。
というか硬化してしまったナンカンAW-1から履き替えて店を出た直後、「なんかロードノイズ大きくなった??」と思ったレベル。
しかし高速域でもカーオーディオは問題なく聞ける。
走行安定性
もともとが雪道・凍結路での絶対的なグリップ性能にパラメータを振っているから当然であるが、これもまた別に良いわけではない。
高速道路でスピードを上げて、だいたい110km/h以上出しても不安感は無い。
瞬間的に160km/hオーバーの速度域に飛び込んでみたが、フラつくような動きはない。
そんな速度域からのフルブレーキングでもドシっと安定。
プリウスの直進安定性が高すぎてあんまり参考にならないけど。
しかし指定空気圧より30kpaほど高めであることと、私が履いているのは「225/40R18」という薄っぺらいサイズであることは考慮したほうが良さそうだ。
まとめ:これオンロード向けのスポーツタイヤか?差額分の価値は安心感。
オンロードでのグリップ性能が高すぎて、日々驚きながら乾燥路を走り込んでいる。
オールシーズンタイヤで問題なさそうな地域なのに、なぜこんな高性能品に何十万円も使ってしまったのだ…
テストも兼ねて、何時間も遠くまで走って本当の凍結路を走りに行かないと….