「欲しくて買ったクルマがたまたまEVだった。充電環境が無いところにも乗って行きたい」「長期間の停電に備えたい」
こういう需要への答えとなりそうなのが「ガソリン発電機をEV充電のために用意する」という選択肢である。
本末転倒を極めている気がするが、そもそも論は置いておいて検証してみよう。
検証に使う車種とガソリン発電機について
テスラ・モデルX(100Kwhのバッテリーを搭載)
詳細なグレードや年式は不明であるが、バッテリー容量が100kWhであることが判明している。
EV Smartというメディアの比較表から推察すると、新車価格は約1200万円で航続距離の目安は460~500kmほどだ。
ホンダの「eu 7000 is」というポータブルガソリン発電機
動画内でもハッキリと型番が映っている。ホンダ社の「EU7000is」というガソリン発電機を今回は使っているぞ。
タンク容量は19.2リットル。
連続稼働時間は12.1時間。
メーカー希望小売価格は驚異の5999ドル
お値段は驚異のの90万円だ。
日本で型番を調べたら、もっと現実的な価格になってたけど。
「モデルXを買えるようなお金持ちが、モデルX単体で補給のできない地域にアウトドアに行くための解決策として買う」と考えたらこんなモンなのか・・・?
https://s1group.ca/wp-content/uploads/2019/07/eu7000is_specifications_en.pdfちなみにもっと安価&コンパクトなモデルで実験している様子を見ると、なんか上手く充電できていない場合がある。動作が確認できている構成を調べて選んでいく必要があるだろう。
実際に充電してみた(4.9Kwh出た。)
プラグを接続し、エンジンを始動し、受け入れ電流を徐々に増やしながら充電したところ以下のような結果となった。
1時間あたり14マイル。約22kmぶんのエネルギーを充電できている。
電卓を用いて正確な計算を行ったところ、約4.6kWhの充電スピードとなった。
スクリーンショットを元に計算すると以下のような式である。
247(V) x 20(A) = 4940 W = 4.9kWh
参考程度にスーパーチャージャーを用いた急速充電の再序盤では、瞬間的に230kwh以上をドカンと出すことが出来る。
これだけ聞くとショボっちいが、普通充電と考えればかなり良い数字だと思うぞ。
最終的な充電能力を求める
100Kwhあるバッテリーを約5Kwhで充電できるのだから、100 ÷ 5 = 20 で約20時間でゼロから満タンにできるという結果になる。
先ほどガソリン発電機のタンク容量は19.2Lで、これが12時間にわたって連続稼働できると言った。
これを20時間稼働させた場合のガソリン消費は約31.6Lである。
満タンにしたモデルXは約500km走行できる。
つまり単純計算の燃費は15.8km/Lだ。
テスラのパフォーマンスを考えれば意外と妥当な燃費なのではなかろうか。
まとめ
「充電ができないようなところにテスラで乗って行きたい」「長期間の停電に備えたい」「立ち往生や諸々のリスク対策で発電手段を持ち運びたい」
↑このような場合の選択肢として、ガソリン発電機は意外と使えることが判明した。
….とは言ったが、あのバカでかい発電機を乗せてたら荷物室は占有される。正直言って現実的な選択肢ではないよね…
より小型の製品も検討するのが良いだろう。
参考にした情報源
『Can You Charge A Tesla Or Any Other EV While Camping? Let’s Find Out! (Part 2 of 3 )』by The Fast Lane Car